04話

 

 竜は、そこにいた魔族がヨネの所に行くのを防ぐ為に


【竜】 「お前達は、戻らせない!!竜族結界」


 そう呟くと、辺りを巨大な結界包み、追いかけれないようにした。魔族達は、それぞれ角を出現させて、一斉に竜に魔法を放つ。竜はそれを翼を羽ばたかせて避けながら、魔族が何処にいるのかを確認する。


【魔族】 「威勢の良いの口だけか?お前は逃げ回ってるだけじゃねぇか!」


【魔族】 「もしかして、こいつ竜族の癖に弱いんじゃね?」


 と言い放つ。竜は、空中に留まり


【竜】 「舐められた物ね。およその位置が確認出来たから、一気に殺して上げるわ。竜族の本当の力を見せて上げるわ」


 そう言うと、竜の体がボキバキ、ボキバキと異音を放ち始め体が大きく変化し始めしだいにドラゴンの姿に変貌し赤と黒が混合した鱗を纏い、その場に留まり口から赤い球体を出現させ、それがしだいに大きくなり


【竜】 「火球!!」


 そう言い放つと共にその赤い球体が放たれ地面に直撃すると、凄まじい爆発衝撃がおこり魔族の半分がその爆発で消滅した。残った魔族達はその場に座り込み


【魔族】「はぁ?何だよそれ?あり得ないだろ?」


【魔族】 「待ってくれ!!俺達は悪くない。悪いのは長達だ!!」


【魔族】 「あの場所の者は何でもやるから命だけは助けてくれ」


 と命乞いや言い訳を言い始める。それを聞いた竜は


【竜】 「俺達は悪くない?助けてくれ?お前達は異端魔族ハイレシアデーモンを殺した際にその人達の言った事を聞いたのか?」


【魔族】 「はぁ?そんなの聞くわけ無いだろが!!」


【魔族】 「そうだ、そうだ!!異端魔族ハイレシアデーモンは殺されて当然なんだ聞く価値もない。それに比べ俺達は魔族だ。だから俺達を助けてくれ、殺さないでくれよ」


【竜】 「そうね」


【魔族】 「そうか、助けてくれるのか。ならここからだしてくれよ」


【魔族】 「俺達が悪かった。あの異端魔族ハイレシアデーモンの生き残りはお前らにくれてやるから殺すなりして構わない」


【竜】 「何を勘違いしてるの?そうねって言ったのは、竜族にとって魔族は何も価値なんかなく殺してもいいやって事よ。誰が助けるなんて言ったかしら?それに、異端魔族の人達も助けてって言ったのに殺したのでしょう?なら私もお前達を殺すよ」


【魔族】 「ふざけんじゃね!」


【魔族】 「意味がわからね」


 と言うが竜はそれをもう聞く耳を持たずに‥魔力が竜に集まり始める、口からメラメラした火が現れ始める。魔族達はそれを見て、その場から逃げ出そうとするも、竜は巨大な尻尾を振りかざし魔族達を地面に叩きつけ動きを封じ


【竜】 「地獄の業火で焼かれて消えなさい。スーパーブレス」


 と口からブレスを放つと、地面に直撃ひ凄まじい火柱が上がり、一瞬で残りの魔族を殺し元の姿に戻り


【竜】 「とりあえず、ヨネの所に向かおうかしら」


 地面に降り立ち、ゆっくりとヨネが向かったであろう場所に進み始めるのであった。


 一方で、ヨネはと言うと上空からマルチダの住んでる場所に降り立つと、残っていた魔族達が集結し始め


【魔族】 「化け物が、この場所になんのようだ!!」


【魔族】 「その異端魔族ハイレシアデーモンを引き渡しにでも来たか?」


【魔族】 「変な気を起こすつもりじゃないだろうな?そんな事をすれば化け物でも、あそこに晒してるやつのようになるぞ?この数を相手だからな」


 そう言い、ヨネは晒されてるいる場所を見るとそこには顔の形が原形を留めておらず、足や、腕も変な方向に向いており、胸に大きな穴があいている女が木にくくり付けられていた。その周りにも同じような物がありそれは既に骨となっていたのだった。


【ヨネ】 「マルチダ‥あのまだ人の姿をしてるのが貴方の母親かしら?」


【マルチダ】 「ぞうでず‥おがあざん‥ひどい、ひどいよ‥あんなの、うぅぅわぁあぁあ」


【ヨネ】 「マルチダ、少し待っててすぐにこいつらを殺すから。とりあえず防御結界を張るからそこから動かないでね」


 そう言い創造の力で結界を張ると同時に翼を4枚展開し、それぞれから羽根を射出し魔族を攻撃し始める。魔族達は、それに対応出来ない奴は翼が貫通し即死し、対応出来る魔族は一斉にヨネに魔法を放つ。ヨネはそれを創造の力で展開した魔法障壁にて全てを防ぐ。


【魔族】 「何だよ、この強さ?あの若さで有り得ねだろうが!!それに何故一瞬で魔法障壁を幾つも展開出来る!」


【魔族】 「攻撃を続けろ!!いつかは魔力を切らす筈だ」


 ヨネの尻尾が何か強い反応をし咄嗟にマルチダの結界を解いて抱えてその場から離れると魔法障壁が破壊されいまいた場所に黒い魔力の塊が直撃し陥没する。


【長】 「ほう?今の攻撃に気が付き咄嗟にその異端魔族ハイレシアデーモンを抱え避けるか。流石は上位魔族といった所から」


【ヨネ】 (この人、上位魔族だ)


【アルパス】 (確かに角が変化してる)


【アレン】 (強敵だな)


【長】 「さて、そこの異端魔族ハイレシアデーモンをおいて行くなら殺しはしない。沢山の魔族を殺した事も見逃してやろう。だが置いて行かないと言えば殺すぞ?どうする?」


【ヨネ】 「異端魔族ハイレシアデーモンだって貴方達と同じ魔族だ!!何故、あんな酷いことをするの?昔は違ってたのではないの!!」


【長】 「何を言うかと思えばそんな事か。確かに昔は魔族扱いしていたさ。けどな、ハクビ魔王様が気づかせてくれたんです。強さこそが正義、弱い欠陥のある魔族などこの世界に必要ない。必要とすれば、捨て駒として使うか、女の異端魔族ハイレシアデーモンであれば慰み者とするそれしか使いようがないただのゴミだ!!」


【ヨネ】 「‥考えが狂ってる。」


【長】 「いいや、これが正しいのだ。お前はハクビ魔王様の偉大さをわかってないだけだ。さて、お前はその異端魔族ハイレシアデーモンを置いて行く気はないようだな。ならここで殺すまでだ!!」


【ヨネ】 「なら、私も少し力を解放しますね。先ずは周りの先程殺せなかった人達から殺します」


 そう言うとヨネの姿がその場から消え去り周りにいた魔族が次々とヨネの尻尾で串刺しにされ殺されていく。


【長】「何だこのスピード?辞めろ!!これ以上俺の同胞を殺すなこの化け物が!」


 と言いヨネを追いかけるもそのスピードについて行けず、最後の1人となった長。ヨネは返り血で服が赤く染まっており


【長】 「この悪魔が!小さい魔族もいたのだぞ?やった事の重大さわかっているのか?」


【ヨネ】 「わかってます。けど貴方達だってこの子マルチダと同じ異端魔族を殺したの。同じ目に合わせただけよ。この子の気持ちがこれでわかったでしょう?」


【長】 「異端魔族の気持ちなど分かるか!!お前は危険な存在だ、ここで本当に殺さないとハクビ魔王様の邪魔になる」


 と長に魔力が集まり始める。そんな時マルチダが


【マルチダ】 「ーーーーーー」


【ヨネ】 「わかったわ」


【長】 「お前達はこれでおしまいだ」


 と巨大な魔力の塊を両手に持ちそれを翼で宙に浮き投げつけるのであった。

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