第13話 流行りと欲(13、流行)
「ねェ、旭。今の流行ってなあ、何があるんだい?」
夕飯時。
テレビのニュースを見ながら、豊ノ介は呟いた。ふわふわ浮いている彼を見上げ、旭は箸を持ったまま首を傾げる。
「僕より、豊ノ介さんの方が詳しいと思いますよ。テレビ、結構見てるでしょう?」
言えば、ううん、と豊ノ介は唸り声を上げた。いかにも悩ましそうな顔に、旭は不思議そうな顔をする。
「そうだねェ。くりぃむそぉだは飲んでみたいね」
食べ物を食べることは出来ないが、食い意地の張っている生首に、旭は呆れたような目を向けた。
「……グルメ番組ばっかりですもんね、お気に入り」
「本当、食べられないのが残念だよ」
大仰な溜息をつく豊ノ介に、旭は苦笑いを浮かべたのである。
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