第14話
三毛猫のぬいぐるみを取った俺たちはアーケードゲームコーナーに向かっていた。
店内を歩いていて思ったのだが、カップルが多い。
やっぱりゲームセンターはデートの定番スポットなんだな。
「次は何する~?」
「意外といろんなゲームがあるんだな」
「だね~。しかもどれも楽しそう!」
涼華はカップルたちが楽しそうにゲームをしているのを見ていた。
「涼華のやってみたいゲームでいいぞ」
「ほんとに!? じゃあ、あれやりたい!」
目をキラキラと輝かせた涼華が指差したのはエアホッケーだった。
今は大学生くらいのカップルがプレイ中だった。
「エアホッケーか。じゃあ、あれやるか」
「うん!」
プレイ中の大学生カップルが終わるのを待ってから俺たちはエアホッケーをプレイすることにした。
「ねぇ、孝之。せっかくだから何か賭けて勝負しない?」
「別にいいけど、何を賭けるんだ?」
「う~ん。そうだね~。じゃあ、孝之が勝ったら私のこれ好きなだけ揉んでいいよ♡」
ニヤッと笑った涼華は自分のおっぱいを揉んだ。
「それは絶対に負けられないな。でも、俺は何を賭ければいいんだ? それに見合うものを出せそうにないけど」
「じゃあ、私が勝ったらこの後に撮る予定のプリクラ台奢って!」
「それじゃあ、全然釣り合ってないだろ」
「いいの! じゃあ、そういうことで始まるからね!」
涼華は半ば強引に話を進めるとエアホッケーの台にお金を入れゲームがスタートした。
「絶対に負けないからね!」
「俺だって負けるつもりないから。手加減もしないからな? 負けた後でやっぱりナシとか言うなよ?」
「言わないよ~。だって、別に賭けの対象にしなくても孝之にだったらいつでも触らせてあげるもん♡」
「じゃあ、賭ける意味ないだろ」
「それじゃあ、面白くないじゃん! せっかくの勝負なんだし何か賭けた方が燃えるじゃん!」
「あの条件で涼華は燃えるのか?」
「もちろん! ほら、油断してると私が勝っちゃうよ!」
不意を突かれ涼華に一点取られてしまった。
☆☆☆
エアホッケーは意外と接戦だった。
「悔しい~! 後、数秒でもあれば引き分けだったのに!」
「残念だったな」
結果は七対六で俺が勝った。
「一点差で負けるとか本当に悔しいんだけど!」
「結構いい勝負だったな」
「だから余計に悔しいの! 次は絶対に負けないから! てことで、私のおっぱい好きに触っていいよ♡」
涼華は俺の前で少し前屈みになるとおっぱいをゆさゆさと揺らして誘惑してきた。
今すぐにでも涼華のおっぱいを揉みたかったが、さすがに人の多い店内では無理だ。
「無理に決まってるだろ。こんな人の多いとこで」
「じゃあ、人がいないとこ行こ!」
なぜか俺よりもノリノリな涼華に連れられて行かれた場所はブリクラコーナーだった。
そして、そのままちょうど空いたプリクラ機の中に連れ込まれた。
「ここなら人の目を気にすることなく揉めるでしょ?」
「そうだけど……本当にいいのか?」
「いいよ♡ 早く揉んで♡」
人が見ていないとはいえこんなところで揉むのは躊躇われたが、涼華がここまで言っているのに揉まないなんて男じゃない気がして、俺はゆっくりと涼華のおっぱいに向かって手を伸ばして触れた。
分かっていたことだが、手に触れた涼華のおっぱいは柔らかくて手に収まらないほど大きかった。
「あん♡」
「お、おい。声出したらヤバいだろ」
「しょうがないじゃん。無意識に出ちゃったんだから」
「なぁ、やっぱりやめとかないか?」
「大丈夫。もう声出さないようにするから」
どうしても涼華はやめるつもりがないらしい。
もちろん俺もやめたくはなかった。
できることなら涼華の柔らかなおっぱいを心行くまで堪能したかった。
だからこそこんなところでするべきではないと思った。
「やっぱりここでするのはやめよう」
「なんで?」
「そりゃあ、せっかくだったら堪能したいからに決まってるだろ。もちろん本音を言えば、もの凄く揉みたい気持ちはあるけど、さすがにここだといろいろ気になって集中できそうにないし、それに我慢できなくなりそうだし」
「確かに、私も我慢できなくなりそう♡ じゃあさ、今日、孝之の家にお泊りしていい? 明日休みだし」
「いいけど……」
「やった! じゃあ、続きは後で二人っきりになった時にヤろうね♡」
満面の笑みを浮かべた涼華は俺に抱き着いてきた。
どうやら俺は今夜男として一つ成長するらしい。
それから俺たちはプリクラを撮ってゲームセンターを後にした。
☆☆☆
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