第44話 他の猫人族さんたちと合流しよう!

今日、村の拡張工事をしていると村長さんから相談があった。



他の場所に転々と暮らしている仲間の猫人族達をこの村に招きたいとのことだった。



村長さんの話によると、まだ村長さんが子どもの頃はもっと大きな集落で暮らしていたらしい。



でも食料難やら密猟者のせいでちりぢりになってしまったそうだ。



確かに今の村の状況なら、もっと人口を増やしても問題無いと思う。ゴブリンもいなくなって余裕ができたんだしね。



逆に労働力が増えるなら万々歳だ。



それに他の村の人達がこの村と同じように苦しんでいるならば助けてあげたいと思う。



僕は喜んで村長の提案を受け入れることにした。



で、まず始めるのは他の猫人族の村の捜索だ。

これは小鳥さん達にやってもらう。



村長の昔の記憶を頼りに、ある程度目星をつけて探したら、かなり簡単に見つかってくれた。



うん。軽く状況を確認したところ、どうやらどこもあまり状況がよくなさそうだ。



さて、村を見つけることはできた。

次は交渉と、移住だけどどうしようか?



他の村まではかなり遠いため、フェルの背中にのっていく必要がある。



となると行けるのは大人二人。

頑張れば3人くらいだ。



しかもその後タク村までつれて帰るとなるとかなり大変だ。



加えて会いに行ってすぐに信用してもらえる分けでもないだろう。



そんなことを話していると村長が手紙を書いてくれた。



どうやら猫人族でわからない文字のようだ。

これで信用はしてもらえるらしい。



うん。じゃああとは移動手段だ。



サラさんに相談すると転移魔法を使えばいいとのことだった。



ラナちゃんとサラさんが練習をしてくれているおかげで、今ではもうかなりの距離を移動させられるようになったそうだ。



しかもこの村にはマーキングがすでに施したり、一瞬で帰れるそうだ。



すげや。



ラナちゃんもその話を聞くと目を輝かせていた。

自分が役に立つこと。この村以外の猫人族と会えるのが嬉しいらしい。



よし、決まりだ。



じゃあ、僕とラナちゃんとサラさんで他の猫人族の村へと行こう。



そうして僕たちの小さな旅が始まった。



荷物をマジックバッグに入れて出発する。



村まではフェルの速度でも数日間要してしまった。



村は他者から隠れるために、かなり立地の悪い所にあった。



これは、見つからないはずだ。



そうして村に近づいていくと、傾いた草で作った家が見えてくる。



始めてみたタク村と同じ家だ。

どうやら到着したようだ。



村に着くと、村の猫人族達が石やりや弓矢を向けてきた。



かなり警戒してた。

そしてみんな痩せ細っていた。



そんな彼らに落ち着いて村長の手紙を渡し、事情を説明する。



彼らはそれでも少し怪しんでいたが、ラナちゃんと話すと信用してくれた。



第一接触は問題ななさそうだね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る