第8話(終) あたしゃ、メリーさん。今、あんたの後ろに居るよ。
あたしゃ、メリーさん。こう名乗るのも、なんだか久しぶりな気がするねぇ。
不思議だよねぇ、あんたとはずっと話してるはずだってのに。
え? あたししか喋ってないって?
そう言いなさんな。あんただって楽しかったろう。あたしも楽しかったよ。
ば ば で れ? 何のことか知らないけど、あんたが嬉しそうだからそれでいいよ。
しっかしまぁ、世の中ってのは変わるもんだよねぇ。電話が電話じゃないみたいな時代が来るなんて、
とは言え、『あぷり』とやらも結局
他のメリーさん? なんだい、浮気かい。まったく、しょうもない子だねぇ。
あたしから話した、って? そんなことは……そんなことも、あったかねぇ。昔のことは思い出せても、最近のことはとんと……いけないねぇ。
そうさねぇ……まず、
人の
そう、噂は、
その縛りが、
他の怪異だって大抵はそうさ。
まぁ、どうにかこうにか、
もしかしたら、あんたが居なけりゃ、もう消えちまってたかもしれない。ありがとうよ、
おや、眠いのかい。いいよ、ゆっくりお休み。
あんたはあんたの人生をしっかりと歩んだ。休む権利くらいある。
そう、『あんたの人生』だ。人だって怪異だって同じさね。
他の人から見りゃあ『良い方向』でも、自分にとっちゃあ『
ああ、いいんだよ。所詮は
あたしゃ、メリーさん。今、あんたの後ろに居るよ。
だから、安心して、
あたしゃ、メリーさん 源なゆた @minamotonayuta
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