第22話 新たな場所で
次人の協力があり、新しい住居を借りられた。
学校からほど近いアパートで、1LDK、風呂トイレ別、徒歩圏内にスーパーがある好立地。それなのに家賃がかなり安い。
挨拶に行った大家さんは、七十代の女性で困ったことがあれば何でも相談してくれと言ってくれた。
こんなにも恵まれている場所を、見つけられたのはラッキーだった。
まるで、家を出るのを後押しされた気分だ。
今まで貯めていた貯金を崩し、持ち出した金目のものを換金して、ある程度まとまったお金を手に入れたため、卒業までは働かなくても十分生活できる。
どうせ仕送りは望めないから、バイトをするか考え中だ。お金はあるに越したことはない。しかしバイトをすれば、他にさける時間が少なくなる。
長時間拘束されず、稼げる仕事を探しているが、さすがにそんな都合のいい話は無い。
「俺が紹介してやろうか?」
そう次人が言ってきたが、何をされるか分かったものじゃないから遠慮しておいた。
「俺が働くよ」
心配したポチが求人情報を持って帰ってきた時は、預金残高を見せてまだ大丈夫だと納得させた。
ご主人様だから、貧しい生活をポチには送らせたくない。
課題は残っているが、とりあえず息苦しい家を出られたので良しとしよう。
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