社畜、雑談配信をする 前編
「……何時までいるつもり?」
「いつまでも♡」
「帰れ」
「やだ」
どうしたものだろうか…新沙が中々帰らない。
家に来たのは真昼間だったので太陽が燦々と照らしていたはずなのに、外はもう暗くなっている。
まさか新沙…泊まるつもりじゃないよな?いや流石にな……
それだと流石にヤバいので新沙にどうするのかを聞いてみる。
「新沙、お前今日泊まるつもりか?」
「うん」
当たり前だと言わんばかりに即答する新沙。
「いや泊まると言っても着替えがないだろ…」
「ゆーくんの借りればいいじゃん。彼シャツってやつだよ」
か、彼シャツ?俺の空白の4年間の間に誕生した新しい単語か?……ま、まぁひとまず彼シャツについては置いておこう。
「いやだとしても何処で寝るんだよ?」
「そりゃゆーくんと一緒に……」
「どうぞベットを使ってください、俺はソファで寝ます」
「なぁーんでぇ!!」
大の大人のはずなのにカーペットの上で子供ようにジタバタと駄々をこねる新沙を見てため息を吐く 。
新沙を帰すのを半ば諦め、ソファに腰を落とすと…机に置いてあったスマホが振動した。
何だ何だと思いながらスマホを取り画面を見ると、霧世さんからのメッセージだった。
えーと、『配信を最近してないだろ?今日はダンジョンじゃなくて良いから雑談配信でもしておけ』、か……確かに最近配信してないな。このままだとリスナー達が離れて行ってしまうかもだし…やるか、雑談配信。
よーし…それだったら、まずは新沙を帰すとこからだな。
「新沙、帰っ──」
「ねぇゆーくん、今の誰からのメッセージ?」
「いやそんな事どうでもいいだろ?」
「あぁ大丈夫大丈夫。もう見たから…」
ハイライトの無い目でこちらを見つめてくる新沙。徐々にこちらへ近付いてき、遂には俺の目の前で立ち止まる。
お互いの息と息が感じられる距離、普通の状況ならドキドキと胸が高鳴るだろう…しかし今の俺にある感情はただならぬ恐怖だけ。
「ふーん、雑談配信するんだぁ…」
ヒュッと息を呑む。
何でバレてんだよ…もしかして新沙のジョブが関係してるのか?!いやどちらにせよ普通に怖い!
恐怖に怯えていると、新沙が口を開いた。
「私も一緒にゆーくんと雑談配信する」
……ゑ?
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えちょまです
また2時位にあげます
それじゃ
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