第2話 お見合いをすることになりました!

そんな生活が経って、三年が過ぎた。カンナは今もこのデブデブ生活を続けている。祖母の幸子に甘やかされてもう体重が100キロ越え。見た目では、女性とは思えないほど太っていた。


「おばあちゃん! 今日もおやつちょうだ〜い!」


カンナは今日もお気に入りの照り焼き味のポテトスナックを食べながらバラエティ番組を見ている。いつも見ている番組なのか、全然笑いはしなかったがポテトスナックを食べるスピードだけは誰よりも早かった。


「お義母さん! カンナがお嫁に行けなくなっちゃうじゃないですか!」

「大丈夫! カンナは可愛いから、きっとカッコいいご主人様が結婚してくださるわ!」

「そんなわけないでしょ! 一回だけでもいいからお見合いみたいなことした方がいいですよ!」

「分かった! 一回だけお見合いさせましょか!」


その会話をきっかけにカンナはお見合いをすることとなった。それを聞きカンナは最初は嫌がっていたが飴玉をあげ、それを食べる代わりにお見合い行かないかい、なんて聞くと素直に「分かった!」と返事をしてくれた。



それからはカンナのお見合い相手を探すだけで一日を潰すという祖母の幸子にとっては幸せで母親のハルにとっては最悪の時間だった。



そんな時間が過ぎてお見合い探しから一ヶ月が経った。その日に幸子は最後の5人の候補から選び、1人を選んだ。


候補


1人目


田中 大輝  20歳  


評価B

 ・性格は良くて、職業は公務員なので安定しているが給料は悪い。そのため普通。



2人目


山中 悠人  20歳

評価D

・性格が悪すぎる。それにカンナには見せられない趣味を持っているので絶対に嫌だ。



3人目


神宮寺 賢太 28歳

評価A

・神宮寺というだけあって家柄良し、職業も医者なので給料も良し、性格もいい。




4人目


神田 大地  30歳

評価D

・名字良いが、性格が悪い。家柄も悪いためカンナにお勧めできない。




「でも、どれにしようかね?」

幸子はお見合い写真を見ながら悩んでいた。そこでカンナは絶対にカンナに会わない方がいいな、という男性を選択肢を外していき最後の一人になった男性をカンナとお見合いすることにした。


「じゃぁ、最初に選択肢から外す男性は誰だろうな?」

 

そう思い、幸子はまたお見合い写真を選んだ。そこで評価Dである二人を最初に選択肢から外すことにした。評価Dの二人は性格が悪かったり、カンナには見せられない趣味を持っているので外すことにした。



次に、選択肢から外す人を探した。それは田中大輝さんだ。田中大輝さんは公務員で普通の給料しか稼いでいないからだ。カンナはもっとたくさん給料を持っている人と結婚する価値があると感じたのである。そこで、幸子は神宮寺賢太さんとお見合いをすることにした。



「じゃぁ明後日! お見合いするね〜!」



幸子はすぐにお見合いを入れた。そのお見合いを入れカンナたちはお見合いの準備を始めた。


「カンナ〜? お見合いの時、どんな服着ていく〜?」

「え、別になんでもいいけど〜!」

「じゃあこれ着ていきなよ! これ着ていくと可愛いからさ!」

「そうなの〜!分かった!」


カンナは幸子に選ばれたオシャレな和服でお見合いを吸うことになった。






そして、明後日になった。

カンナと幸子の二人はお見合い会場の川中ホテルに向かった。そのホテルでカンナたちはお見合いを始めた。


「ど〜も! 今日お見合い相手をさせてをもらう神宮寺賢太と申します!」

「こんにちは! よろしくお願いします! 佐藤カンナです!」

「お医者さんをやっているんですか?」

「そうですね! 職業は医者ですね!」


そんな感じで会話をしていた。最初の方は二人で会話しているのが楽しそうに遠くにいる幸子も感じた。でも、会話をしているうちになぜか神宮寺さんがキレてしまった。


「私に職業とか年収ばっかり聞かないでください!私自体には興味ないんですか!」

「ご、ごめんさい! 興味はあるんですよ! 興味はある上で聞いているんです!」

「それなら、年収のことなど聞く意味ないのにそんなこと聞くってことはあなたは私の求めている人ではありません!」

「そうなんですか! 待って〜!」

「それと、あなたデブすぎて見てられません! デブすぎて恋愛対象ではありません!」



それを聞き、カンナは自分がデブだと知ってしまった。今まで体重計に乗っていなく痩せているように見えていなかったのがその「”デブ”」という言葉でカンナは目覚めた。


「おばあちゃん、私ってデブなの?」


幸子にカンナはデブかどうかを聞くと幸子は全然太っていないよ、と優しく答えてくれた。それのせいでカンナは自分が太っているか分からなくなったが、それから毎日寝るときにお見合いで言われた「デブすぎて恋愛対象ではありません!」という言葉を聞き、カンナは自分がやはり少し太っているのではないか、と思い始めた。

そして、カンナは自分で洗面所の鏡で自分の姿を見ると自分が太っていることが分かってしまった。そのため、カンナは体重計に乗ると、その時にはもう体重が155キロもあった。








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