Life
きら
数える
「1、2、3、4、、、5!!」
初めて見たかのように数える。
「なぁなぁ!指ってなんで5個あるんだ?」
「・・・なんでか知りたいか?」
「知りたいっっ!!!」
悪そうな顔で答える。
「おーよしよし」(撫でる)
「指ってのはな、元々1本だったんだよ。」
「えーっ!!!知らなかった!!」
「だろぉ!?過程が知りたいか!?」
「知りたいっっ!!」
「おーーよしよし!!」(撫でまくる)
「まず1本だろ?んで日本だから2本、3と4だと鼻と耳と口に指突っ込めないだろ?だから5に進化したんだよ。」
「...」
微妙な顔をする。
「おいなんだよ、疑ってるのか?」
「いやぁ、疑ってるっていうかさぁ、なんかおかしいじゃん...」
「何がおかしいんだよ!」
(「くそー、こいつバカだから騙せると思ったのに案外しぶといな。こうなったら騙し切ってやる!!」)
不思議そうな顔で言う。
「だってさぁ...ここは日本じゃないだろ?」
「あっ...」
確かに、と思ってしまう。
(「そうだった...俺ら今アメリカに旅行に来てたんだった...。暇すぎておしゃれなカフェでいつまで注文せずに居座れるかの遊びしてるんだった...。こいつ中々やるな...!」)
また、不思議そうな顔で言う。
「日本が人間の起源ならわかるけど、別にそうじゃないだろ?流石の俺でもこんくらいはわかってるんだぜ?」
少し焦りながら言う。
「ち、ちげーって!その...日本がアメリカ人作ったんだよ!」
「え!?そうなの!?」
「そ、そうだよ!!!!」
(「あぶねーーー!バカでよかった!!」)
感心したように言う。
「そうだったんだー、日本がアメリカ人作ったんだー。知らなかったよ、ありがとう!」
「そうだろ?」(ニヤニヤしながら)
閃いたように言う。
「あっ!でもさあ!両手あるから指全部数えたら10海里じゃん!人間に穴は10本もないよ!流石にこれは騙されないぞ!」
「お前バカだなぁ、人間には10個どころじゃないぞ?もっとあるんだ。」
驚いてコーヒーをこぼす。
「冷たっ!結構厚い服だから太平洋横断しようとした時も冷たくなかったのに...しかも元々黒い服がもっと黒く...!ってそんなことよりそれほんとなのか?」
自信満々に鼻を高くして話し始める。
「あのな、鼻と耳と口でまず5だろ?それと目潰してもう2つだろ?んでおへそだろ?そしてもう口には出せないような部分にもう一つ輝いてるだろ?それだよ!」
10秒くらい考えてから話し出す。
「...それじゃ9ホールディングスじゃないか?」
キョトンとした感じで数え始める。
「...あれ、鼻だろ?口、耳、へそ、目、あそこ、、、あっ」
追い詰めたようなキリッとした顔で言う。
「ついに正体を表したな!怪人カゾエーンめ!お前の詭弁もここまでだ!!」
少し考えたようなそぶりを見せ話し出す。
「...ふっ、気付かないか?」
「な、なんだよ、、!?」
「太平洋横断しようとした服で冷たかったんなら、その服"穴が空いてる"んじゃないか?それが、最後の1つだっ!!!」
少し沈黙が流れたあと、大声で言う。
「そ、、、そうだったのかーー!!!!」
(「あぶねーーーー!!!!!こいつほんとにバカでよかったわー!!!」)
少ししょんぼりしながら言う。
「俺の服は全人類が来てる超有名ブランドだったのか、、、これで個性出してナンパでもしようと思ってたのになー。」
いきなりシュミレーションをしだす。
「ヘイガール!?えーっと、アーユーレボリューション!??いてっ」
頭を叩きながら言う。
「なんだよあなたは革命ですかって!よくアメリカ来れたなお前!」
少し照れながら言う。
「えへへー、でもさ、俺やっぱひとつだけおかしいところあると思うんだよね。」
ドキッとして質問する。
「どこがだよ?」
「だってさ、俺らの指は2人間合わせて10冊にも達してないじゃないか?」
少しだんまりした後、言った。
「それはな、平和を勝ち取った証なんだよ。」
「...そっか」
沈黙を破るように元気な声で言った。
「そういえば今世界で家って何株建ってんだろうな?」
「...言おうか迷ってたけどお前、数え方気持ち悪ぃな!!!」
Life きら @kira000
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