2話

 

 現在ヨネ達は、異端魔族ハイレシアデーモンの道案内で進んでおりその道中魔物が襲って来るもヨネを見るなり怯え始める。


【竜】 「ヨネ‥貴方何かしてるの?さっきから魔物達が貴方を見てものすごく怯えてその場から動かないけど?」


【ヨネ】 「何もしてないです」(アルパス、アレン何かしてるのですか?)


【アルパス】 (私達は何もしてないわよ!!ヨネのその姿に怯えてるのでは?)


【アレン】 (魔物はもしかすると、上位魔族の角を見て殺されると思い怯えてるのかもしれない。それにこいつ等はそこまで強くない魔物だからな)


【ヨネ】 (この姿か‥どうにか角と尻尾隠せないかな‥)


【アルパス】 (魔族大陸だから、もしかすると上位魔族達もいるはず。その人物達に聞けばなんとかなるかもしれないわ。けど、教えてくれるかはわからないけど)


【アレン】 (確かにな‥。指名手配されてる挙げ句、化け物と呼ばれてるからな)


【ヨネ】 (‥そうですね)


異端魔族ハイレシアデーモン】 (うん?どうしたのだろ?突然落ちこんだ見たい。って気にしてても仕方ないわね)

「あの、ここを抜ければ私達の住んでる場所です」


 そう言い、異端魔族ハイレシアデーモンの女は先に進みヨネ達は特に魔物と戦うことなく異端魔族ハイレシアデーモンの住んでる場所が見える場所に到着した。


【ヨネ】 「あれが、貴方の住んでる場所なのね。けどこれ以上近づけば見張りに見つかるから私達はここまでね」


異端魔族ハイレシアデーモンの女】 「‥あの、ありがとう。ここまで連れて来てくれてありがとうございます。」


【竜】 「こちらの気まぐれよ。はやく家に帰り母親に顔を見せなさい。もう辺りは暗いからきっと心配してる」


 そう言うと、異端魔族ハイレシアデーモンは頭を下げ、走り出し住んでる場所に戻るのであった。そして、ヨネと竜は


【ヨネ】 「‥やっぱり母親と一緒に暮らせるのが一番よね。私は本当の母親とはあった事はないのだけどね‥。父親とも‥」


【竜】 「そうなの?ヨネの事全然知らないからさ、来た道の開けた場所で聞かせてよ!!今日は暗いからこれ以上進むのは危険だから」


【ヨネ】 「私の事ですか?いいですけど面白い話なんてないよ」


 といい来た道を戻り開けた場所に向かうのであった。



 異端魔族ハイレシアデーモンの女は、見張りをかいくぐり自分の家に到着するなり


異端魔族ハイレシアデーモンの女】 「お母さん、遅くなってごめんなさい‥」


【お母さん】 「マルチダ!凄く心配したのよ。何処に言っていたの?それに‥マルチダ貴方からカルタロス様の微かな魔力を感じるわ。どういう事?」


【マルチダ】 「離れにあった洞窟に無理やり連れて行かれてたの。ってお母さんそれは本当?カルタロ様の魔力を感じるって?あの知ってような魔力の正体はカルタロ様のだったのね‥。ならあの子は何者?」


【お母さん】 「マルチダ、お母さんに何があったのか全て話しなさい」


 そう聞かれ、マルチダはここまでの事を話した。それを聞いたお母さんと呼ばれる人物は


【お母さん】 「あの、スクリーンに映し出された人物に助けられ‥その子からカルタロ様の魔力を感じたと。おかしい話しね、だってあの映し出された人物は勇者の娘だと言ってたわよね。けど‥もしかしてだけれども勇者とカルタロス様の子供なのかしら?それならばあの上位魔族の角が発現してもおかしくないわね‥」


【マルチダ】 「そんな事があるの?」


【お母さん】 「本人に聞かなければわからないわ。それよりも、マルチダそこの床の下に隠れなさい。もし、私に何かあればその娘を頼りなさい。そしてその娘とカルタロス様に教えて貰った秘密の場所に行きなさい。教えてもらった行き方覚えてるわよね?」


【マルチダ】 「えっ?お母さん?どうしてそんな事を言うの?」


【お母さん】 「マルチダ、いいから床の下に隠れなさい!!それと、しばらくの間声が出なくなる魔法をかけるわ。」


 そう言いお母さんと呼ばれた人物はマルチダの頭に触れ、床を開きそこにマルチダを落とし魔法でゆっくり地面に落とした。そして床を閉じ魔法で封をする。


【マルチダ】 「ーーーーー」(喋れない!!お母さん、嫌だ、何か嫌な予感がする)


 と地面から梯子を上がるも床が固く開く事がなく、そこから中の声が聞こえるのであった。


【お母さん】 「このような時間に何か御用でしょうか長様?」


【長】 「お前の娘が、我々魔族の子供を洞窟に誘い殺そうとしたと報告を受けておる。この償いをお前に受けて貰おうときた。お前の娘はどうにかその子供達が始末したそうだ。けど異端魔族ハイレシアデーモンの娘の罪は異端魔族ハイレシアデーモンのお前にも受けてもらわねばならない」


【お母さん】 「私の娘がそのような事をする筈がありません!!何かの間違いではないでしょうか?」


 と言うなり、バチンと言う音と共に長ではない魔族に顔を叩かれ


【魔族】 「口答えするなこの異端魔族ハイレシアデーモンの母親が!!やったと言えばやったんだよ。あんまり調子に乗るんじゃねぞ!!」


 口から血が垂れながら起き上がる母親は


【お母さん】 「‥申し訳ありません。けれど本当に娘は何もしてません」


【魔族】 「まだそんな事を言うかこの異端魔族ハイレシアデーモンの女が!!」


【長】 「仕方ない、お前らこの女を好きなようにもて遊び始末してしまえ。娘の方がいい体をしていたが、この女も良い体をしてるから。日頃のストレスをこの女で解消しろ。明日の朝には死体を回収しにくるからよ」


 そう言い、長はその場から姿を消し数人の男の魔族は母親の服をやぶき遊び始めるのであった。それを、床の下で聞いていたマルチダは


【マルチダ】 「ーーーーー!!!」(お母さん、お母さん、何で、何で、嫌だ、お母さんが叫んでる。こんなの、こんなのおかしいよ!!誰か、誰かこの魔族の体制を変えてよ)


 と床を叩き壊そうとするもびくともすぜ手からは血が何度も何度も叩き手から血が滴るのであった。そして、朝を迎え長は再びやって来て、鼻を抑え


【長】 「おいおい、すげぇ臭いな。こっぴどく犯ったなお前ら。それよりも死体は街の真ん中に晒せ」


 そう言い、魔族達は


【魔族】 「あぁ、最高に良かったぜ!!娘も生きてれば親の前でやっても良かったがな」


【魔族】 「さて、死体を運ぶか」


 そう言い、母親の死体はその場から運ばれて人混みがなくなり、床の魔法が解け、そこからマルチダが出て来て周りを見て生臭さと、床の血を見て


【マルチダ】 「おがあざん‥。うぅうぅ、こんなのないよ。わだじだぢがなにじだっで言うのよ。いだんまぞぐだでまぞぐだよ、おがあざん、おがあざん」


 とその場に座り込み泣く。すると、近くを通りすがった魔族がマルチダを見て


【魔族】 「なっ?お前はあの晒されてる女の娘か?おい娘が、娘が生きてたぞ!!」


 と大声で叫び、続々と魔族が集まり始めようとしていた。マルチダは、立ち上がり涙を流しながら、家の窓を破り走り出し


【マルチダ】 「おがあざん‥おがあざん」


 と走り出し、何故か昨日の2人の顔が思い浮かび2人を探し始めるのであった。 

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