第9話 僕は天才8歳児!
「こんにちはシオンです!この書状を見せたら案内してもらえるって聞きました!」
「書状を見せてもらえるかな?…確かに正式なものだね。では今から案内させてもらうよ」
外から見てでっかいお城みたいだなと思ってたけど、中に入ってみても天井の高さや部屋の数に圧倒される。凄いなあ、こんなに大きな家に住んでて落ち着かなく無いのかな?掃除とか大変そうだ。
「こちらのお部屋になります。」
中に入るといかにも頭のよさそうな若い男性がいた。
「初めましてシオンです!今日はお願いします!」
「こちらこそよろしくお願いします。私がシオン君に文字を教えさせていただくカイと申します。」
教えてくれるのはカイ先生のようだ。そこからは変な記号を見せられた、と思ったらこれが文字らしい。ヘニャヘニャで全く見分けがつかない…でも大丈夫!僕は天才だからね!
☆
「それでは今日の復習をしましょうか。この中でリンゴと書かれているのはどれか分かりますか?」
「うーんと、、、これ!」
「不正解です。」
な、なんだと…この僕が間違えるなんて…
「ウホ!」
「おお、正解です。ゴリッピーさんは賢い従魔なんですね。」
え!なんで分かるの!?ゴリッピーは力担当、僕は頭担当なのに!このままじゃ僕は、いらない子なの…?
「ウホ」
「ありがとうゴリッピー」
ゴリッピーが頭を撫でて慰めてくれた。なんて優しいんだ。
コンコン
「入って大丈夫です」
「失礼します。シオン様とカイ様に、この後一緒に夜ご飯はどうかと旦那様から預かっています。」
なんと!集中していて気づかなかったがもうそんな時間だったらしい。言われてみればお腹がすいているかも。
「ゴリッピーも一緒でいいなら食べます!」
「ええ、大丈夫ですよ」
「私もご一緒させていただきます」
☆
うーん!美味しい!普段のお肉も美味しいのだけれど、味付けがしっかりされている分より美味しく感じる。
「今日の勉強はどうだったかな?」
「難しくて全然分からないです!」
「ははは、そうか。まだ初日だからね。じっくりと出来るようになればいいさ。」
いいこと言うねおじさん!その通りなのだ。
今日は久しぶりに頭を使って疲れてしまった。いつもより良く眠れそうだ。
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