第71話

 

 更に、別の場所ではターロンが1人の女性と対峙しており


【女性】 「侵入者は始末させてもらいます」


【ターロン】 「おかしいな、シグレットの魔法が探知されるなんて。それよりも、お前からは‥何処かアイツを思い起こさせる。何者だ?」


【女性】 「ほざきなさい!」


 と言うと同時に、ターロンの背後に移動しレイピアをターロンのお腹に突き刺すも、ガキンと言う音と共に、レイピアが折れ女は距離をとり


【女性】 「レイピアが貫けなかった。それに、私が背後に移動したの見えてましたよね?貴方相当に強いでよね?」


【ターロン】 「さてね、どうだろうな。それよりも俺の質問に答えろよ何者だ?」


【女性】 「お前に答える義理なんてない!!ここで死ぬお前に」


【ターロン】 「そうかよ。ちなみに、俺は女であろうと容赦はしねよ?」


 と戦闘が始まろうとしていた。そして、広い場所では鳳香ほうかがコロンビスと対峙しており


【コロンビス】 「お前、何者だ?そこら中に倒れてる職員に何をした?それに、お前からは俺等と同じ臭いがする。いいや、俺ら以上に人を殺してる臭いだ。」


 と辺りに沢山の職員が倒れているのを見ながら鳳香に言い放つ。


【鳳香】 「酷い言いようですね。か弱い私が人を殺せるとでも思いですか?コロンビス様」


【コロンビス】 「俺の名前を何故知ってる?」


 そう言い放ち睨みつける。


【鳳香】 「怖いですわ‥ただ名前を言っただけなのにそんなに睨まなくてもいいのではないかしら?それとも、死の狂乱会の人達はそういう人達が多いのでしょうか?」


 そう言い放つと同時に、コロンビスが懐に入り込み斧をいつの間にか持っておりそれで斬り上げて来た為に、足蹴りで斧を蹴り軌道をずらし後方に飛び退き


【鳳香】 「人が話してる最中に攻撃ですか‥。か弱い私がそんなに怖いのですか?」


【コロンビス】 (何だこの女‥あの状況で蹴りで軌道を変えただと?間違いね‥コイツが侵入者のリーダーだ) 「何がか弱いだ?お前がここに侵入して来た4人のリーダーだな?」


【鳳香】 「ふふふ、哀れでしかないわ。どこをどう見たら弱い私が、リーダーなのよ。」


【コロンビス】 「何処がか弱いだ!その舐めたような態度、聞けなくしてやるよ」


 とこちらも戦闘が始まろうとしていたのだった。

 一方でその頃、カエルはと言うと


【カエル】 「先程から、跡を追ってきてるお前は何者ケロ!」


 そう言い放つと同時に柱を刀で両断すると、それを腕の鎧で受け止めていた鎧の人物は


【鎧の人物】 「凄い、衝撃。けどそれでは斬れない」


 と言い放ち、受け止めていない方の腕の鎧でカエルを殴り飛ばすも、カエルはギリギリでその殴りを躱しており距離をとり


【カエル】 「結構本気で斬ったのに、硬い鎧だケロね。それに、お前のその鎧の中死体の臭いがする。どういう事だケロ?」


【鎧の人物】 「それを知る必要はない。お前はここで死ぬのだから!!」


 そう言い背中からコンパクトにしまっていた棒を取り出し、振りかざすと槍となりそれを構える。


【カエル】 (この構え本で見た事があるケロよ‥そんな馬鹿な事があり得るケロか?何でこんな奴がこんな場所にいるケロ?)


 そう考えていると、


【鎧の人物】 「疾走突き!」


 と鎧の人物がカエルに迫り、カエルは槍をどうにか剣でいなし、そのまま剣でカウンター狙い、鎧の首の隙間を剣で攻撃するも


【鎧の人物】 「あまい!」


 そう言い槍を持ってない腕で再びその剣を防ぎ鎧の人物は後ろに飛び退く。


【カエル】 「‥鎧の槍使い氷牙ひょうがだなお前。間違いないケロ!大昔の英雄とされている男が何故生き返ってここにいるケロ!!」


【氷牙】 「俺の名を、知ってるのか。俺も復活した、理由わからない。ただ、命令された事を実行するまで」


【カエル】 (雛田真昼ひなたまひるの仕業か?それとも死の狂乱会の連中‥はたまた他の勢力の奴が生き返らせたのか?わからんケロが、ここで倒さなければヤバいケロ)


 刀を構え、眼の前の氷牙に集中し


【氷牙】 「先程と、雰囲気が変わった。本気で来るか!!」


 そう言い、槍を構える氷牙。そして戦いが本格的に始まれるのであった。ここで、少し時間は遡り、憩いの宿屋では窓の外を眺めていたヨネの背後から


【】 「ヨネ様、急ぎここからお逃げ下さい!!」


【ヨネ】 「紅葉くれはさんと、鉄心てっしんさん?突然どうしたのです?逃げるってどういう意味です?」


【紅葉】 「雛田真昼は、貴方方を指名手配した模様です。ヨネ様とはなび様は捕縛を、そして残りの人は殺しても良いと」


【鉄心】 「‥お前達、何をしでかした?勇者本部の職員を殺したってのは本当か?」


【ヨネ】 「えっ?指名手配された?それに職員を殺したりなんかしてませんよ!!」


【紅葉】 「‥とりあえず、急ぎ逃げます。皆さんを起こし、すぐにここから離れますよ!!」


【ヨネ】 「あっ、はい!」


 そう言い、部屋に戻り


【ヨネ】 「皆、起きて下さい!!急いでここから逃げます」


 それを聞き、目を覚ました3人はそれぞれ


【はなび】 「ヨネ、どういう事?それに、鉄心に紅葉‥」


【ガル】 「何だどういう事だ?」


亜実あみ】 「えっ?逃げるってどういう事ですか?」


 それに紅葉が


【紅葉】 「貴方方は、指名手配されました。今はまだ広がっておりませんが、世界に広がるのは時間の問題かと‥。今は、ここから逃げる事をお考え下さい」


【はなび】 「‥指名手配?まさか、私とヨネが勇者の本当の娘だとバレたから?」


【ガル】 「意味がわからね。それなら俺達が指名手配された理由がねぇ」


【亜実】 「確かにガルの言う通りよ」


【鉄心】 「やべぇな、続々とこの場所に勇者本部の奴らが集まりだした。このままだと本当にヤバいぞ!」


【紅葉】 「とりあえず、逃げるわよ!!窓から出て森を目指します」


 とそれに同意し、皆んなは窓からバレずに脱走するのであった。

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