ep.2 令嬢主催会議 Ⅱ
「私の予想だとね…」
モモカの視線はHaruに向かった。
Haruには秘密があった。
「あんた、昨日の晩居なかったね?」
「モモカちゃん…」
Haruは悟られたと思い話し始めた。
「昨日の朝からずっと体調が悪かったの。
それでスタッフに言ったわ。
"今日は仕事は休ませて欲しい"ってね。
それで休憩室に行ったの。
その窓から…」
「いるはずのない人が居たのよね?」
モモカの予想は当たっていた。
「そう!チュッパさん。
あの日処刑されたはずの…
でもたしかにチュッパさんだった…
それでまた休憩室から見えるかなって。夜に…」
一同は顔を見合わせて、恐怖を濁らせた。
チュッパはチュッパチャプス万引きの罪で死刑を宣告され、処刑されていた…
「あれだって冤罪のはずよね?
チュッパさんは甘いもの嫌いなのよ」
あゆりはついに口火を切った。
あゆりは寡黙なことで有名だった。
「一番怖いのは事実じゃない何かよく分からないものを飲み込むことなの。
それが甘いキャンディでもね。
チュッパさんは気の毒だわ」
「でも違うやつの仕業なのよね?」
Haruは肩を持つように言葉を重ねた。
モモカは話し始めた。
「そして死んでいないのよ。
分かる?異様に一箇所に家具が敷き詰められた大部屋の配置。
それになぜ監視員が夜になると同じメンツが抜けるのかしら?
あなた達、疑問に思わないの?」-
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます