第4話 ステータス
あぁ、頭の中でスキル名を浮かべるだけで良かったのか。
声に出す必要がなくて、良かったぁ…………
色々試した蛍だったが、スキルを発動するキーが頭の中で浮かべるだけで良いとわかった。
自分を殺した皇女様は声に出して、スキルを発動していたから、声を出して喋れないと発動出来ないのでは? と心配していたが、杞憂だった。
蛍は早速、『解析』を自分に使ってみたが、まだレベルが1しかないから、少しの情報しか出なかった。
こっちが、目の前に現れた解析の結果だ。
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サイバードルグ(名称***)
Lv1
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………………
…………
……たった、これだけ?
本当に少ないな…………と思ったが、まだレベルが低いのだから仕方がないと納得するしかない。
サイバードルグって、種族名か??
サイバーは英語だと電脳とも言えるが、この身体が電脳と結びつかねぇな……それに、ドルグってなんなのよ?
何故、異世界なのに英語があるのか考えるのは無駄だろう。そういう世界もあるだろうと無理矢理納得させるのだった。
それに…………
名称が***と言うことは、名前がないってことか。前の名前は受け継がれないんだな……
《名称を設定致しますか?》
って、自分で決められるのかよ!?
…………名前か。ふむ、ホタルでいいや。
難しく考えないで、蛍の読みを変えてホタルにすることに決めた。そう心の中で決定したからなのか、また頭の中から言葉が流れ込んだ。
《名称をホタルに決定致しました》
思ったんだけど、何処から聞こえてんだ? 神のお言葉だったりして(笑)
………………
…………
……返事はないか。返事が来たら何かわかりそうだったんだがな。
まぁ、いいや。これからは神のお言葉(笑)と呼ぶことにしよ。…………え? そんな名前はないだろだって? 反論はないから、問題はないだろ!!
ーーーー何にツッコミをしてんだ? やはり、俺はこの状況に少しは動揺していたんだろうな。
今のホタルは洞窟らしきの場所で一人ぼっちだったことに独り言が増えていたのを自覚していた。
独り言が多いのは前からだが、今はいつもの二倍は独り言を喋っているような気がしていた。
まぁ、鑑定はいいとして、次は雷獣の……『雷牙』だな。パッと聞いただけでも攻撃技だとわかる。
しかし、牙はあんのかなぁ?
ぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにガリッ!
口の中に手を突っ込んで調べてみたら、肉球が可愛らしい感触を生み出していた。そして、ちょいと硬そうで短い爪が何かに引っかかり、それが牙だと理解した。
ほっ、ア○ボみたいな姿だったからあるか心配していたが、あって良かった。
早速…………雷牙!!
パリッ!
………………
…………
……え? 終わり!? 一瞬しか鳴ってなかったか!?
まぢかーーーー
ホタルは持続に雷を纏う牙を想像していたが、現状は一瞬だけ雷が牙から流れたような気がしただけ。
使えねー、一瞬だけとかどう使えと言うんだよ…………って、異世界なら魔物とかいるよな?
この状況で襲われたら…………
これはヤバいんじゃ? と遅くなりがちも自覚し始めたホタルであった…………
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