エピローグ

たとえ世界が終わっても。

 龍が泣く、汽笛の音。

 閉じた瞼越しに感じる光と熱に私の意識はゆっくりと冴えていた。

 揺蕩うカーテンの擦過音、夜明けを告げる野鳥の鳴声。


 鼻腔をくすぐる花の香りに心地よさを覚えながら私は何年ぶりかの天井を見つめた。かつてはあれほど忌まわしかったこの情景も今では懐かしさすらある。


 どうやら力が弱っているようで、全身がどっと重たく感じたが、それでも私は身体を起こして周囲を見渡した。


「あれ、なんで私、寝てたんだっけ」


 閑散とした病室内、空気が異様に澄んでいると感じるのは、窓からの春風だけじゃない。

 何故だか、心臓が痛くないからだ。


「あれ、今って何時なんだろ」


 ベッドに隣接したテーブルに手を伸ばす。置かれたスマートホンで時刻を確認するために、


「うそ、でしょ」


 だが、私はそこで驚愕の事実を知る。


 五月八日。


 私が最後に眠った記憶が三月の初旬であったため、二ヶ月弱も眠っていたことになる。

 もしもその間ずっと眠っていたのであれば、寝坊助どころの話ではない。


「ねぇ、アヤセくん、これって——?」


 反射的にそう口にして、近くに誰もいないことに気付いた。

 現状についてを相談しようと、誰もいない空間に向かって、呼びかけていたのだ。


「うーん」


 それにしても、口からぱっと出てきた人物の名前。

 名探偵ばりに顎に指を当てながら考えるも、その名前の心当たりはなくて答えは出ない。

 ただちょっとだけ、名前を呼ぶと胸が熱くなる。


「っと」


 兎に角、私はこの状況を確かめるためベッドから抜け出した。今日はなんだか調子がいい。ナースコールという手もあったが、自力で壁伝いに歩き始める。


 だが、数メートルほど歩いたところで、ゼェゼェと息切れした。心臓の痛みによるものではない、単に身体の疲労だろう。他にも確かな変化が身体には起こっていた。


「——ッ」


 廊下へ続く扉までの道すがらで、私は鏡に映る自分の姿を眺め息をのむ。

 骸骨まではいかないものの肉の落ちた顔周り、骨の輪郭が分かるほどに痩せこけた手足の筋肉。

 全身に力が入らないのも当然だ。


『あっ、でも待ってね。私って五年間くらい寝てるんだよね。骸骨みたいに肉が落ちてたらどうしよう。やっぱり、回復するまでは待ってて欲しいかも』


 そのとき、ふと耳鳴りがした。

 足りない、何かが足りない。

 心に大きな穴が空いたような喪失感が胸を穿つ。


 その後、私は廊下に出ることは諦め、ベッドに戻って休憩をすることにした。すると、暫くして巡回にきた看護師さんが部屋に立ち入ってくる。


「あっ。お久しぶりです、竹本、さん?」


 竹本さんは私の看護担当だ。だが、彼女は二ヶ月という時間にはあまりにも見合わない変化を遂げていた。顔周りのやつれや皺などは、生物としての老化を感じさせる。

 二ヶ月も目覚めなかったことが相当衝撃的だったのだろう。抱えていたカルテを床に落とし、目をぱちくりさせながら、私の顔を凝視していた。


   ꕤ


 三十分後、看護師によって私が目覚めたことが医者や両親に伝わり、母が先に病院に到着した。それまでは軽い問診や健康状態の確認が行われた。詳しい検査は後日行うらしい。


「茅乃っ! おかえりなさい、よく頑張ったわね」

「お、お母さん。苦しいって」


 母は、私の顔を見るや、すぐさま抱きついてくるのだから、大袈裟だ。まぁでも長い間、寝ていたのだから心配だったのだろう。


 さらに二十分後には、父も病院に到着し、そこに医者も交えて、四人になったところで、私はすべての経緯いきさつを聞いた。


 私が眠っていた二ヶ月、ではなく五年と二ヶ月の話を。


 医者は語る。私が眠りについてからの健康状態や、植物状態の患者に対する心臓移植手術というあまり前例のない試みに挑戦したことを。


 その後、家族だけの時間が設けられ、両親は私が眠っていた五年間に起こった出来事などを詳細に語ってくれた。

 年号が変わったことや最近のビッグニュース、仕事のことや学校の話など色んな話を聞いたが、不思議と驚きは少なかった。

 何となく、誰かから聞いたような話だと思ったからだろうか。


   ꕤ


 そしてあっという間に二週間が経過した。

 リハビリや検査の毎日が続いたが、心臓の病気が治ったことで、どの活動にも精力的に取り組むことができた。だが身体は思ったように動かないし、特に筋肉痛なんて、ひどいものだ。


「ねぇ、アヤセくん。今日は——って、またやっちゃった」


 目覚めてからずっと、何もない空間にいる誰かさんに話しかけるという謎の行動は何度も続いた。人前で話している時は出ないこの癖も、一人になると頻発する。


 ちなみに、私の妄想フレンドは、響谷アヤセというらしい。


 中肉中背のナイスガイで、彼が近くにいると思うと心が落ち着くのだから私も相当の変わり者なのかもしれない。


   ꕤ


 退院すると、家で療養する期間へと移行した。リハビリやら精密検査など様々な検査という検査をやったこともあり、病院生活にも辟易していたところなのでいい気分転換だ。


 母は専業主婦なので、家では二人で過ごすことが多かったが、そこにも妄想フレンドは度々現れた。むしろ家の方が彼を近くに感じるのだから可笑しな話だ。


 私は暇な時間を縫って、図書館やネットサイトを利用して、心臓移植の例について調べた。


 それで分かったことだが、心臓移植の際に記憶転移という現象が稀に起こり得るらしい。


 記憶転移とは、臓器移植に伴って提供者ドナーの記憶の一部が受給者レシピエントに移ることで、これにより趣味や嗜好、習慣や性格、性癖など様々が変化することがあるという。


 私の妄想フレンドはもしかすると、元の心臓の持ち主なのかもしれない。


   ꕤ


 半年が経過した。

 私の妄想フレンドとの日々は未だ続いている。


 アヤセくんのことを考えると何だか鼓動が早くなる。

 きっと世間ではこの想いを恋というのだろうか。

 出会ったことのない相手に恋をしているのだから、傍から見たら変人扱いされるだろう。


 この頃になると、一人で外出することもできるようになっていた。

 私は運動も兼ねて、五年間で変わった街並みを見て回った。

 散策はとても楽しかった。五年間での変化を楽しむというよりかは、そこにある懐かしさと空気感を感じることが私の心を満たしてくれる。

 新設したショッピングモールや新しい飲食店だけではない。行き慣れた広場や学校、通学路や脇道でさえもが心を動かすのだ。


 こうして外を歩いていると、心做しか彼を感じられる気がした。


『絵画展 Now Open』


 広場のベンチに座っていると、美術館の広告が見えた。

 私にとって絵画や芸術の世界は遠いもので、関心が向けられることはないのだが、今日の私はどうにも気になって仕方がなかった。


「入館料は1,500円になります」


 入館料がある。そんな当たり前のことにちょっぴり驚きつつも私はそこへ足を運んだ。


 美術館の順路は何とも見慣れたものだった。壁には絵画が等間隔で飾られていたが、特にその良し悪しはわからない。


 ゆっくりと足を運ばせ、静謐な空間を進んでいく。適度に調節された照明を浴びて鮮やかで深みのある色を生み出す絵画の道。

 私の足は、ある地点で止まった。


「ここって」


 そこは余白の空間だった。淡いグレーの壁が広がっているだけで、絵画は飾られていないただの順路。

 あるはずのものがない。物事の輪郭は掴めていても肝心の核に触れられない歯痒さやもどかしさ。私にとって大切な何かが、足りない気がして私の足はその場に縫い付けられる。


 唾を飲み込み、ゆっくりと壁へと手を伸ばす。


 足りない、足りない。何かが足りていない。

 長い眠りから覚めるとずっとそんな感覚に陥っていた。

 だけどその予感に確信はなくて。けど今、ようやくそれが分かった。


『どことなく、寂しい絵だよね。誰もいない劇場で一人、踊っているなんて』


 ぽつり、少女が呟いた。


『これ。寂しい絵なのは認めるけど、誰もいないわけじゃないんじゃないか?』


 少女の言葉に少年が返す。


『どういうこと?』

『いや、この絵って、劇場の舞台で孤独に踊る少女をモチーフにしてるから、こんなタイトルが付いてるんだよな。だけど、この絵の視点は明らかに観客目線だし』

『まぁ、そう言われればそうだね。あっ、そういうこと』


 少年の伝えたいことを少女も理解したようだ。


『芸術ってのは、伝えること。誰かに見てもらい、解釈されて、初めて芸術になるのかもな』

『見てもらってか。なんか人間みたいだね。人と人も伝え合うことにより、真に繋がるからね。一人じゃ生きていけないってのは、ちょっと分かるかも』

『おっ、深いな』

『でしょでしょ』


 二人は笑う。

 何でもない些細な日常ですら宝石のように輝くようで、


『まぁ、そうなんだけど。茅乃って相手に合わせて無理に笑うことができるタイプだろ。けど、そうじゃなく普通に笑った茅乃の方がなんか良いっていうか』


 少年、響谷アヤセくんの言葉に私の胸はギュッと締め付けられる。

 懐かしい思い出、彼と過ごした四十九日間の記憶。


『ねぇ。やっぱり、アヤセくんもやろうよ。こういうゲームって、誰かと一緒にする方が何倍も楽しいしさ』


 思い出していた。

 駅で彼に会って、ゲームセンターに行ったこと。


『もしも君がこの世界の真実を知っても、私のことを許してくれるかな?』


 彼に嘘を吐いたこと。


『こうしてないとハグれるから』

『——そう、だな』


 夏祭りの日に手を繋いだこと。


『ご、ごめんね、アヤセくん。ずっと、騙してて、黙っててごめん、ね——』


 病院で全てを打ち明けたこと。


『でもそっか。良かった。これで帰れるんだね、私たち』


 現実へ帰れると分かった日のこと。


『だから、彼のいる場所へもう一度、もう一度だけ、私を。連れてって——ッ』


 アヤセくんともう一度、会うために街を駆け抜けたこと。


『私、アヤセくんのこと好きだよ』


 想いを伝えたこと。


『いや、だよ。アヤセくんと、離れたく、ない』


 彼に泣きついて心の内を曝け出したこと。


『バカだなぁ、私。キスなんてしたら、余計離れたくなくなっちゃうのにね』

『茅乃』

『でも、幸せ。すっごく、幸せ、だよ』


 幸せなキスをしたこと。


『ああ』

『だから、さ。この涙は、違くて——っ』


 ちょっぴり、後悔したこと。


『それじゃあ、行ってきます!』

『ああ、行ってこい』


 そして、アヤセくんと別れたこと。


 客車に乗り込んだ私は、すぐに天井を見上げ、流れる涙を隠した。

 彼との出会いを幸せな思い出にするために、笑顔で飾るために。


 アヤセくんと過ごした四十九日間は私にとって、その全部が掛け替えのない思い出で、


「なん、で。忘れてたんだろ。わたし」


 すべてを思い出し、孤独少女が展示されていた壁の前で私は、膝を突き涙を流していた。


   ꕤ


 時は流れ、現在。二〇三一年、三月二十日。

 今日は彼の命日ということで、午後から会社を休み墓地へと足を運んだ。


「今年もだ」


 毎年、私が来る時間には私より先に花が何本も添えられていた。

 アヤセくんの御両親の方だろうか。


「あの、その墓に何か用ですか?」


 墓石の前で立ち尽くしていると声を掛けられる。その声色にぎゅっと胸が締め付けられたのを感じた。

 恋とか一目惚れとかそういった類のものではない。

 懐かしい、昔からの旧友に邂逅したような久しい感情。


「えっと、アヤセくんの墓参りに」

「文世の、ですか。失礼ですけど、関係は?」

「響谷文世。彼に心臓を提供してもらった者です」

「ああ。そうか、君だったのか」


 私に発した言葉ではなく、独り言のようなものだった。


「んー、それにしたって、心臓移植とかのドナーって情報が規制されてて、提供者の情報はわからないはずだけど」

「えっと、私は、その」


 妙なところで鋭い人だと顔を逸らしながら、色んな誤魔化しを考える。


「いや、悪い悪い。本当に墓参りに来ただけなんですよね。怪しい人でないことは、何となく分かります」


 だが、私の手に持っていた供物を確認して、表情を緩めた。


「俺は稲沢祥真。彼とは、古い友達というか、親友? みたいな関係というか」


 ああそっか、と。

 私は彼の自己紹介を聞きながら、やっぱりだと腑に落ちていた。

 稲沢祥真、彼の親友の幼馴染みであり、同じ部活に所属していた友人だ。

 この懐かしさは、私ではなくアヤセくんの感じるものだ。私も追憶現象で彼の姿は見たことがあるが、若干の面影は残っている。


「アヤセくんの話、聞かせてもらってもいいですか?」


 いつの前にか私の口はそう発言していた。


「ここから辺でいいかな」


 私達は場所を移動して、墓地近くのベンチに座り街を見渡した。

 高台ということもありその景色はちょっとしたものだ。


「アイツとは親友だったわけだしよく知ってるよ。いや。まぁでも親友って思ってたのは俺だけ、だったのかもしれないけど」


 来る途中で購入したボトル飲料を彼から受け取った。

 稲沢さんの手には缶コーヒーが握られている。


「大した理由もなく、人助けばっかりやってるお人好しで、俺も何度かあいつに助けられたこともあったな。だが、礼を言うたびに毎度毎度、観察者だのどうのと言っててな」


 遠くを見据えて、稲沢さんは笑いながら語る。

 元々のかなり砕けた敬語はいつも何かタメ語になっていた。


「人を助けてるってのに、あいつはいっつも浮かない顔をしてて」


 観察者。

 アヤセくんの生前は、前向きでも後ろ向きでもなく常に上から俯瞰しながら生きていたという。

 何となく想像ができた気がする。

 私と出会う前の響谷文世の人間像は彼からも聞いていたから。


 誰よりも優しいアヤセくんだからこその葛藤。


 稲沢さんはアヤセくんから聞けなかった子供の頃の話や学校のことなどを色々と話してくれた。

 彼が話をしているとき、その目線は終始、私ではなく別の誰かへと向けられていた気がした。


「俺もな。いつかは、あいつのことを、なんて、思ってたのが数年前の俺だ。なのにだぜ?」


 握られた缶コーヒーに力が篭って、小さく痙攣する。


「なのに、知りもしない子供を助けるために死んでやんの」


 薄らと彼の目に浮かんでいた涙、私もつられて切なさを感じたのは言うまでもない。


 大丈夫、アヤセくんは君に感謝をしてたから。


 そのことを伝えてあげたかった。

 だけど、私と彼との繋がりを知らないこの人に何をどこまで伝えていいのか、私には分からない。


『悪かった。何だか君と話をするとアイツを感じる気がして、色んなことを話してしまって』

『いえ、こっちこそ話を聞けてよかったです』


 生前に親友だったからだろうか。たとえ物理的に心が繋がっていなくとも、私に彼を感じるらしい。

 長い間一緒にいることで培われた、信頼関係。ちょっと妬ける。


『ああ、それと。あそこに置かれた花は俺のじゃなくて、アイツが交通事故から救った坊主が毎年、あそこに花を添えてるわけだ』


 墓石は毎年、稲沢さんが掃除をして、助けた子供が線香や花をお供えしているらしい。

 こうして感謝されているところを見ると、アヤセくんが残したものもあったのだと実感する。


「アヤセくん」


 彼と別れた私は、線香を供え合掌をする。

 そしていつも通り、私はアヤセくんに今年起こったことを話した。



 あれからもう、十年の歳月が経っている。

 外へ出ると爽やかな風とともに運ばれてくる春の香り。

 私の勤め先は、東京駅の近くに本社を構える企業だ。

 私は記憶を取り戻したあと、一年を費やして高卒の資格を取り大学へと進学した。あの世界で一ヶ月もの間、勉強を教わった成果があったのだろう。アヤセくんは内容というより勉強の仕方を重点的に教えてくれていた。

 きっと私が元の世界に戻っても、周囲に置いていかれ、挫折しないために第一歩を一緒に踏み出してくれたわけだ。


『だけどさ。もしそうなら、少女は一人じゃないってことだね』


 和田倉噴水公園があり、墓場からの帰り道で私はそこに寄っていた。広場を一望できるベンチに座ってみると、懐かしさに感慨を覚える。

 あの日、美術館で『孤独少女』と題された絵を見たとき。

 アヤセくんが私のことを見てくれて、私はやっと一人じゃないと実感できた。

 きっと、私はあの瞬間に救われた。


『なら少女もきっと救われてるよ』


 私がその言葉を発したとき、孤独とは一種の考え方に過ぎないと気づいた。

 たとえ、絢爛たる劇場の舞台に立っていようと、何をしようと、あの絵の少女も然り、心には孤独を抱えることになる。


 私も心臓の病に罹ってから、人の目ばかりを気にして、嘘の笑顔を振りまいてきた。

 友達は増えた、家族は優しくなった。

 けれど、ずっと孤独だったのだ。アヤセくんに私を見てもらうまでは、ずっと。


 人は、伝えて、誰かに見てもらい、解釈されて、初めて繋がることができる。

 人生は、芸術に似ている。


 誰かを見て、誰かに見られて、繋がり合う。

 それこそが、人の生きる意味なんじゃないかと思う。

 アヤセくんが嘘に塗れた私から本当の紡希茅乃を見てくれたように。


 桜咲く季節、君と二人で眺めた噴水を、今の私は一人で見ている。

 私は部署へと戻るため座っていたベンチから立ち上がる。


 私はもう一人じゃない、孤独じゃない。

 あの世界でアヤセくんが私を見つけてくれたから。


 その刹那のことだ。

 春の香りが漂う風に揺蕩う桜の花びらの一枚が私の足元へと舞い込んでくる。


 まるで時間が止まっているような錯覚、公園内に一瞬の静寂が訪れた。

 辺りの雑音がすっと消えて、暖かな春の陽射しに晒される一瞬。

 それは、あの懐かしさを想起させるようで、私は涙を必死で堪えた。


 今日も私は生きている。

 どんな一瞬も噛み締めて、死ぬまで生き続けようともがいている。

 君から貰ったこの命を後悔のないよう紡いで生きている。


 そっと胸に添えた手で君との日々を思い出してから、


「ありがとう」


 そう、囁いた。

 ……

 …………


 返事はない。

 君はもういないから。



 だけど私の気持ちに呼応して、

 ドクン——と、彼から託されたこの心臓が力強く脈打つ。


 たとえ世界が終わっても、この恋はいつだって君とともに動悸する。

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Re:Beat-たとえ世界が終わっても、君とともに動悸する恋 久槻さく @Hisatsuki

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