第13話彼女は書いていた4

「お前、誰?」突然、現れた。高身長男に睨まれる。

 俺の額から流れる。汗は冷たかった。「あ・・・・・・

 の・・・・・ですね・・・・・・自分は・・・・・・」

 言葉を詰まれせ。早く、高身長男に自分の身分を伝えないと

 そんな焦りを綴らせ。俺の発する言葉を睨みつけながら

 見下ろす。高身長男の圧が重くのしかかる。と、そこに

 俺の救世主が現れた。「お待たせー大野くんって何が好きか。

 わからなかったから。おやつ選ぶの遅くなちゃって」

 そこに現れたのは、姫埼さんの明るい声が俺の額から

 流れる。汗を止めた。すると、高身長男が、姫埼さんの

 方に。顔を向ける。すると、姫埼さんの口から。

 俺にとってはホッとする。高身長男の正体が判明した。

 「お兄ちゃん。何をやってるの?」「お、お兄ちゃん?」

「・・・・・・。はぁー。夢歌ちゃんーただいま」

「えっ⁉」何だ。この状況は、突然の出来事に頭の理解が

 追いつかない。お兄ちゃん?今、姫埼さんの口から。

 そんな単語が出た気がする。俺は、とりあえず。

 高身長男の正体が判明して。思わず。ホッとした。

「何をやっているの?お兄ちゃん。大野くんに何かしたの?」

 姫埼さんが、高身長兄に睨みながら聞いていた。

「いや、この男が夢歌の部屋に行ったから。誰かな?って

 思ってさぁ」先ほどまでの睨みを解き。デレデレの他人が

 見るとみっともない。だらしない顔になっていた。

「誰って・・・・・・同じクラスの大野くんだよ。ほら

 小学校の時から一緒の家も近所の大野八真くん」

 「大野八真?小学校からの?家が近所の?」

 様々な単語にクエスチョンマークをつける。高身長兄?

 すると、高身長兄は俺の顔を見つめる。「ど、どうも」

 と俺が高身長兄に緊張しながら。挨拶をする。

 それを聞いた。高身長兄は「あぁーもしかして、八真くんかー

 俺だよ。俺、夢歌の兄の姫埼徹ひめさきとおる

 姫埼徹?その名前を聞いて。今度は、俺の頭にクエスチョンマークが

 浮かぶ。「あぁーその表情は覚えてないか・・・・・・そりゃ

 そうだよなぁー」落ち込む姫埼徹を見て。姫埼さんは深く

「はぁー」とため息を吐き。「どいてよ。お兄ちゃん」と姫埼徹の

わき腹を軽く押す。こんな姫埼さんを見るのはレアではないかと

この時の俺は思った。

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