第25話彼女は他人に興味がない

姫埼夢歌ひめさきゆかは、他人に興味がない。

クラスの女の子に誘われても、基本無視をする。

それを見る。周りのクラスメイトは、「私達、姫埼さんに

嫌われちゃったのかな?」と姫埼さんに嫌われたと感じる。

同級生が大勢いる。でも、なぜか姫埼さんは俺にはめちゃくちゃ

話かけてくる。俺の席と姫埼さんの席が隣だから?いや、そんな

理由じゃない。そんな理由じゃないなら、もしかして、姫埼さんは

俺の事を・・・・・・。なんて、勘違いしてしまう程。

姫埼夢歌は、他人に興味がないのだ。でも、実際は違った。

姫埼さんは、他人に興味がないわけじゃない。他人とどう

接したらいいのか。わからないから、無視をしていたらしい。

まぁ、それもどうかと思うけど・・・・・・。俺は、姫埼さんと

デートをした。映画を観て。公園でコンビニで買ったものを

食べて。ショッピングモールで光と音のライティングショーを

見た。そして、キスをした。「まさか、初デートでキスまでするとは

思わなかった」一人で、とぼとぼと学校に向かっていながら。

俺は、昨日の姫埼さんとのデートの事を思い出していた。

姫埼さんと別れた後。家に帰ってきて、自分の部屋のベットに

体をダイブさせ。ベットが、深く沈む。仰向けになり。天井を見つめ。

俺は、自分の唇に触れ。あの時の事を思い出す。ショッピングモールでの

初キス感触を思いだしていた。俺は姫埼夢歌とキスをした。他人に興味がない。

いや、人とどう接していいのか分からず。他人に興味がないと周りに、思われていた。姫埼夢歌とキスをした。

「はぁー明日、どんな顔で姫埼さんと話せばいいのか・・・・・・」この日の俺は

 眠れない夜を過ごした。

 「はぁあぁー結局、昨夜は一睡もできなかった」眠たい目をしばしばさせながら。

 学校に向かう。俺は、眠れない夜で色々と考えた。結局は変わらない事が

 一番だと思った。俺は、これからも姫埼さんと仲良くしたいし。それに

 俺と姫埼さんはあまり変わらないと思う。それが、もし付き合う事になったと

 してもだ。「おはよ。大野くん」後ろから、俺に声をかける。姫埼さんの声が

 聞こえる。「おはよ。姫埼さん」姫埼さんは、あんな事があっても何も変わらず。

 俺に接してくれた。「昨日は、ありがとうございました」姫埼さんが、俺に

 礼を言った。「いやーこちらこそ。ありがとうございました」俺は、なぜか

 姫埼さんに礼を言う。「何で、大野くんがお礼を言うの?」姫埼さんは、自分

 左手で口元隠し、お上品に笑う。「あぁーそうだよね。俺が、礼を言うのは

 おかしいよね」と俺は自分の発言を恥ずかしく思った。「あぁーでも

 お兄さんは大丈夫だった?帰った後どうだった?」なぜか、姫埼さんの

 お兄さんの様子を窺う。俺に、姫埼さんは「それがね。帰ったら

 お兄ちゃん泣いてたの。「えっ⁉泣いてた・・・・・・」「うん。リビングで

 号泣しながら。恋愛映画観てたから、きっと失恋したんじゃないかな」

 姫埼さんが、そう言うので、俺も「そうなんだね」と納得した。

 「まぁ、また誰かと付き合うでしょう。あの人、意外とモテるから」

 姫埼さんが、お兄さんの事を鬱陶しそうに言うので。俺は、それ以上は

 何も言わなかった。「ってか、早く行かないと遅刻しちゃうよ。大野くん」

 そう言って、姫埼さんは、俺の腕を掴み。勢いよく、走り出した。

「えっ⁉ちょっと、姫埼さん」急に走り出す。姫埼さんのスピードに合わせ。

 俺はこけないように必死に姫埼さんの走りに合わせる。俺の腕を掴む。

 姫埼さんの中指には、昨日のショッピングモールの雑貨屋で買った。

 俺とお揃いのペアリングがピカッと輝いていた。姫埼夢歌は、他人には

 興味がないけど。なぜか、俺には興味があるのが、俺は嬉しく思う。《終わり》》

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他人に興味がないのに、俺には興味があるみたいです 優薔薇 @yo-81u

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