第72話
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【魚晴也】 「早う、お前を倒してヨネの所に向かわせてもらう。バインドチェーン」
と再び地面から鎖が沢山出現し、鎧の人物にそれが一斉に襲いかかるも、巨大な斧を一振りし全ての鎖を消滅させ
【鎧の人物】 「その魔法で、殺られる程、甘くない。次はこちらからだ!クレセントスラッシュ」
そう言い斧を振りかざすと、三日月の斬撃が地面をえぐりながら、徐々に大きくなりながら魚晴也に迫る。それを、魔法で空中に飛び避けるも、既に飛んだ場所に鎧の人物が待ち構えており、同じ技を繰り出し魚晴也を直撃し、地面に三日月の形が出来る。
【鎧の人物】 「ほう?中々に強い奴もこの時代にもいる者だ」
そう言うと、額から血が流れ顔半分に血がついて眼鏡が壊れ素のままの魚晴也がゆっくりと砂煙が上がってる場所から姿を見せ
【魚晴也】 「久しぶりに、血の味を感じたよ‥。お前の事を舐めてた僕の弱さだ。ここからは、全力でいかせてもらう。全能力解除」
とバツ印の書いてある御札を6まい持っておりそれが消滅すると同時に、凄まじい魔力の塊が魚晴也の体内に戻る。
そして、胸から赤と青の2本の剣が出現しそれを抜き去り構えると同時に魚晴也の姿は消え
【鎧の人物】 「はやい!!がしかし」
と背後に移動していた魚晴也を補足しており、斧を振りかざす。魚晴也はそれを青い剣で受け止めながら
【魚晴也】 「凍りつけ!!」
と言うと斧が一瞬で凍りつき、鎧の人物はその寸前に斧から手を放していた。その隙を魚晴也は見ており
【魚晴也】 「燃え尽きろ!!」
そう言うと赤い剣が燃え上り、それで鎧の人物の鎧に攻撃をし、命中すると同時に火柱が鎧の人物を包み込み、魚晴也はその火柱が消えるのを距離をとり待つ事にした。すると、火柱の中で、ガチャン、ガチャガチャと、鎧が地面に落ちる音が聞こえ警戒する。しかし、次の瞬間に裸で本体が現れ魚晴也はその速さに対応出来ずに、お腹を魔力を込められた蹴りをいれられ、壁に吹き飛ばされ
【魚晴也】 「がぶぅ」
と口から血を吐血し、地面に叩きつけられる。そしてその裸の人物は
【裸の人物】 「まさか、鎧を脱ぐはめになるとは思いもしなかった。けど大したものだ」
と叩きつけられている魚晴也を見て言う。魚晴也はその人物を見て
【魚晴也】 「その不完全な体は何だ?お前は死者なのか?それに女だと?」
と言い放つ。それもそのはず、その眼の前の人物は人間の皮膚が所どころ剥がれており目ん玉の所は完全に骨で、また口元も半分が骨だった。更に、体の至る所も骨だったからそう言う放ったのだった。
【裸の人物】 「私も、実を言うと少しびっくりしている。何故この状態で動けて、生きているのかを。ただ言えるのは、眼の前の奴を殺せと言う命令を遂行しなくてはならないことだ。忌々しいな‥私は確かに殺されたんだがな‥。今のお前に言うのは酷と思うが、私をもう一度、殺してくれ。」
魚晴也は、フラフラで立ち上がり
【魚晴也】 「‥ほんま酷やな。こんな死にかけの僕に言う事じゃないだろ」
【裸の人物】 「けど、お前はまだ力を隠してるだろ?それを使えば私ぐらい倒せるだろ?違うか?」
【魚晴也】 「そこまでお見通しなわけ‥。けどな、それを使えばヨネを助けに行けんこうなる。それじゃ困る。ちなみに、自分じゃ死ねないのか?」
【裸の人物】 「そうしたいのは山々だが、体がそれを拒む。私をこうやって蘇生させた奴は相当に賢いとみた。今はどうにか、お前に攻撃せずに耐えているが、それがいつまで持つか。私を殺さなければ、どのみちそのヨネと言う人物を助けに行けないと思う」
【魚晴也】 「1つええか。誰が蘇生させたかわかるか?」
【裸の人物】 「それが、それについてはモヤが掛かって思い出せない。けど他にも私みたい奴が何体も研究されていたのは覚えている。それとここにもう1人来ている。」
【魚晴也】 「‥わかった。お前をここで完全に消滅させる。言い残す事はあるか?」
【裸の人物】 「‥いや特にはない。消滅する前に、お前に名を教えておこう。勇者パーティーメンバーの重戦士パーチェ。」
【魚晴也】 「パーチェ‥200年前、死にかけの勇者を助けるために殿を努め勇者を守ったと言い残されてる人物かよ‥。」
【パーチェ】 「そんなのが言い残されてるのね‥少し恥ずかしいものね」
【魚晴也】 「では始める。すぐに楽にしてやる」
そう言い放つと同時に、地面に手を触れると無数の剣が地面から出現しパーチェを囲い始める。
【パーチェ】 「剣創成魔法。ここまで使える人物を見たのは始めてだよ。けどこれで何を?」
【魚晴也】 「簡単な事や、死者を葬るには聖剣の光が必要なんや。今剣創成魔法で聖剣を作り上げた。後は、呪文を唱えれば終わりや。」
【パーチェ】 「聖剣を作り上げるとは、時代の進歩は凄いもだな」
【魚晴也】 「‥そうだな。では、さようならだ。全てを浄化する光、シャイニングセイント。」
そう言うとパーチェを囲っていた聖剣が一斉に光だし、光がパーチェを包み込み少しづつパーチェの体が薄くなり始め
【パーチェ】 「ありがとう‥これで皆の所に行ける。これはそのお礼、魔力譲渡。私の最後の魔力を渡すから、ヨネと言う人物を助けれるでしょう?」
【魚晴也】 「パーチェ、ありがとう。これは受け取られせてもらう」
その魔力を受取り、パーチェが完全に消え去ってから魚晴也は
【魚晴也】 「パーチェが、完全に支配されていれば負けていた‥。だいぶ時間が経ってしまったが急ぎヨネの所に」
と戦闘は終わり、魚晴也は憩いの宿屋に向かうのであった。
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