第14話 復活と再戦
……………
「はぁっ! ……はぁ……はぁ……」
重吾は目を覚ますとエントランスホールに居た。目の前には空中に浮かぶ
「皆さん蛇の毒にやられたようですね。たとえ弱い悪霊とて油断なりません。蛇に対してはもう少し魔術について慣れてから戦うのが宜しいでしょう」
重吾以外の面々が起き上がる中で
「もう、時間ね……。みんな、帰りましょう」
一行はその言葉に促されるまま意気消沈しながら
―――――
パソコン室に戻ると、三本は再びそそくさと帰っていく。「おい、健……」重吾が呼ぶ声を聞いてか聞かずか、そのまま三本は帰っていく。
「やれやれ……まあ、今日はみんな……」
それを見て、靖穂は全員に話始める。
「……
國山先生が話す。
「靖穂さん……あなただけの責任じゃないわ。私ももっと予知の指示をやるべきだったし、撤退を意見すべきだった。金田君が分断してしまったのも……私の責任が大きいし……」
稲葉さんも話し出す。
「私も、早めに逃げて体勢を立て直したり、
金田も帰宅の準備をしながら話す。
「俺も不用意に敵に近づきすぎた、よくわからん攻撃属性をもつ敵に攻撃を許した……要するに慢心、全員がそうなんだろ? だったら今後、新しい敵に対して……特に知らない特殊攻撃を持っている相手に対しては攻撃を許さないようにする、防護魔術を必ずかけてから攻撃する、そう言う反省が得られた……お前もそう言いたいんだろ? 靖穂」
「金田先輩……そうです、今後初めての敵に対しては情報が確定するまでは……」
「今回みたいに即死攻撃かどうかわからない攻撃属性の敵には、俺をぶつけてくれ。俺ならダメージ継続タイプの攻撃でもピンピンしてられる。多少のデバフなら苦にならない……」
重吾は割って入る。
「おいおい、そりゃ、最初に犠牲になるってこと……」
「……わかりました。前々から、金田先輩には全員の『盾』として最前に出てもらっています……そう言う役をやってもらおうか、私も迷っていました」
靖穂はそう言う。金田は「了解だ」と言って帰っていく。
その日は、そのまま、各々が帰宅していった。
―――――
次の日、重吾たちがパソコン部に入ると國山先生が少々深刻な顔で待っていた。
「……それが、昨日の夜に準備室に用があった先生が『見てしまった』らしいのよ……幸い、その先生は今日の朝準備室を確認して、昨日のは夢か幻覚だったと思ってるみたいだけど……」
稲葉さんが納得したような声色で言う。
「ああ、だから今日、ウチの担任、休みだったんですね。病院に行くとかで」
「ええ、でも、あの
重吾は感心する。
「へぇ、そんなふうになってるんですね……そりゃあ幻覚だとも思いますよ。空間が突然なんて……」
靖穂は言う。
「あの
重吾は荷物を降ろして、話す。
「んじゃ、さっさと入ろうか。今日はガンガンレベルアップして……あの『モラクス』をさっさと倒さなくちゃな」
そう言う重吾の瞳は悔しさに燃えていた。それを見て、三本は言う。
「……根っからのゲーマーだな」
そのまま皆は準備室の扉を開き、
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金田修 Lv13 HP100/100 MP99/99
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三本健 Lv13 HP60/60 MP100/100
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伏見重吾 Lv13 HP70/70 MP80/80
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稲葉南 Lv13 HP70/70 MP69/69
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伏見靖穂 Lv13 HP50/50 MP81/81
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國山千秋 Lv13 HP60/60 MP99/99
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丸一日をレベルアップに費やし、蛇を避け、ゴートマンや幽霊、ゾンビの大群を集中的に打倒していったことで重吾たちはレベル13へと至る。
重吾たちは十分なレベルと判断し、翌日、
三本が道中、足を止める。
「……蛇だ。結構壁の隙間にもいる」
全員が戦闘態勢を整える中、前方から30匹ほどの蛇の大群、両側の壁からも40匹近い蛇が湧き出て来た!
蛇たちは、一斉に重吾たちに飛び掛かった!
(続く)
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