新しい道

メグの物語1

 はじめて会ったときから、その人の印象は強く残った。


 プラチナブロンドのその人は、薄い色のサングラスを外すと青灰色の瞳をしていて、なんだか不思議な雰囲気でかれた。

 ふたりが正式なパートナーとなるときはパーティーしようねって、最初に思いついたのはその人らしい。

 リサの友人代表側ということであたし、リサのお相手の友人としてその人が来て、あたし達4人はパーティーの打ち合わせをした。


 ふたりと別れたあと、その人はあたしをステーションまで送ってくれた。

「ステフさんは…」

「ステフ、でいいよ。敬語はいらないし。僕もメグって呼んでいい?」

「ええ」

 リサとも親しく話している様子だったので、聞いてみた。

「ふたりのこと、前から知っているの?」

「実際にリサと会ったのは、ふたりから婚約の報告を受ける少し前だよ。でも、グラントから話を聞いていたから、ずっと前から彼女について知っていた。たぶん17〜8歳頃から」

「え、ええっ?」


 その頃、あたしは何をしていただろう。

 

 そう、操縦士養成訓練センターにいた頃だ。


 

 

 

 

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