第11話 初の共同依頼

 領主のおじさんからの指名依頼当日となったので、集合場所まで行くと護衛らしき人が何人かと4人組の冒険者らしき人たちがいた。


「初めましてシオンです!こちらが僕の相棒のゴリッピーです!」


「今回はよろしく頼む。わたしは領主軍の隊長をしている。」


「俺たちはCランクの冒険者パーティ、赤髪の獣だ。よろしく頼む。なかなかすごい相棒を連れているんだな。」


 4人組の冒険者は赤髪の獣というらしい。全員赤髪だから特徴を捉えていて分かりやすい。構成は女性の剣士、女性の魔法使い、男性の剣士と男性のリーダーの剣士らしい。みんな30代のベテランとのこと。経験豊富だ!


「魔法はどんなのを使えるんですか?」


「うーん、色々使えるけど魔物との戦闘になったら火の玉を放ったり風の刃を放ったりね」


「へー凄いんだね」


「シオン君たちはどうやって戦うの?」


「ゴリッピーがフンッ!て倒してくれるの!」


「ウホッ!」


「へ、へーそりゃ頼もしい」


「ゴリッピー君はBランクの魔物すら倒せるほど強いらしいぞ」


「これは領主様。そりゃまじですかい。」


「でもそれなら納得ですね。こんな小さな子どもが領主様の護衛に?と思っていましたがそれほどの力をお持ちとは。」


「へへへ、ゴリッピーは最強だからね」


「ウホホ」


 ☆


「本日はここら辺で野営としよう。」


「了解しました。見張りはどうしますか?」


「見張りは我々領主軍で行う。君たちは夜襲が来た時の呼び出しに対応してくれればよい。」


「それはありがたいですね。」


 僕らは特にやる事はないそうだ。みんなでご飯を食べ終わり後は寝るだけなので赤髪の獣の話を聞いてみた。


「皆さんは組んで長いの?」


「10年くらいか?元々は別だったんだが別の依頼で一緒に組む事があってな。それ以来組むようになった。」


「今まではどんな冒険を?」


「普段はダンジョンに潜るのが主ね。最近は王都にあるBランクダンジョンの鬼の洞窟に潜っているわ。」


「ダンジョン!」


「坊主は行った事ないのか?」


「うん!ずっと森での探索だったから。ダンジョンは楽しいの?」


「た、楽しいかどうかっていうと難しいな。でも実力があるなら安定した収入を得られるのが大きいな。鬼の洞窟はゴブリンとオークの色んな種類が出てくるが、逆にいうとゴブリンとオーガを狩れるならいい収入になる。」


「でもより下の階層に行くとBランクのオーガが出てきて、そこはまだ俺たちには厳しいから今はそこを攻略するのが目標だな。」


「へー、オーガって美味しいのかなあ?」


「へ?お、美味しいと思うけど…」


「それなら僕たちもいいかも!」


「ウホ!」


「お、おお…坊主達はなかなか食い意地がはってんだな」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ゴリッピー無双~スキルを与えられる儀式で僕に与えられたのはゴリラでした~ メロのん @meronon

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ