第66話 完全なる孤独(若葉編)
新しい学校では厄介者扱いされ、誰からも口をきいてもらえない。無視といういじめを受け、心は大いに蝕まれている。
集団で一人をターゲットにするのは、最低最悪の人間がやること。全員まとめて、あの世に逝ってしまえばいいのに。
しもべとして忠誠心を誓っていた男には、電話で別れを告げられる。こいつだけは切られないと思っていた。これからは、何を信じて生きていけばいいのか。
優しい、他人に対する気配りはパーフェクト、胸以外はスタイル抜群、と非のうちどころのない完璧人間。アクションを何も起こさなくても、人はたくさん集まってくるはずなのに。他人の見る目のなさは、壊滅的レベルに達している。
勝のにおいのついたパンツを、頭からかぶってみる。日数の経過によって、腐敗臭が漂うようになった。このままだとかぶれないため、においを洗い流したほうがよさそうだ。
勝のパンツを洗濯機の中に放り込む。大好きな人の香りを失ったことで、よりいっそう強い孤独を感じるようになった。
自分のやり方を100パーセント通しつつも、孤独から解放される。魔法のようなやり方は、どのようにすれば実現できるのだろうか。
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