社畜、久々に家へ帰る
住んでいる所が東京だからなのか、多くの人々が電車を待っているプラットホームで俺は今日の出来事を思い返す。
俺の魔力にあてられリーダー格の男が気絶した数分後、急に入ってきた九条ギルド員によってリーダー格の男と栗宮さんは担架で運ばれた。
俺もその場からサラッと去ろうとすると、ギルド員に声を掛けられ、その内容は後日連絡するとの事だった。
そのことを思い返し、俺は身震いする。
「どうしよ、これわんちゃん俺社会的死を迎える可能性ある?……最悪だぁ」
久々に家に帰れるというのに、ギルド員から伝えられた言葉で、俺の気分は最悪だった。これも全て俺の仕出かした行動が原因なのだが……
俺がもっと気を付けて階段を駆け上がっていればこんなことにはならなかったのに、と自分を責めながら、到着した電車にぞろぞろと乗り込む人々に流し込まされるように電車へ乗り込んだ。
*****
ぎゅうぎゅうになった電車を乗り継ぎ、駅の外に出ると…もう空は黒に染まり、星が煌めいていた。
仕事で忙しく、見る機会など無かった星空を4年ぶりに見て、俺は涙を流しながら呟く。
「あぁー帰ってきたぁー」
涙を流したまま、俺は帰路に着く。
歩いていく中で、4年間の間に変わったものは沢山あった。
その中で、高校生時代に俺がよく行っていた百均の変わりに高層ビルが建てられていたのを見て、更に涙が出たのは内緒だ 。
俺は4年前の思い出に浸り、悲しみや嬉しみの感情がごちゃまぜになりながら、4年前と全く変わっていない家に着いた。
どこにでもあるような一軒家に、『高橋』と書かれた表札を見て、自分が家に帰ってきたと実感する。
玄関を開けると……そこは埃まみれだった。靴箱の上も、リビングに繋がる廊下にも大量の埃が溜まっていた。
それを見て、俺はそりゃそうかと思う。
何せ4年間帰っていないのだ、掃除もしてないに決まってるし、埃も溜まり放題だろう。
しかし、俺はそんなことお構い無しに家に上がり、家族が待っている部屋へと向かう。
埃をかぶったリビングの扉を開け、リビングの端に置かれている、両親と妹の写真が置かれている仏壇へ向かって呟く。
「ただいま、みんな」
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えちょまです
今回はかなり文字数少ないです。
こうゆう系書くの苦手過ぎてかなり少なくなった。
今回は優希の帰宅回
次回は家の掃除回なので、過去回は2話先
それじゃ
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