第43話 ドワーフさんと新しい料理たち
村の人口が増え、いろいろと必要なものが増えたので、今日は町へ買い物に来ている。
町を歩いていると、ちらほらゴブリンの話をしている人達がいた。
聞き耳を立ててみるとどうやらゴブリンの巣から救出したみなさんは無事に故郷へとかえれたらしい。
よかった。思わず嬉しくなる。
そして心優しい猫人族もいるのだなと、噂になっていた。
あとたくさんのモンスターを使役する奴や、エルフもいたということも噂になっている。
うん。完全にうちの村のことだね。
そんなの作り話に決まってる!と信じない人もいたけれど、どうやら多くの人には受け入れてもらえているらしい。
いい状況だ。
誰かが探しに来ないかは心配だけど、悪名が轟くよりはいいだろう。
それに良いことをしていれば、僕たちの味方になってくれる人達もでてきてくれるはずだ。
そうすれば悪い人達も手を出しにくくなる。
猫人族のみんなが平和に暮らすためには、他の町や村との交流は必須だ。
そのためにも彼らを対等な存在だと多くの人にしってもらいたいものだ。
それにラナちゃんはよく町に行きたいと言っている。
今は危険だから無理だけど、いつか見せてあげたいんだ。
そのためにも、いろいろ頑張らなくちゃね。
必要なものをそろえて村に帰る。
帰ると村では拡張工事が始まっていた。
人口が増えたおかげで手狭になったため、前に作った堀を壊して、もっと広げているのだ。
これで窮屈さも減るだろう。
ただ、やっぱり再び堀や柵はつくろうということになっている。
ゴブリンの件があったばかりだ。
次にどんな奴が村を襲ってくるか分からないから、一応身を守れるぐらいの施設や装備は持っておこうという方針だ。
うん。後から急にはつくれないから、それがいいと思う。
で、肝心の施設や装備だがドワーフさんが協力してくれるおかげでかなり専門的なものに仕上がってきている。
素人が作った物よりも構造が段違いだ。
柵なんてめちゃくちゃ綺麗に作られてるからね。
やっぱりドワーフってすごいや。
その他にも、たくさん人が増えたことで人間の文化がこの村にはいって来ている。
特に料理の進化はすさまじい。
いろいろ一気にバリエーションが増えてるんだ。
ラナちゃんも最近はお料理に夢中なようで、教わったいろんな種類の手料理を振る舞ってくれている。
おいしくて、とてもうれしい。
でもこのままだと太っていってしまうので、必死に働いてカロリー消費しようと思います。
そしてサラさん。
ワインの製造ができるようになったからって、そんなに飲まないでください!
最近ラナちゃんが料理ばかり練習していて、さみしいのはわかりますから!
かっこよかったあなたはどこにいったんですか!
え?後で飲むの付き合え?
分かりましたよ。一杯だけですよ?
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