第9話彼女と好きなものが一緒だった2

「俺は、異世界系が好きかな」姫埼さんに、好きなラノベのジャンルを

 聞かれ。異世界ものが好きと言うと、姫埼さんの頬が緩んだ。

 「そうなんだ。私も好きなんだ」「えっ‼そうなの?」

 姫埼さんもラノベ好きだと聞いた時も驚いたけど。

 まさか、自分と同じジャンルが好きなんて。俺は続けて

 姫埼さんに、別のジャンルの話をした。「あーあとは

 ラブコメが好きかな」と俺が言った。次の瞬間。

 姫埼さんの「え・・・・・・」と何かに落胆したような

 声音が聞こえた。まさか、俺何かまずい事を言ったのか?

 もしかして、姫埼さんはラブコメは好きじゃないのかも・・・・・・

 そりゃそうか。他人に興味がない。姫埼夢歌が、恋愛の作品なんて

 読まないか。俺が姫埼さんに「あぁ、えーとー。俺が好きな異世界ものは

 転生系で。前の世界の知識を活かして、異世界でチートしまくる奴が

 好きで・・・・・・」「ふーんーそうなんだ・・・・・・」俺が無理やり

 異世界ものの話に戻そうとしたが。姫埼さんの表情が凍っていた。

 これは完全に終わってしまった。短い間だったけど。姫埼さんの手作り

  弁当を食べられるのも。これが最後かー。明日から、また母のお手製

  ズボラ弁当生活に戻るのか。落胆する。俺に姫埼さんが、声をかける。

  「ねぇ、大野くんは自分でラノベとか小説とか書いたりしてないの?」

   姫埼さんが質問してきた。その質問にたいして。俺は「書いてないよ」

   と答える。「そうなんだ・・・・・・」と姫埼さんが、何かに納得した

   ように。小声で呟く。すると、次の瞬間に。姫埼さんの凍った表情が溶け。

   明るい声で、俺の机に両手をバンと音を響かせ。彼女の口が開く。

  「実は、私趣味でラノベ書いてて。メインでラブコメを主に書いているの」

  とカミングアウトをした。「えっ⁉」と驚く。俺に、顔を真っ赤に染める。

  姫埼夢歌が可愛いかった。


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