社畜、火傷する

「久しぶりだなーゆーくんの家!高校以来?」

「ははっ…そうだね」


 久しぶりに俺の家に来たからなのか、高校時代とあまり変わっていないリビングを見渡す。


 ……さて、何故俺の家に新沙が居るのかを説明しようか。


 新沙からハイライトの無い目で見つめられ居心地が悪くなったので社長室から速やかに出ていこうすると…声を掛けられたのだ。

 その内容は…


『久しぶりにゆーくんちに行っていい?』


 ……鳥肌ものだったよあれは…一般人が居たら間違いなく失禁してたであろう威圧的でこちらにダメですと言わせる気の無い声だった。


 まぁ俺は断ったんだけどね!


『駄m───』

『───楽しみだなぁ!久しぶりのゆーくんち!』


 ……まぁ、この通り新沙の脳内では俺が許可したことになってるようで、今の状況になったという訳だ。


 …一応、新沙は上司であり客人でもあるのでお茶を出すぐらいはしておくか…


 キッチンに移動し、疑問に思ったことがあったので……何故か俺が昨日の夜座って寝落ちしていたソファに顔を埋めている新沙に向かって声を掛ける。


「新沙、紅茶飲める?」

「ゆーくんの入れたものなら何でも飲むよ!」

「分かった」


 紅茶が飲めることを確認し、アイテムボックスからティーバッグと熱々のお湯が入ったティーポット、ティーカップを取り出す。


 ティーバッグの賞味期限は2年前…まぁアイテムボックス内は時間経過はしないし大丈夫か……大丈夫だよな?

 まぁポットに入ってるお湯も熱々だし大丈夫か。


 流石に美味しくない紅茶を上司に飲ませる訳にはいかないので、4年前なのに何故か覚えていた紅茶の美味しい入れ方を試す。


 まず少し温めたカップに熱湯を注ぎ、ティーバッグを入れる。一杯分の湯量は150mlから160ml。

 次に受け皿などでフタを蒸らす。こうすることで香りを逃さずにしっかりと蒸らすことが出来るのだ。

 そして最後に軽く数回振ってティーバッグを取り出す。強く振りすぎると渋みが強くなるので注意。


 これにて美味しい紅茶の入れ方終わりだ。


 ガラスで作られたカップには似合わない和風のお盆に紅茶を乗せ、未だにソファに顔を埋めている新沙の肩を叩く。


「新沙、出来たよ」

「ありがとう!」


 勢い良く顔を上げ、俺が持っていたお盆に乗っているカップを差し出す。


「熱いから気を付けてな」

「あちっ」


 ……言わんこっちゃない。

 舌を出しながら涙目になっている新沙にアイテムボックスから氷水を取り出し、飲ませる。


 攻略部隊長なら火傷ぐらいものともしなさそうだが……俺の家の中だから気が緩んでいるのだろうか?


 舌の火傷も多少は収まったようで、息を吹きかけながらちびちびと紅茶を飲む新沙。


「美味しい……」


 霧世さんもそうだったけど……化け物は全員猫舌で馬鹿なのか?


 そんなことを思いながら俺も紅茶を飲む。


「あちっ……俺も猫舌なのすっかり忘れてた…」


 ---------

 えちょまです

 ごめんねぇ投稿遅れて…寝てた。

 後紅茶の入れ方は日東紅茶参考

 それじゃ









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