05話

 

 巨大な魔力の塊が迫るなかヨネはそれを翼で自分とマルチダを包み込みその魔力が直撃し爆発が起こる。


【長】 「ふん馬鹿が!!直撃しよったぞ?さて、生き残りを探さなくては。同胞達のな」


 そう言いその場から地面に降り立ち移動しようとしたが、突然と地面から十字架と鎖が出現し長を襲い始め、十字架に拘束された長。


【長】 「何だこれは?糞、魔力が使えね。誰がこんなことを」


 そう言うと爆発が収まり無傷なヨネが


【ヨネ】 「捕まえました。どうです?私が考えた捕縛魔法。その鎖と十字架は捕縛した人の魔力を封じます」


【長】 「何だと?あれだけの魔力を直撃してダメージがないだと?ふざけるな」


【ヨネ】 「あの程度の魔力なんて今の私の魔力で相殺できるわ。翼に魔力を纏わせそれで相殺したのです。この体になってから魔力量が半端なく上がったから。マルチダ‥本当に殺るの?」


【マルチダ】 「はい‥わだじがおざをごろじます。おがあざんの仇、そじで皆のがたぎを取ります」


 と泣きながら、長に近づく。長は暴れるもその十字架は壊れる事なく


【長】 「待て、話せばわかる。」


【マルチダ】 「おがあざんは、わだじの近くで おがざれて、叫んだり、悲鳴をあげだの。あなだにはわがらない。あんな酷いごとができるあなだに!!」


【長】 「悪気があったわけじゃない!そうだ、もうお前の事を異端魔族ハイレシアデーモンと呼ばない。それに他の異端魔族ハイレシアデーモン達も同様に」


【マルチダ】 「もうおぞいです‥わだじ以外こごに異端魔族ハイレシアデーモンのひどはいないでず」


 そう言い、マルチダはヨネが創造した刀で長の心臓部分を突き刺し、殺した。ヨネはそんなマルチダに近寄り抱きしめ


【ヨネ】 「大丈夫?」


【マルチダ】 「はぃ、おがあざん、おがあざんかだぎをうっだよ。皆もわだじが、わだじがうっだから。うぅぅうぅわぁあぁあぁぁあーーー」


【ヨネ】 「はいはい、今は泣けるだけ泣いていいよ。大丈夫、私が側にいるから。私達に助けを求めてくれてありがとう。私も覚悟を決める事が出来たわ。それに、これからの事も決まったから」


 そう言い、ヨネは十字架を創造の力で燃やし長の死体は消滅し、マルチダが泣き止むのを待つのであった。少しして竜が来るなり


【竜】 (この数の魔族を1人で‥。それに長の姿がないと言う事は倒したんでしょうね。この1ヶ月でどれくらい強くなったのよ)


 と呟き、疲れ果てて寝ているマルチダを抱えてこっちに向かって来てるヨネに


【竜】 「終わった?」


【ヨネ】 「はい終わりました。マルチダは泣きつかれて寝てしまいました。この子が起きた後に聞いて欲しい事があるんだ‥」


【竜】 「聞いて欲しい事?」


【ヨネ】 「うん。これからの事を」


【竜】 「わかったわ。とりあえず何処かで休みましょうか。ここには誰ももういないから好きな所で休めるわよ」


 そう言い、長の家らしき場所に移動しその中でマルチダが目を覚ますのを待つのであった。しばらくしてマルチダが目を覚ますと


【ヨネ】 「目が覚めた?気分は大丈夫?」


【マルチダ】 「あっ、はい大丈夫です。あのその、色々とありがとうございました。」


【ヨネ】 「いえ。それよりも、マルチダはこれからどうするの?」


【マルチダ】 「とりあえず‥皆の墓を立てます。それからは‥何も考えてないです」


【ヨネ】 「だったら私達と来ます?」


【マルチダ】 「良いのです?」


【竜】 「私は構わないマルチダあんたが来たいなら。それよりも、ヨネこれからの事って何?マルチダが起きたら話すって言ってたわよね?」


【ヨネ】「凄く大変な事だと思うけど‥私はこの魔族大陸を変えて行きたいと思ってるの。」


【竜】 「はぁ?それ本気で言ってるの?」


【ヨネ】 「本気です。私がいた場所に戻りたいのは山々だけど‥ここにはきっとマルチダ見たいな人が沢山いると思うの。だから、助けたり良くば私達に賛同してくれる人達を集めるの。そして‥ハクビを魔王の座から引きずり落とす!!」


【竜】 「できると思ってるのそんな事?」


【ヨネ】 「出来るかわからない‥けど私は決めたの。時間がどれくらいかかろうとやるの」


【竜】 「‥はぁ、私が手伝わないっていったら1人よ?」


【ヨネ】 「わかってます。でも本当に決めたの!!」


【竜】 「仕方ないわね‥なら私もそれに乗るわよ」


【マルチダ】 「‥それ、私にもやらせて欲しい。私も、この魔族大陸を変えて行きたい。昔のようにしたいだから、手伝わせて下さい!」


【ヨネ】 「いいわよ。なら私達とこれから行動するのは決まりね。とりあえず‥今から何処に行けば良いのか考えなくては」


【マルチダ】 「あのそれなんですが、お母さんから、カルタロス様から昔に教えて貰った場所に行きなさいって言われてるの。だからそこに行きませんか?ここからそんなに遠くない場所です」


【ヨネ】 「えっ?お父さんから教えて貰った場所?もしかして‥マルチダはお父さん見た事あるの?」


【マルチダ】 「うん見た事、えっ、待って、待って、貴方まさか本当にカルタロス様の娘なの?」


【竜】 「マルチダ、そうなの。私も昨日の聞いたのよ。それに母親はなんと、勇者ルルアン様なのよ!」


【マルチダ】 「ちょっと、ちょっと待って、頭が追いつかない‥。カルタロス様は勇者ルルアン様の子供を作ったの?けどそんな事誰も知らない」


【ヨネ】 「とりあえず、その場所に行けば何かあるかもしれない。私もお父さんの事、お母さんの事を知りたいの」


【マルチダ】 「そうですね。なら今日はもう休んで明日その場所に行きましょう。けどその前に墓を立ててもいいでしょうか?」


【ヨネ】 「私達も手伝うわ」


 といい話しは決まったのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る