治安維持最大貢献者シグ
銀貨二枚ってのはけして悪い稼ぎではない。
石級は一日に銀貨一枚稼げれば良い方だ。鉄級が集まってようやく銀貨二、三枚が見えてくる。
銅級ともなれば日に銀貨十枚は稼ぐが、連日出ずっぱりというわけにはいかない。休養は必ず必要になるし、武具の損耗や道具の消耗が激しければ出費も嵩む。頭数を増やせば当然分け前も減る。銀貨十枚という値段が命を危機に晒した見返りとして妥当なのかは分からんね。
その点、街中の犯罪者崩れを摘発するだけで銀貨二枚も貰えるなら上々と言っていい。武具の手入れが要らず、パーティーを組んでいないので分け前が減ることもない。儲けがまるっと入ってくるわけだ。
悪い話ではない。それは確かだ。しかしなぁ……幹部候補だぞ? ゴロツキを寄せ集めたら出来上がったみたいなこの街の治安を保つ組織の幹部候補の報酬が日に銀貨二枚て。割に合わねぇよなぁ。
それに拘束時間も長い。日が昇ってから沈むまで神経尖らせて街を回って、銀貨二枚。地に足の付いた仕事である。面白くないとも言う。
呪装鑑定屋イレブン。胴元トゥエルブ。串焼き屋サーディン。ガキ使いフォルティ。運び屋フィーブル。密売人シクス。その全ての稼ぎに大きく劣る。
なんというか……ひりつかないのだ。達成感や充足感に欠けている。必要十分な労力を提供し、食うに困らない程度の報酬を受け取るという繰り返しは何も面白くない。首輪をつけられて餌付けをされる犬になった気分だ。
もちろん得難い情報をすっぱ抜いているので額面以上の儲けはあるのだが、どうにも地味な作業というのは性に合わない。胸にモヤモヤとしたものがわだかまっている。
イカれエルフに腹を開かれるだけで金貨云十枚貰えるんだけどな。
刺激の少なさからかそんな危うい考えが浮かんでくる。まずいまずい。俺は頭を振って危険な思想を脳から追い出した。あれは最終手段だ……常用すべきではない。
ま、ある程度の情報が出揃ったらトンズラすりゃいいか。そう結論付け、店先から果物を複数をパクっていった野郎の足を引っ掛けて転ばせる。挙動不審なんだよ、素人め。
「ぐッ……あ!」
逃げられないように背を踏んづけて捕縛完了。突っ立ってるだけの置物と化していた冒険者を呼びつけて引き渡す。つまらん任務だ。
数え切れないほどスリを繰り返してきた俺は穴場という穴場を熟知している。スリや盗みに手を染め始めた者特有の体捌きも見逃さない。加えて【
俺は就任初日に五人の犯罪者を拘留所へとブチ込んだ。
「くそがッ! 離せッ! ギルドの犬が〜っ!」
【
後ろから付いてきているミラがぼそりと呟いた。
「……これなら、大丈夫そうですね」
「はぁ、一体何が?」
「実は私は明日から十日ほどエンデから離れることになっています。今の状況で街を空けるのは好ましくないのですが、替えが利かない用事なのでどうにもならず。しかし思わぬ掘り出し物が見つかった。後顧の憂いはありません」
「そりゃ……どうも」
手放しの賞賛を受け、しかし俺は心がささくれ立つのを感じた。
なんでタイミング悪く街を離れてんだよ! 俺はお前の情報を仕入れるために黙って手を貸してるんだぞッ!
尽く空回ってやがる。噛み合わねぇな。『遍在』の生態を探るっつう本懐を遂げられなかったらこんなのただの奉仕活動じゃねぇか!
苛立ちをぶつけるように暴れてるクズを牢に放り込む。後は専門の連中が尋問なり意識の改革なりを施すだろう。従わないようなら断頭台行きってところか。
「では、明日も頼みますよ」
治安維持担当の詰め所の出口。俺はクソの慰めにもならない言葉とともに銀貨二枚を受け取った。
▷
潮時かな。任務三日目の昼、ぼんやりと街を歩きながら思う。
『遍在』がエンデに戻ってくるまで十日以上。一定の信頼を得るためには手を抜くわけにはいかない。となると十日以上もクソ真面目に治安維持の仕事をすることになる。正直ダルい。
十日の時間を費やして得られるのが銀貨二十枚。ガキどもが一日にスってきた金額よりも低いじゃねぇか。上等な酒を買うには何日働けばいいんだ?
一度思考が負の方向に偏ると駄目だな。今の立場にメリットというものを見出せなくなってくる。そもそも『遍在』が身内に情報を落とすのか。あいつの脇はそんなに甘いのか?
著しくやる気と集中力を欠いていた。故に対応が遅れた。
「どけッ!」
私は怪しいものですと主張するかのような真っ黒な外套で全身を隠した男に突き飛ばされる。後に続くのはでっぷりとした脂肪を腹に蓄えた商人と思われるオッサンだ。
「待てぇ! この盗人がぁ!」
本当にこの街は騒ぎに事欠かないな。俺以外の治安維持担当は何をしてるんだか。
しかしまぁ、ここは表通りから外れているため監視の目が多くない地域だ。それを承知で横着したやつなんかはこうして狙われる。ったく、しょうがねぇなぁ。
【
視線が通らない家屋の間の交叉路。ドタドタとみっともない足音を響かせながら近づいてくる盗人の足を引っ掛けてやればいっちょ上がり。盛大にゴロゴロと転がった男を抑えつけ、騒ぎを聞きつけた冒険者どもが来るのを待つ。また評価が上がっちまうな。
「いや、いや、助かりましたぞ! さすがは街の守護を担う冒険者ギルドの精鋭さまだ!」
滝のような汗を流した商人がお高そうな装束が汚れることも厭わず袖で額を拭う。取り返した財布の中身を検め、不足ないことを確認したらしい商人が硬貨を一枚摘んで俺へと差し出す。
「……これは?」
「ほっほ! 謝礼金ですよ! もしや受け取るのは初めてでしたかな?」
「――――!!」
「いや、いや。我々も冒険者ギルド様にはお世話になっておりますからなぁ! 締め付けが緩いというのはそれだけで素晴らしい! あらゆるモノの需要が絶えることのないこの街は、盗人に狙われるというリスクを度外視するのであればまさに商人の理想。おっと、勘違いはなさらないで下さいね? 今のはけして非を鳴らしている訳ではありませぬので……。今後とも良い関係が築けるといいですなぁ! ぬっふっふ!」
商人特有のまくし立てるような早口で言いたいことを言い放った商人は腹の脂肪を揺らして去っていった。
路地裏。微かに差している陽の光に金貨を晒す。眩い光輪が木漏れ日のように目を撫で付けてきて、俺は思わず目を細めた。
「なんだよ……くくっ……あるじゃねぇか、メリット」
やはり金貨の輝きに勝る眼福はねぇな。俺は金貨を一撫でしてから財布へとしまい、河岸を変えるべく歩き出した。
▷
下手くそなやり方だった。思い返すと素直にそう思う。それは立ち回り経験の少なさから来る無駄の多さだ。挙動不審なスリ師を笑えねぇなこりゃ。
謝礼金。謝礼金だ。なぜ今の今までその強みに思い至らなかったのか。
今までの俺は犯人を早く捕まえすぎていた。あらかじめ目星をつけておき、犯行に及んだ直後に引っ捕らえる。ミラが俺に見せたやり方を愚直に再現することに終止していた。
それじゃ恩を着せられないよなぁ。
盗人にまんまと逃げられ、あぁひと財産失ってしまったと落胆しているところに颯爽と駆けつけて問題を解決に導くのが俺。すると被害者はより良い印象を抱くってわけよ。
未然に防いだら知らん顔。
事件直後に防いだら軽い安堵。
財産を盗まれたという強い実感の後に解決したら強い感謝。
やってることが同じでもタイミングが変わればご覧の通りだ。全く、治安維持担当ってのも奥が深いな。もしかしたらボケっと突っ立ってるやつらはこれを狙ってるんじゃねぇのか?
限りなく正解に近い立ち回りを身に着けたと自負している。
怪しい動きをしているやつの近くに忍び寄り、それとなく視線を遮る位置に立つことで盗みをサポートする技は即興にしては功を奏しすぎた。
検挙数四件。謝礼金合計、金貨一枚と銀貨七十枚。
ボロいボロい! やっぱこうでなくっちゃいけねぇよなぁ! えぇ、オイ!!
謝礼金。実に素晴らしいシステムである。
それは感謝の意を示すために渡される金だ。善意の
危機感の欠如した市民は手厚く保護される。
盗人連中は揃ってブタ箱に突っ込まれる。
俺感謝される。
なんだよなんだよ良いことずくめじゃねぇか。これは遂に大本命に至っちまったかな?
拘束時間の長さがネックだが、バレないように途中離脱すれば問題ないだろう。同業に難癖をつけられたらその時は成果で黙らせればいい。俺ならばそれが可能だ。伊達にミラより先に犯人を確保していない。
「クソっ! 俺の串焼きを返しやがれボケがーっ!」
どっかの誰かが飯をパクられたようだ。アホめ。そんなのまた買い直せ貧乏人が。
目下、俺がマークしているのは気弱そうな外見の男だ。
決闘を見に来た野次馬の群れに紛れたそいつはさっきからちょろちょろと辺りを見回し、そして目の前の大男の財布に視線を落とすという挙動不審ムーブを繰り返していた。
隣に立つのは俺である。
ローブをさり気なく広げて周囲の視線を遮り、大男に【
「っ……!」
そして男は意を決したように手を伸ばした。パンパンに膨れた財布へと。
……ありゃいくら入ってるんだろうな? 謝礼金は一体いくらになるのか想像もつかない。今夜は旨い飯が食えるぜぇ……。
「ぁ」
そして男が財布に手をかけた瞬間、その重さに慄いたように短い声を漏らした。顔を歪めた男がゆっくりと手を引き、財布を諦め身を翻して去っていく。おいおい……なに日和ってんだよ。馬鹿め。
「おい、お前ちょっとこっち来い」
「えっ!? なん」
【
「お前さっきスリしようとしただろ?」
「っ!? あ……す、すいませんでしたぁっ!!」
チッ。声でかいなこいつ。【
「妹が、病気なんです……自分たち、孤児上がりなんですけど、冒険者として働けるだけの素質がなくて……お金が稼げなかったんです……許して下さい……」
知らねぇよ。
「んなことは聞いてねぇ。お前さぁ……なんであそこまでやっといて日和ってんの? サッと盗れや。下手くそかよ」
「えっ?」
「え、じゃねぇ。ああいうのは勢いが大事なんだよ。視線は前方に固定、片手で紐を解けるように訓練、表情は自然体をキープ。初歩の初歩だぞ」
「は、はい……?」
察しが鈍いやつだ。俺は【
「妹を救うためなんだろ? 男になれや」
「……あぁ、そうですね」
クリアになった思考に一歩踏み出す勇気を滑り込ませる。これで仕込みは完了。決意を瞳に宿した男の背中を路地裏から見守る。
そうだ。それでいい。いいぞ……いいポジション取りだ。分かってるね。俺はよしと頷いた。アドバイスが効いている。視線は前方で固定。やりゃ出来るじゃねぇの。
「速やかに、だが焦るな。自然体だ。わかるな?」
俺の言葉へと返礼を寄越すかのように男がするりと野次馬の群れに身を割り込ませた。やるぅ。素質がない? とんでもねぇ。気の持ちようひとつってやつだぜ。
「よーしよし。妹さんが待ってんぜ? お前の帰りをよォ……」
俺も待ってるがな。
お前が財布を盗んだら最後、首根っこ捕まえてブタ箱にブチ込んでやるからよ。やつは俺に唆されたと喚くだろうが、盗人の戯言を信じるやつなんて誰もいないだろう。俺はまんまと謝礼金をせしめるって寸法よ。
ま、安心しろって。妹さんにゃ温情を与えるように取り計らってやるからよ。義理人情に溢れた冒険者ギルドの連中は俺の言葉を無下にはしないはずだ。そして俺はその件を足掛かりに治安維持担当内部での地位を盤石にさせてもらう。悪い話じゃねぇだろ?
「くくっ……! いいぞ。運が向いてきた」
歯車が噛み合うのを感じる。これだね。やっぱこれが醍醐味ってやつよ。手の届かない天に在る運がふっと降りてきて俺の背中を押すこの瞬間がたまらねぇんだ。
「よしいけ! 盗れっ! いいぞ、あと少し……! 今だ! 盗れッ!!」
「随分と楽しそうですね」
ミラさん。
俺は視線を前方に固定したまますっと襟元を正した。
「…………お早いお帰りですね。……忘れ物でもしたんですか?」
「いえ? 私はずっとエンデに居ましたが」
……………………。なるほど。なるほどね?
「急に予定が無くなった、んですか?」
「予定があるなんて嘘に決まってるじゃないですか。組織に入って二日の人間に、それもとびきり厄介な能力を持っている要警戒の人間に、おいそれと重要機密を漏らすと思っていたのですか?」
「――――」
カツ、カツと靴音が響く。俺の横に並んだミラさんが抉るような角度でこちらを見上げ、コテリと首を傾げた。
「人というのは自分に都合の良い解釈をしがち、でしたっけ?」
フゥぅぅぅ。俺は深呼吸した。
そうしていると、路地裏の出口の前をさっきの男が財布を片手に勢いよく走り抜けて行くのが見えた。俺は額に手を当ててやれやれと
「見てくださいよ、ミラさん。少し言葉で煽っただけでこのザマだ。この街には潜在的な悪が多すぎる」
俺はこの世のままならなさを嘆くように重苦しいため息を漏らした。
「あの調子では……彼は近いうちに悪事に手を染めていたでしょう。遅かれ早かれってやつですよ。動機は関係ない。けして許されないことだ」
俺は義憤の眼差しを光差す表通りへと投げかけた。まくし立てる。
「そしてそんな悪の芽を摘むのが我らの仕事です。さぁ、行きましょう。エンデの街に悪がのさばる下地は存在しない。それを、悪党の断末魔で以って民衆に示しましょう」
俺は決意の一歩を踏み出したところで腕を捻り上げられて床に転がされた。クソがッ!!
「潜在的な悪が多すぎる。正にですね。治安維持担当幹部候補シグ。市民を守る立場を悪用して私腹を肥やし、
▷
「離せッ! 俺はこの街に潜む悪を炙り出してただけだ! その過程で謝礼を貰うのは当然の権利だろうがッ! クソがっ! クソがーッ!」
「これより、魔法の才を悪用して市民から謝礼の名目で金銭を詐取し、治安維持担当にあるまじき犯罪教唆を働いた極悪人シグの処刑を執り行います」
首枷を嵌められた俺は断頭台に掛けられていた。
「金銭の詐取だぁ!? ざけんなっ! 通りに突っ立ってるだけでクソの役にも立ってねぇ連中よりも万倍仕事してんだろうがっ! 俺は働きに見合った報酬を求めただけだ!」
「打算に基づいて哨戒任務を遂行するなど言語道断。謝礼とは求めるものではなく受け取るものです」
「偽善を吐き散らかしてんじゃねぇ! 幹部候補を銀貨二枚なんてションベンみたいな報酬で扱き使っておいて金に誠実なフリしてんじゃねぇよッ! なぁお前ら! お前らだってギルドの待遇に思うことがあるんじゃねぇのかッ!?」
俺はこの場に集まった治安維持担当及び幹部連中に翻意を促した。貴重な人材を低賃金で使い潰すギルドの実態が明るみに出ればこのふざけた処分も撤回されるかもしれない。
「いや……いうて俺日に銀貨十枚貰ってるし」
「働きに応じて給料上がるからな。普通にやりがいあるっていうかね」
「この組織の幹部になって良かったと思わない日は無いです」
「そもそも治安維持は誇りと忠誠の仕事よ。金銭の多寡を第一義に置くこと自体が間違ってるわ」
な……なんだと……?
まさか、そうか! そういうことか! こいつ……わざと報酬を低く設定して俺の忠誠心を試したな!?
だからか! だからぽっと出の俺が幹部に抜擢されたことに誰も異を唱えなかった……全部予定調和! あらかじめ作られていた手引き……!
「ようやく気付いたようですね」
初めっから茶番だったってことかよっ!
この街に元銀級の犯罪者が潜んでるって話も、俺を幹部候補にするって話も……。それだけじゃない。恐らく得た情報全てが……人員配置も巡回ルートもこの瞬間のために作られたフェイク。不穏分子を炙り出すためだけに握らせたダミー情報……ッ!
「全部、嘘だったってわけかッ!!」
「幹部にするという話は本当でしたよ。忠誠心が厚ければ、の話ですがね。惜しい人材ですが、悪の片棒を担ぐ者に与える慈悲は……最期の言葉を聞き届けるくらいですね」
最期の言葉だぁ!? 俺はあと何回最期の言葉を吐けばいいんだよクソがッ! ふざけんな!
何かないか。否、あるはずだ。探せ。この状況を覆す最高の一手……はっ、そういえば……さっきの俺の言葉に賛同してないやつが一人居るな?
俺は声を張り上げた。
「ミラさんよぉ! お前は、どう思ってんだ!? ギルドから普段の働きに見合う正当な報酬は貰ってんのかァ? 他の金級は最前線で魔物をブチ殺したり有用な道具を量産したりでボロ儲けしてるって聞いたぜ? この街のために昼夜問わず走り回ってるミラさんはよぉ! 勿論そいつらに劣らない報酬を貰ってるんだよな!?」
「…………」
き、効いてる!? これか。これだったのか! 俺はここぞとばかりに責め立てた。
「おいおいギルドってのはなってねェなァーっ! 身を粉にしてこの街に貢献してるミラさんを安い金でいいように扱き使うなんてよォー! 見ろよこの顔! 不満たっぷりだぜぇ……!」
「っ、別に不満など」
「遠慮すんなって! そういやミラさんは賭博に興じてたこともあったもんな? そっかそっか! そういうことなら俺に任せとけよ! ルーブス! ルゥゥゥブスゥゥ!! どこに居る!? 出て来いよッ! 泣く子も黙る治安維持担当の頭が今の待遇に不満があるらしい――――」
ガコンと音がした。あっ、こいつ誤魔化しやがったな。
チッ……やぶ蛇だったか。若干切り口を誤ったかな。それとも性急に過ぎたか。次はもちっと上手くやらねぇとな。そんな考えを巡らせていたら俺は首を飛ばされて死んだ。
死の間際。いつもの熱狂とは打って変わって静まり返った広場には、何か気遣うような、居たたまれないような空気が流れていた。
コホンと咳払いの音。
「別に不満なんてありません」
それが俺の聞いた最後の声だった。
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