第6話 獣の本領

『ガタン、ゴットン!』と汽車は進む。


『まだ、化け物は来ないな。』

『そうですね。突然来るような形ですね』


---キィー!!プシュー!!---


汽車が急停止した。

何もない川の近くの野原の中で止まった。


『ボウズ!大丈夫か!オレはこけただけだから安心しろ。』

『僕も大丈夫ですよ。』


『皆様にご案内です。ただ今当列車は、停車しております。

 乗客様は、5分間の化け物夜行に耐えてください。

 終わりしだい発車いたします。良い旅を』


脳内からまた話かけられた。


『ボウズ、あの放送どうり今から夜行がくる。お前は後ろを任せる!』

『ええ!戦闘体制ですね!』


-黒い影たちが出てきた-


   奴らだ。


『的当てゲームの開始だ!/....やる、もう知らない。』


二人の脳内はドーパミンが溢れ、生物本能がビンビンしている。


『.....aaaAAAAAA!!!!!!!!!&WEWEWERARARARA !!!!&NAJYAAAAA !!!!!!!!!!!!』

化け物たちも闘気をあげる。


『バン!バン!』化け物の眉間に百発百通で当たった。


『さすっが!ドイツ製よ!1匹やりぃー!』

『....A!!!!!!A!!!!aaaa,,,,,』


『シャキーン!』ナイフを持ち心を整える。


『wwwww!erererer!』


(俺の敵は、アリ系と攻殻類か。まずは昆虫から)


奴の近くまで走り接近し、ナイフで首の筋を掴んだ。


『バサ!ドサ!』ヤツの頭を切り落とす。

『gigigigig!!!!』


『さあこい、お前らこれは自然界の当たり前だぞ!ブッ殺すぞオ!!』

『najyaaaaa!!!』


しかし、俺は重大ミスをしてしまった。

アリの首筋を切った時に、先が折れていた事に気づかなかった。


『カーン!』とナイフが殻から跳ね返されてしまった。


『え、ウソだろ。俺のナイフが。』

『jyaaaaa!』


『バシ!』と俺は体をヤツ掴まれてしまった。


『う”う”...離れない...』

『ボウズ!!待ってろ今そっちに行くからな!!!』

『wewewewewe!!!!』

『回り込まれちまった...ボウズ安心しろ!絶対に銃は打つな!』


僕は奴にどんどん腹を潰されていく。

細胞の一つ一つが消えていく、その度に激痛が体に走る。


『あ”あア””””!!!』

『ボウズ!!!』


|ドッブッシャ!!|


『やれやれ,,,火縄銃は準備が大変なのよ〜』

『aaaaa.....バタン.....』


攻殻類の化け物は、女の火縄銃で死んだ。


『いっ,,,まだ起きれる...やらなきゃ...』と体を起こす。


『大丈夫かい?ガキンチョ。』

『ありがとうございます...僕はまだ戦えそうです。』

『ついでにコレ、ナイフをやるよ。あのナイフは

 完全にぶっ壊れちまってる。お下がりだけどやるよ。』

『あ、ありがとうございます...はあ”!はあ”!やってやる!!やってやる!!』


『バタン!』と目の前が真っ暗になった。


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『あんた〜学校の成績どうやったん?』

奥から母さんの声がする。

『いやー、よかったよ〜あと東京の帝国大学にも声が届いたみたいだよ』

『はあ!?何を言ってんの?東京の大学!?なんであんたが!?』

『僕を生徒にしたい教授がいるんだとさ〜』


そういうと、奥から急ぎ足で母が自分の部屋にきた。


『...よかったねぇ...よかったねぇ...あんた...ウチの家系は中学で終わり

 やったのに...ありがとうなぁ...ウチらの子供で...』


母は、僕に優しく抱きついた。涙をみせながら。僕は初めてみた。

泣いている母をみる事が初めてだった。

母性全面の無償の親愛と言うのがあの時分かった。


『交通費もあっちが出してくれるみたいだよ。

 またあっちの寮でも突然準備してくれたみたいで...明日行かなきゃいけない...』


まだ母は、泣いていた。


『....よかったね...頑張って生きてな...一生懸命...家系の事は気にせず...

 頑張って...行ってらっしゃい...母さんは龍之介とお父さんでおるわ...』


『ありがとう、母さん。僕の勉強を応援してくれた事』



 




















 

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