第12話

 ラニが帰った後にカエルはまだ起きているヨネに


【カエル】 「魔法の事について本を読んで理解したかケロ?」


【ヨネ】 「色々と魔法についてしれました!!それに私にもちゃんと魔力適性ありました!!それに‥いえやっぱりなんでもないです」


【カエル】 「うんケロ?何か言えない事があるケロか?」


【ヨネ】 「なら聞いてもいい?カエルさんは魔力適性があった際にそのようなカエルの顔になったのです?」


【カエル】 「何を言ってるケロか?そんなわけないケロよ!!オイラはもともとこういった顔をしてるんだケロ。なんでそんな事を聞くケロ?」


【ヨネ】 「‥なら私のこれっておかしいのかな?今からやることを見てて」


 と再び集中し始める。そして少ししてカエルは


【カエル】 (おいおいケロ。まさか‥魔族の角が生えただとケロ?それに魔力も急激に現れこの感じやはり勇者特有の魔力を感じる)


【ヨネ】 「カエルさん?やっぱりこれっておかしいの??」


【カエル】 (さて伝えるべきか‥まだ言わないべきか‥このこの為に伝えるケロか)「いいやおかしい事ではないケロよ。その角は魔族の証。そして気付いてないかもしれないケロが‥魔力は勇者特有の魔力を感じるケロよ。何か母親から聞かなかったかケロ?」


【ヨネ】 「えっ?この角は魔族の証なのです?それに勇者の魔力?‥そういえば、母様が魔族と勇者の子供だって言ってた‥。けど、えっ?本当なの?私魔族と勇者の子供なの?」


【カエル】 「母親が嘘を言うわけなかろうケロ。それよりもどうするかケロ‥オイラではヨネにどうやって魔法を教えたり、魔族のその角を隠す方法を知らないケロ‥‥。伝を頼るケロか??ヨネはどうしたいケロ?」


【ヨネ】 「‥私は、この力を使って母様の所に戻りたい!!例えどれくらいかかってもいいから」


【カエル】 「分かったケロ。ただ、もしかするとヨネにとってはとても大変な事になるかもしれないケロ。とりあえず今日はもう遅いケロから部屋に戻ってもう一度どうしたいか決めるケロよ。また明日の朝に決めた事を聞くケロ」


【ヨネ】 「分かりました。ではカエルさんお休みなさい」


 と部屋に戻って行くヨネ。そして残ったカエルは机に座り机に魔法陣を書き魔力を流すと眼の前にフードを被った人物が映しだされた。


【フードの人物】 「カエルから連絡して来るなんて珍しいわね。いったい何のようかしら?」


【カエル】 「アルガナの訳アリの子が家にいるんだケロよ。その子をアルガナの様にそちらの学校に通わせられないか?」


【フードの人物】 「成る程、成る程。あの優秀だったアルガナの訳アリの子ですか。その訳アリとは何でしょう?やはりそこを知らなければ通わせる事は厳しいかと思いますよ??」


【カエル】 「その訳アリの子は、魔族の角を持ち、そして勇者特有の魔力を持ってる」


 それを聞いたフードの人物はびっくりした様子をみせ


【フードの人物】 「待ちなさい!!そんな子を通わせて大丈夫?アルガナの二の前になるかもしれない。彼女は優秀だったが人間とエルフのハーフだと言うだけで生徒、先生は彼女とは極力関わろうとしなかった。そして極めつけには卒業後エルフの里に戻りたいと言い戻るもそこでの居場所をも無くしてた」


【カエル】 「分かってるケロ‥それについてはアルガナ本人に何度も聞き大変な事になるかもしれないと伝えたんだケロ‥。けどアルガナはそれを承知で学校に通ったしエルフの里に戻るのも本人が決めた事だケロ。そして今回もアルガナ本人に伝えたように大変な事になると伝えよく考える様に伝えてるケロ」


【フードの人物】 「‥ならどうなったか分かったらもう一度連絡をちょうだい。通うと言うのであればそれも良しとするわ。それに我が校でしかはぐれ魔族を保護し通わせてないから、魔族の事について知る機会は我が校しかない。さらに勇者候補人物がいるわよ。貴方になら伝えても大丈夫かと思い話しました。では失礼」


 と言い姿を消しカエルは


【カエル】 「‥おいおいまさか勇者候補が通ってるなんて想定外だケロ」


 呟き目を閉じ何かを考えるのであった。


 部屋に戻ったヨネはベッドに入り


【ヨネ】 「‥私に勇者と魔族の力が?ならあの時にあった私そっくりな子も同じなの??それにあの子はもしかしたら騙されてるのかな?けど‥あの子は母様を殺そうとした‥許せるわけ無いよ‥あの子が来なければ母様があんな事になる事はなかった

 の」


 と呟き、横をむき


【ヨネ】 「‥って今はそんな事よりどうするのかを決めないといけないの。けど私の考えは変わらない‥大変かもしれないけどやるしかない。だから‥私は‥や‥る‥」


 そのまま眠りにつくヨネであった。


 深夜、とある場所では立ち止まり集中し


【はなば】  「あれから、だいぶアソコから離れた。けど何かおかしい‥追っての気配が感じれない。それに私のこの目にも害のあるような気持ち悪い魔力や視線等も感じれない」


 とはなばの両目が少し変化しているも少ししてもとの色に戻り


【はなば】 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、やっぱりこの目の力を使うと魔力がごっそり持っていかれる‥何なんだろこの目の力。誰にもこの力の発言は伝えてないし‥あの時裏切り者と戦った時にも流石に使えなかった‥。魔力ぎれになり動けなくなるとダメだから。もしこの目の力を使えば嘘を言ってたのわかったのかもしれないな。今はもう過ぎたことだけど‥。それよりも目的の場所までもう少し」


 と再びその場から走り出したはなば。


 一方でその頃、魔王城の外では


【魔族a】 「これが、新種と言う奴か。それが3人も‥」


【魔族b】 「動きにくそうな姿だな‥本当に大丈夫なんだろうか?けど疑うわけには行かないか」


 と下半身普通で上半身が2つある者、蛇のような姿をした者、そして極めつけに背中から白い翼と黒い翼を生やしている者を見て呟く。


【上半身2つある者】 「なんでもいいからはやく逃げた奴を殺してんだよ!!」「そうだよ!!はやく殺させろ」


【蛇のような者】 「シュルルルル。臭う、臭う、臭う臭う臭う、魔力を感じる。その逃げた奴な魔力はどんな味かシュルルルル」


【白と黒の翼】 「暇だわね。私は選ばれた者よ‥何で裏切り者の始末に駆り出されるのかしら。それもこんな雑魚達と、逃がした魔族2人と。けど仕方ないわね、さっさと終わらせてしまいましょう 」


【魔族a】 「お前らあんまり舐めるなよ。失敗すれば俺達に明日なんてないと思え。だいぶあの逃がしたガキとの差が開いてる。だが心配するな、俺達はガキの行く場所は分かってる。その場所の手前に先回りするぞ」


【魔族b】 「野郎ども行くぞ、場所はーーーーーーーだ」


 と言うなりその場にいた魔族の成れの果て達も一斉に動き始めその場所とやらに侵攻するのであった。

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