24、桃園の契り 毒殺未遂事件(2)
事件は、現場で起きたんだ!
「んうっ――辛っ、ど、毒、れす……」
毒見役はどんどん顔色を悪くしていく。
医師が駆け寄り、急いで処置をすることで毒見役は一命を取り留めたらしいが。
「きゃあぁぁっ! 毒ですわ!」
「これはどういうことですっ?」
当然、現場は騒然となる。そんな中、
「告発します、侍女頭の
「
彼女はぶるぶると震えながら
「私、見ました。
その手には、毒の小瓶が握られていた。中には
「そ、そんな! 私ではありません!」
「これは
「彼女は私にとって、元同期であり、現在は上司です。命令されて……断れなくて……私は仕方なく
結果として、
これは何かの間違いです、私ではありません、と繰り返す声は悲痛であった。
場所が
侍女頭の独断と証言されており、
が、黒貴妃は「調べれば毒が出てきたり、実は
まずこの後、侍女頭は処刑されるだろう。
そして、次は彰鈴妃だ。
たぶん彼女を処刑するに足る証言や証拠品がこれから出てくる。そして、四夫人の一人が処刑されるという大事件に発展するのだ。
四大名家の白家も連帯責任を問われるかもしれない。大変なことになったぞ。
未来予想図を脳内で展開させつつ、
* * *
現在は、午の刻半(十三時)。
「そんな……。お、おかしくないですか? だって、妃が食べないとわかっているものに毒を盛ってどうするんです……?」
妃を毒殺するならわかるが、今回の毒殺の仕方では仕掛けても妃は殺せないし、真っ先に
「おかしい、おかしくないではない。実際に毒殺未遂があり、毒物を所有していた人物がいた。その人物が毒入りの果物の皮を剥いた人物だった。そして、
「え、ええーーーっ」
絶対、陥れられてるじゃないですか!
それに……紺紺はハッとした。
「……あっ。や、
紺紺は見ていた。
……あれが見つかったら、
白家も連帯責任を問われちゃう!?
――なんとかしないと!
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