第31話 従姉の家に外泊
おとうさん、おかあさんに許可を得て、従姉のところに外泊することとなった。
若葉と生活をスタートさせてから、地獄の連続だった。外泊で息抜きをして、未来に備えるのが狙いだ。
「勝君、ゆっくりとしていってね」
「愛さん、よろしくお願いします」
愛は近くの大学に通う大学二年生。身長は172センチ、体重は54キロ(本人申告)である。体に肉はなく、ガリガリ体系となっている。
「浮気された女とは、どんな生活を送っているの?」
「必要があるときだけ、やり取りをする生活を送っている。私語を交わす機会は、0に等しいといっていい。ご飯も別々に食べているし、洗濯物も別々に洗っている」
これだけのことをしても、ストレスは爆上がり。どんなに対策しても、ムリゲーなのかもしれない。
「あんなことをされたら、顔すら見たいとは思わないよね」
愛は肩が凝っているのか、しきりにいじっていた。
「勝ちゃん。ストレス解消のために、思いっきり甘えていいからね。おさわり、ハグ、スキンシップなどを大歓迎だよ。裸エプロンなどのリクエストもありだからね。裸混浴なんかも面白そうじゃない」
物心ついたときから、甘えてくることが非常に多かった。大学生になって、よりパワーアップしている。
「愛さんは相変わらずだな」
「大嫌いな女の子と住んで、イライラが募っているんでしょう。性欲を満たして、ストレス解消してみようよ」
愛は大学入学と共に、交際をスタートさせた男がいる。第三者と性行為をするのは、まずいと思うのだが。
「愛さん、交際している男がいたよね。そちらを大切にしたほうがいいと思うけど」
地雷を踏んだのか、冷たい笑顔を向けられる。
「細かいミスを指摘する、ねちっこい男だったんだ。一緒にいるのがおっくうになって、別れを告げたんだ。他に好きな子ができたみたいで、あっさりと別れられたよ」
恋愛で夢を見られるのは最初だけ。多くのカップルは、時間の経過とともに地獄に落ちていく。
愛は服をパタパタとさせる。
「あんな男と交際しなければよかったよ。私にとって、黒歴史そのものにふさわしいよ」
「愛さんもいろいろと大変みたいだな」
愛はどういうわけか、服を脱ぐポーズを取る。男と破局したことで、メンタルは壊滅寸前だ。
「ストレス解消に付き合うためにも、裸入浴に付き合ってね」
「それとこれとは話が別・・・・・・」
最悪のタイミングで、従姉の家を訪ねることになるとは。負の連鎖が続くときは、とことん続くらしい。
「二人で入浴してくれないと、泊めてあげないからね♡」
凍った笑顔で伝えられたため、応じるしかないと判断した。
「わ、わかった・・・・・・・」
愛は従姉であり、恋人ではない。入浴中に体に触れないよう、細心の注意を払おうと思った。
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