第8話 もう、AIはやめてっ

 気がつくと・・・僕たちは、あの『AI不動産』の応接セットに座っていた。


 僕と美雪の前には、ぼろぼろに焼けた服を着て、ボサボサの髪をした高井が座っていた。高井の髪から、まだ煙が出ている。高井の眼鏡が、ポロリと耳から落ちた。


 高井が僕たちに言った。


 「如何でしたか? AI内見は?」


 美雪が言った。


 「もう、AIはやめてっ!」


 高井が笑いながら、僕たちに聞いた。


 「でも、家をお探しなんでしょ」


 僕は高井に言った。


 「美雪が言ったように・・・

  もう、家探しはやめます。・・・

  だって・・・

  もう、AIはやめてっ!・・・

  (もう) ええあいは(やめて)っ・・・

  入れ替えて・・・

  あっいえは(もう)(やめて)え・・・

  あっ、家はもう止めてえ。。。」


                   〔おしまい〕

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内見するならAIよ💛 永嶋良一 @azuki-takuan

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