第34話 電気と猫の手もかりたい。にゃあ

エーソンさんが来てから大分時間がたった。



彼女の活躍のおかげで、村は大分姿を変えてきていた。



まずすべての小屋に電気が付くようになった。



今までは日が昇たら活動を始めて、日が暮れたら

寝るという生活だったので、活動できる時間が

すごく伸びてくれた。



特に天気の悪い日などは大活躍だ。



その他にも水をくむポンプであったりとか、

火をおこすコンロのような装置もつくってくれているため

結果的にサラさんの負担を減らす事は大成功している。



少しずつ近代文明というものが出来てきたのではないだろうか。

村が少しずつ発展していっているのをみるととてもワクワクしてくる。



そしてそんな近代化が始まった村で僕は、

未だにエーソンさんのお世話係をしている。



最近は慣れてきすぎて彼女が言葉にする前に

必要なモノを取りに行くことすら出来るようになったてきた。



なんの能力だよ、これ。



そしてお願いですから服をきてください、エーソンさん。

近代化してくれているあなたが、一番近代化に

遅れててどうするんです。



というか近代化どころか原始人以下じゃねえか。



だらだらもお昼寝もぜんぜんいいですから、

服、服を着てください。



だからシールじゃだめだってば!



最近ラナちゃんが、あの格好て楽なのですか?

って聞いてきたんだって。



まじであの純粋無垢な子に悪影響を与えるのは

やめてください。



将来シール貼ってるから大丈夫とか言い始めたら、

どうしてくれるんですか。



そしてサラさん。



あなたもお酒控えてください。



好きなのは分かりますが、酒樽ごと

いかないでよ。



最近またラナちゃんに抜かされて

やけ酒したい気持ちもわかりますから!



このところエーソンさんに付きっきりで

一緒に飲めてないことも謝りますからあ!



ああ、手が足りない。

自分が二人になればいいのに。

猫の手、借りたいなあ。



え?ラナちゃん?



え?私の手を貸しますよ、だって?



ありがとう。その気持ちはとても嬉しいよ。



でもねちがうんだ、ラナちゃん。

猫の手も借りたいってのは比喩で、

本当に猫人族の手を借りたいって意味じゃあ、



「にゃあ」



うん。お手してもらえた。

頑張ろうと思えた。



よし、こんな時は召喚術だ。


今抱えてる問題を解決してやる。


とても強引な話だけど、そうやって解決

するために貰ったチート能力だからいいのだ。


久しぶりに召喚書をだして、ページをめくる。

誰か最適な子がいないだろうか。。



お!シルキー?


お手伝いの妖精さん?



いい子がいるじゃないか。

この子に決めた。

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