第3話 優雅な休日(社畜版)

 今日は休日だ。軍では週休2日制でとてもホワイトな職場だ。でも俺はほぼ休みがない。一ヶ月で2日くらいしかない。マジで笑えん。やめようかな。


 ブラックすぎて過労死するわ。


 いや、分かるよ俺は戦場に出ずにデスクワークだけだから他のみんなよりも仕事が多くなるのは仕方ない。


 でも限度があるよね。僕も流石に死んじゃうよ。

 

 七天なんかになってしまっているせいで仕事が多すぎる。何だよこの仕事量は。


 書類の束を終わらせたらまた新しい束を持ってこられるんだ。まじで絶望しかない。


 周りは怖い人たちばっかでなんか粗相をしたら殺されそうだし、自分の実力がバレないようにするので精神がゴリゴリ削られていく。


 退職したいな(切なる願い)


 今日はダラダラと過ごすんだ。絶対に働かないぞ。


 「アスタ様、魔王様がお呼びです」


 ちくしょうめ(血の涙)………


 「今から行く」

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 終わった、やっと終わった。


 魔王様はなんで俺みたいな無能に相談するんだ。相談内容がほとんどわからないんだぞ。他にも七天いるじゃん。


 俺よりもはるかに賢いよ。もうずっと肯定の言葉を言うことしかできないよ。化けの皮が剥がれそうでドキドキだし。


 でも終わったことだ。残りの休みを堪能しよう。せっかくだし庭の手入れでもしようかな。あんまり手入れできてなかったし。


 「アスタ様、軍の食料調達についてご相談が」


 またかよ、俺は休みなんだよ。休ませてくれよ。


 「わかった。(死んだ顔)」

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 もう仕事しないぞ、休みなんだ。これじゃいつもと変わらないじゃないか。


 ドアがいきなり開く。


 今度は断るぞ、なんでもかかってこいよ。俺から休みを奪おうなんて100年はや……


 「アスタ様、ガイア様から相談したいことがあると」


 今から行きます(涙目)

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 今、目の前にいるのは


七天 第六席


《樹海》 ガイア=フェルシア


である。


 彼女はハイエルフであり、エルフ族の上位種族である。彼女は植物を自在に操ることができ森など植物が多い環境では無類の強さを発揮する。


 そのため巨大樹の森があり自然豊かなこの国の西側を守護している。


 彼女自身はとても礼儀正しく七天の中でもマシな部類なのだか。


 「折り入って相談があるのですが」


 存在の格が違い過ぎて吐きそう。帰りたい。


 「赤龍様が森をよく燃やしにきて困っているんです。

やめるように言ってもらえませんか?」


 赤龍とは七天のルージュ=ドラゴニアである。彼女は七天の中でも別格の強さを誇り気性が最も荒い。


 ふざけんなよ。自分で言えよ。俺が言ったら灰すら残らんわ。


 誰か助けて………

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 なんとかのらりくらりかわすことに成功した。ルージュに直談判なんて自殺行為すぎる。


 もう夜だ。俺何やってんだろう。


 休みってなんだろうね。(哲学)

 


 

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