06話

 

 次の日の朝、ヨネ達は晒されていた人達を解放して、その人達の死体を魔法を使い穴を開けそこに埋葬しながら


【ヨネ】 「‥こんなにも沢山の人が虐げられてたんだ。それにここ以外でもきっといるよね‥」


【竜】 「そうだと思うわ‥」


【マルチダ】 「‥いると思います」


 と話しながら作業を勧める3人。そして、その作業が終わりヨネは


【ヨネ】 「‥私が殺した魔族達も埋葬しません?」


【竜】 「ヨネがしたいのであれば私はいいが、マルチダはどう?」


【マルチダ】 「それは嫌です‥」


【ヨネ】 「なら、死体は焼却しましょうか。このままって訳にはいかなから。それならいい?」


【マルチダ】 「‥はい」


 そう言い、ヨネは死体を1箇所に集め竜が口から炎のブレスを放ち火を付ける。人が焼ける臭いの中ヨネは


【ヨネ】 (‥ごめんなさい。私は間違ってるのかもしれない‥けど、誰かがやらないと行けないから。私は立ち止まらない‥ハクビをどうにかした後に私は罪を償うよ。沢山の人の命を多分これからも奪うから‥姉さん、母様、私はもう後戻りは出来ない事をした‥だから顔を見せることなんて出来ない‥)


【アルパス】 (ヨネ‥)


【アレン】 (‥)


 そんな考えをしながら見ており竜は隣でヨネの顔を見て


【竜】 (勇者の娘だと世界に知られなければこの子はきっとこんな事をせずに、まともな生活出来たんだと思う。それに私達、死の狂乱会が関わることもなかった。私が出来る事といえば‥最後までヨネについて行く事しか出来ない‥殺そうとした私を助けて貰ったこの命だから‥死の狂乱会の復讐は後回しでいい)


 そう思うのであった。またマルチダは


【マルチダ】 (‥悪いことしたかな?でも、この人達達を皆とお母さんと同じ場所になんか埋葬なんて出来ない。けど‥同じ魔族だからそんなの気にしたらダメかもしれない。考え方を変えないとだめかもしれない‥)


 とそう考え死体が完全に燃え尽きるのを確認してから3人はその場を後にしたのであった。そして3人がその場から去って少し時間が経過した頃、その場所にたまたま通りかかった魔族が何時もと違う感覚を覚え


【魔族】 「今まで生活していたような気配があったが今はその気配が無いし、見張りもいない。それに‥この近くの森のあの巨大な穴は何だ?ここで何があった?中を確認するか」


 そう言い、翼をしまった魔族は村の中に入りその中の血だらけの地面を見て


【魔族】 「おいおい、誰と戦った?それにこの村は確か異端魔族ハイレシアデーモンにたいしての仕打ちが1番酷かった印象だ。謀反が起きたか?とりあえずもう少し見て回るか」


 といい村を見て回ると、墓標らしき木が沢山刺さっている場所に到着し


【魔族】 「墓標?誰の。‥本当はこんな事したくないが確認させて貰う」


 そう言い魔法で掘り返した魔族は死体を見て


【魔族】 「おいおい、まじか?これ全て異端魔族ハイレシアデーモンの死体かよ。ここの村はなんて事をしたんだよ‥俺達は同じ魔族なのにこれは酷すぎる。とりあえず埋葬しよう」


 と死体を再び埋葬し、元通りにし何か白い粉末が落ちている場所が目に入りそこに行きその粉末を確認し


【魔族】 「‥まさか異端魔族ハイレシアデーモンではない魔族達の死体を焼却したのか?けどこの数半端ないぞ?でもこれだけの事をしでかした魔族達だ死んで当然なのかもしれない‥。だが問題はそこじゃない‥これを誰がやったのかだ。間違いなく、異端魔族が誰かに頼んだのは間違いない。けど‥これだけの魔族達をやった奴となれば上級魔族‥いいやもしかすると最上級魔族かもしれない‥。最上級魔族は上級魔族とは桁外れの魔力を有してて、それを上級魔族の魔力にまで抑え込みバレずに隠してる。一般的には最上級魔族は魔族大陸の者しか知らない。それ以上上って事はないと思うが‥」


 そんな事を考えていると、上空から魔族が降り立つと同時にそこで考えていた魔族は


【魔族】 (こいつは‥確かハクビ達の手の者か。面倒くさい事になったな)


【魔族】 「おいお前、この村の住人はどうした?納める物が届かない為に確認にきた」


【魔族】 「知りません。俺もいまここに到着したのでな」


【魔族】 「本当か?お前が殺したのではないか??正直に答えろ!!さもなくばお前を連行して拷問するまで」


 それを聞いた考えていた魔族は小声で


【魔族】 「はぁ、ほら面倒くさい事になったよ。何で俺がこんな事に」


【魔族】 「なに、ブツブツ喋てんだよ!!このやろう!!」


 とその考えている魔族に触れようとした瞬間にその魔族の腕が一瞬で斬られ


【魔族】 「はぇ?俺の腕?腕?」


 とその斬られた場所を見て


【魔族】 「ひぎぁああああぁ!!!腕が、腕が、俺の、俺の、俺の腕が!!いぎゃあぁあぁ」


 そう叫びその場に座り込む魔族。それを見た考えていた魔族は


【魔族】 「お前、相手をみて話せよ?あんま調子に乗るなよ?俺は、ハクビって言う奴が嫌いなんだよ。強き物が正しく弱き物が正しくないとか掲げたアイツがよ。弱い奴にもまとも奴はいるんだ」


【魔族】 「貴様、ハクビ魔王様を呼び捨てだと?万死に値するぞ」


【魔族】 「‥あぁめんどくせぇ。殺すか」


 そう言い男から魔力が溢れ出し、辺りに重い空気が張り詰め男の姿が変化し始め翼が6枚生え


【魔族】 「何でこんなところにさじょ」


 とその魔族は言うと同時に頭が何かに切断され地面に落ち


【魔族】 「関係ねぇだろ!俺が何処にいようと」


 指を鳴らすと魔族の体が燃え始め一瞬で灰に変わり風に灰が流され、男は元の姿に戻り


【魔族】 「めんどくせぇなマジで。割に合わね、こうなったらここにいた奴らを見つけ謝って貰うとするか」


 といい男の魔族はゆっくりと村を出て、ヨネ達を探し始める事にし、ヨ子達はそんな事が起こっていた事なんか知らずにいたのであった。

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