03話

 

 時間は少し遡り、ヨネ達は開けた場所に到着しそこでヨネは


【ヨネ】 「聞いた話し何だけど、私が産まれた時に何でもすぐに殺されかけ私と姉さんを助ける為に色々な人が私達を逃がそうとしたそうなのです。姉は、ハクビって人に捕縛され、私はアルガナ母様って言う本当のお母さんでない人に託されたみたいでその人に8年間育てられました。だから、父親も本当のお母さんも知らないの。知ってるのは、勇者ルルアン様って人が母親で、父親は魔族のカルタロス様って名前だけなの」


【竜】 「‥聞いてごめん。そんな過去があったなんて知らなかった。けど勇者ルルアン様と魔族のカルタロス様については少しだけど聞いた事がある」


【ヨネ】 「本当ですか?なら教えてもらえませんか?」


【竜】 「勇者ルルアン様は、全てを見透かす目を持って何でも少し先の未来も見えてたと。だから私達竜人は、絶対に敵対しなかった。ほぼ勝ち目がないから」


【ヨネ】 「姉さんが、確かその目を受け継いでる。未来は見える見たいな事は言ってた気がする‥」


【竜】 「まぢか?もし未来が少し見えるようになったら強くなるだろうな。その姉は」


【ヨネ】 「姉さんはあった時から強かったです‥。ハクビって言う魔王に騙されて私の母様を殺したのだけれども」


【竜】 「えっ?ってそういえば姉は捕縛されたと言ってたわね。けど‥そんな事もあったのか」


【ヨネ】「はいです。けど‥姉さんはハクビから利用されてると話してるのを聞き魔王城から抜け出して、私達の学校に入学したの」


【竜】 「良かったのか?入学なんかさせて?母親を殺したんだよね?」


【ヨネ】 「はい‥。けど、私の学園のマルタって人と話して考え一緒に学園生活を送ることに決めました」


【竜】 「マルタって‥シン・ラジエルの娘だったよね確か?」


【ヨネ】 「そうですね。私をここまで強くしてくれた師匠でもあるのだけど。って、父親のカルタロス様の事について教えてください!」


【竜】 「あっ、そうね。カルタロス様は以前のハクビと同じ魔王幹部の1人よ。滅多に表舞台には出て来なかったけど、彼のお陰で魔族達は勝利を増やし続けたそうよ。」


【ヨネ】「幹部の1人だったんですね。知らなかった‥」


【竜】 「それと、能力についてはわからないのだけれども聞いた話しでは、魔力と力を高める能力見たい。それでその能力は本人でも制御出来なく、殺人衝動に駆られ性格が変わるそうなの。本人は1度それで大陸を消し去ったとも噂されてる」


【ヨネ】 「‥私が記憶がない時の症状と似てる。殺人衝動が起こって、魔力も力も上がってる。私の能力は父親の能力なのね」


【アルパス】 (そんな能力をヨネが受け継いだなんて‥)


【アレン】 (なる程、この力はカルタロスって言う魔族の力か。それに大陸を破壊する程の力なら俺でも制御出来ないわけだ‥。けど、ヨネお前はこの力と向き合わないと、一生殺人衝動で体を乗っ取られるぞ?)


【竜】 「確かに‥言われて見れば殺人衝動見たいな言動を話してた。ヨネ、貴方はこの力をどうしたいの?」


【ヨネ】 「‥わからない。父親が制御出来なかったんです。私にはとうてい無理だと思う」


【竜】 「確かにね。けど、この力とは向き合わないと、出ないともしかすると仲間の誰かを殺してしまうわよ?記憶もなくなり、殺人衝動が支配するのだから」


【ヨネ】 「はい‥。」


【竜】 「大丈夫よ、貴方ならきっと向き合えるし制御も出来るようになる筈だから。ってそろそろ休みましょうか?夜が開ける前に少しは仮眠取らないと大変な事になるから。」


【ヨネ】 「そうですね。竜、色々教えてくれてありがとう」


 そう言い、2人はそのまま眠りにつくのであった。そして、次の日の朝になりヨネはと言うと何やら尻尾が反応した為に起き竜の体に触れて


【ヨネ】 「‥起きてください。誰か、こちらに向かって来てる。これは明らかに魔物ではないです」


【竜】 「むにゃむにゃ、もう朝?って、えっ?誰かがくる?」


 慌てて起き上がる竜。そして2人は木の上に登りその人物達が過ぎ去るのを待つことにした。すると、昨日出会った異端魔族ハイレシアデーモンの女が泣きながら足を引きずりながら走っており、その後ろから


【魔族】 「その女を捕まえろ!!親と同じめに合わせる」


【魔族】 「おい、逃げても無駄だ!!諦めろ」


【魔族】 「異端魔族ハイレシアデーモンの分際で生きようと思うな!!」


 と聞こえた。ヨネと竜は顔を見合わせ


【ヨネ】 「追われてる見たい‥助けに入る?」


【竜】 「これだけの魔族を相手するけど大丈夫?」


 と話していると、異端魔族ハイレシアデーモンの女がヨネ達のいる開けた場所にて躓きこけて足を抑える。魔族達は追いつくなり


【魔族】 「馬鹿が!!逃げ切れると思ったか?」


【魔族】 「お前も親のように犯して殺し晒してやるよ」


 それを聞いたヨネと竜は、木から降りて竜は魔族達を睨みつける。ヨネは転けたマルチダに近寄るマルチダが


【マルチダ】 「だずげでぐだざい」


【ヨネ】 「‥何があったかわからないけど、母親が殺されたのね」


 と言うと、竜の目が変化し瞳が細くなり怒りの表情を見せ、背中からドラゴンの翼を展開し眼の前の魔族に


【竜】 「お前らは、そこの女の母親を何故犯して殺した!!」


 それに魔族達は


【魔族】 「お前達は誰だ?これは俺達の住む場所の問題だ!!竜人達が関わるな」


【魔族】 「もう1人のお前も文句があるなこっちを見やがれ。魔族の尻尾があるって事はお前も魔族なんだろう?」


 とマルチダの側によってヨネの姿が見えない為にそう言い放つ。ヨネは振り返ると、そこにいた魔族達は


【魔族】 「お、お、お前は、あのスクリーンに映し出された化け物!!」


【魔族】 「何で、化け物がこんな場所にいるんだよ!!」


【魔族】 「もしかして、その異端魔族を殺すために来たのですか?なら殺して下さいよ。その角、上級魔族様なのでしょう?異端魔族ハイレシアデーモンは殺すべきだ。それにこの場所の異端魔族は今までにも沢山殺してきてもう最後の1人だ」


 それを聞きヨネは何かこみ上げて来るもがあり力に呑まれそうになるが、深呼吸し落ち着き魔族達を睨みつけ


【ヨネ】 「ふざけないで!!異端魔族ハイレシアデーモンだからってこんな扱いをするな!!同じ魔族なのに何故こんな事をするの!」


【魔族】 「だからそれは異端魔族だからだよ!上級魔族のお前ならわかるだろ!!弱いやつなんてこの魔族大陸には必要なんてない。強さこそが正義!!」


【魔族】 「化け物、お前が殺さないならその異端魔族をこちらに渡せ。そいつは昨日の母親同様犯して殺す。」


【アルパス】 (ヨネ‥このイかれてる魔族達は殺すべきだ。まさか、こんなにもおかしい魔族大陸になってるなんて思いもしなかった。改心のしようがない)


【アレン】 (こんな奴らを見てると虫唾が走る。同じ魔族なのに優劣をつけ、弱者をいたぶるこんな奴らを俺は好かね。お前が殺すのが嫌なら体を俺に少しのあいだ明け渡せ。変わりに殺すから)


【ヨネ】 (‥これは私がやります。どのみち、私はこの魔族大陸から元にいた、場所に帰るためにはこういった事はまだ起こると思うの‥。今ここで覚悟を決めないと後悔しそう。それにあの子は助けを求めてきた。だから助ける為に私は手を汚す事に決めた)


【アルパス】 (そう、貴方が決めたならそうしなさい。)


【アレン】 (了解だ!)


 そう言い、ヨネは竜に


【ヨネ】 「竜、この人達を殺す。アソコに住んでる奴らは異端魔族ハイレシアデーモンを沢山殺したんだから、その報いを受けさせる」


【竜】 「ヨネ‥了解よ。ならここの奴らは私がきちんと殺す。だからヨネはアソコに住んでる魔族を殺しにその場所に」


【ヨネ】 「分かった」


 といい、翼を4枚広げたヨネはマルチダを抱えて空に飛び上がり


【ヨネ】 「‥あそこの魔族全員殺すけどいい?」


【マルチダ】「はぃお願いじます。今までにもころざれだ皆のかだぎを、おがあざんの仇を討って」


【ヨネ】 「なら、母親の死体は取り返しちゃんと埋めないとね。じゃ捕まっててね」


 といいマルチダのいた、場所に飛んで行くのであった。そして、残された竜は魔族をまだ睨みつけており


【竜】 「お前ら‥あの幼いヨネにあんな決断をさせたんだ。本当なら、あの子にはそういった事はしてもらわず生きて欲しかった。」


【魔族】 「そんな事知るかよ!!アイツが勝手に決めたことだろが!それに、俺達を全員を殺すなんて無理だね!長は上位魔族だからな」


【竜】 「ヨネを見くびるな。それに、お前達はここで私が完全に殺すから。ヨネと約束したからな」


 そう言い、戦闘が始まろうとしていたのだった。



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