第2話 構想

那由多親子が、モデルハウスの展示場エリアから、

帰宅して、数日後の水谷家(那由多の名字)では、


「パパとママ、これ、新しい家の大雑把な見取り図だよ」


那由多が、3枚のコピー用紙に大雑把な見取り図を書いた紙を両親に見せた。


「どれどれ?」


「あら、三階建てなのね?」


「うん、今現在、この家に2階建てだけど、収納は少ないし、階段の幅は狭いし、

隙間風は有って冬は寒いし、部屋もちょっと狭くて不便だし、

と言うことで、明日、パパ抜きで、ママと一緒に建設会社に行って来るから」


那由多の発言に父親は。


「え~、何で?パパも参加したいよ、一生物なんだよ、有給休暇消化させてよ~」


「マジで、嫌だから、パパと一緒に買い物に行くと私の気に入らない服や物を拒否しても、怒鳴って購入させた、それ以外にも、私の初めての購入した、

車に怒鳴って私に合わないメーカーの車を頭金もパパは、出さず、購入させ、

任意保険も、当時のパパの糞担当に圧力を掛けて、保険会社を選ばせる事をさせない様にしたの、未だに恨んでいるから」


那由多の発言に糞父親は、


「それで、パパをはじいたのか?せめて、自分の寝室くらいは、自分で決めれるよね?」


「パパも、こう言って、いるから、なゆちゃん、せめて、パパの寝室だけは、好きにさせてあげなさい、それで、今までの、恨みを綺麗に流しなさい、

この甲斐性なしのATMの事、それでお終いにしなさい」


母親の終戦宣言に那由多は、


「仕方ないですね、パパの寝室だけは、パパの好きにさせてあげますよ、不本意ですけど」


「良かったわね、甲斐性なしだけの、稼ぎだと、永遠に建て直し費用が、貯まらないのよ、丁度良かったわ」


母と娘のデスリにダメージを受け、ショックで固まるパパだった。


数ヶ月後、那由多が、建設会社に依頼して、契約も終えて、施工も終わり、引き渡しの日が来た。


「素敵な家になったわね~」


「これも、那由多が、年末ジャンボ宝くじの高額当選をしてくれたおかげだなぁ、

父親としては、何か複雑な心境だよ」


「パパは、これを機に、私への、扱い方や家族に対する態度を改めてください」


那由多の発言に父親は、一応了解したのだった。


さて、那由多が、注文した、住宅の間取りはと言うと


1Fは、広くて明るい玄関(自転車が数台止めれる、

プライベート用の車のタイヤが4本置けるスペースが2カ所)

廊下が有り左側は、キッチンとリビング、

右側は、トイレが2カ所に洗面所と風呂場が有る。

階段は、玄関とトイレの間にL字の階段が有る。

2Fは、玄関側に母親の8畳の寝室

一番奥に6畳の父親の寝室

残りのスペースは、那由多の専用のスペースだ。

トイレも有る

3Fは、那由多の趣味のミニ四駆コースの設置スペースと塗装ブース(仕切り有り)と

那由多の書斎と一番太陽光の当たる場所には、バルコニーが有る。

トイレも有る。

駐車スペースは、相変わらず、軽なら4台、普通車なら3台が停めれる

収納は、各階に有り、場所には困らない。


「那由多、ありがとうね、こんなにも、素敵な家、建ててくれて」


「なんもですよ~、私も、我慢していましたから」

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