第13話

 夜が明け部屋に朝日が立ち込めそれにより目が覚め


【ヨネ】 「‥朝?まだ、、眠い‥もう少し寝させて」


 と言い再び目を閉じる。が少しして


【ヨネ】 「やっぱり起きよう。少し外の空気を吸って来ようかな‥あんまりダラダラしてたら母様に怒られたようにカエルさんにも怒られるかもしれないから」


 ベッドから起き上がり服を着替え終わると部屋から出て外に向かうことにした。そして外に出ようとすると


【カエル】 「おはようケロ。何処に行くケロ??」


 カエルが姿を見せ声をかけて来た為に


【ヨネ】 「おはようございます!えっと、外の空気を吸って来ようかと。駄目でしょうか?」


【カエル】 「いや、別にいいケロよ。ただ遠くには行かないようにケロ。帰って来たら朝食にしようケロ」


【ヨネ】 「分かりました!!では行って来ます」


 と言い外に出たヨネ。それを魔力感知に入らない場所で待機していたラニの分身は


【ラニ】 「あの子が例の子。少し様子を見て隊に顔を出さなくてはね。怪しまれてわもともこうもないですから」


 ヨネの様子を伺う。ヨネは家の周りを一周し少し大きな人が座れる岩を発見し立ち止まり


【ヨネ】 「なんかいい場所。ここなら座った状態で魔力を練れるかもしれない。暇な時に試して見ようかなってそろそろ戻ろっか」


 と呟きその場から離れようとし移動し始めた際に、その岩の視覚からゴブリンがヨネを狙っており吹き矢を吹こうとしている。ヨネはそれに気が付いておらずゴブリンはニヤニヤし吹き矢を放つ。しかし吹き矢は発射されず吹き矢も手から消失しており


【ゴブリン】 「ごぶぶぶぶ?」


 と慌てた様子を見せる。そしてその背後からラニが黒い塊から一瞬で姿を表し


【ラニ】 「どうされました?お探しの者はこれでしょうか?」


 吹き矢をゴブリンに投げかえし


【ラニ】 「悪いですが消滅させますね。大丈夫です、ただ干からびるだけですから」


 とゴブリンのお腹に腕を貫通させ滴る血がラニの体に吸収されみるみるうちに干からびるゴブリン。そして少ししゴブリンは完全に干からび、干からびたゴブリンを手に持ち


【ラニ】 「危ないところでしたね。これでとりあえずは大丈夫かしら」


 手から炎を出し完全に消滅させその場から姿を消すのであった。その際カエルは家より


【カエル】 「魔物が消滅した感じがするケロ‥まさかヨネがやったケロか?こうしちゃいられねヨネの所に」


 と言い外に出ようとすると扉が開き


【ヨネ】 「あれカエルさんどうしたのです?そんなに慌てて」


【カエル】 「あっ、うん。いや何でもないケロ。それよりも魔物と戦ったケロか?」


【ヨネ】 「魔物??出会ってなんかないですよ?」


【カエル】 「そうかケロ。」(何だ何が起こってる‥昨日から何か変だ。けど様子を見るしかね)


 そのまま朝食を取り少しして


【カエル】 「昨日の事だがどうするか決めたケロか?」


【ヨネ】 「‥私はそれを受けようかと思います」


【カエル】 「そうかケロ。なら今からその場所に向かケロよ」


【ヨネ】 「今からですか?それに場所って何処ですか?」


【カエル】 「学校だ。それも様々な場所、種族関係なしが許されているただ1つの学校だケロ。そこでなら良い勉強になるケロ。‥それにお前の母親、アルガナもそこの学校の卒業生だ」


【ヨネ】 「えっ??母様が通ってた学校?カエルさんは母様の事を知ってたのです?」


【カエル】 「‥知ってるも何も、アルガナはオイラが幼いアルガナを拾い育てたケロよ」


【ヨネ】 「‥通りで服から母様の匂いがしたんだ。それに母様が何でここに飛ばしたのか分かったわ」


【カエル】 「来てすぐに話さなくてすまないケロ。ヨネに教えるかどうか迷ったケロが、アルガナと同じ道を歩もうとする為に話したケロ」


【ヨネ】 「いえ大丈夫です。そっか母様と同じ道を歩もうとしてるんだ何だか嬉しい」


【カエル】 「アルガナについては本人からキクガ良いケロ。強くなり名もなき地に行ってからなケロ。アルガナはそう簡単には殺られたりせんケロ」


【ヨネ】 「カエルさん、そうですね。母様に直接聞くために私は必ず強くなります」


【カエル】 「そのいきケロよ。では行くケロよ」


 と言いカエルは足元に魔法陣を展開しその場から姿を消したのだった。そして建物の眼の前に転移し


【ヨネ】 「こんなにデカい場所なのですか?」


 とその建物の全貌を見て言い放つと同時に数名の人がカエル達を囲い


【兵士】 「何者だ!!突然の魔力反応はお前たちだな?」


【兵士】 「気をつけろ、その男はかなりやるぞ!


 武器を構える。


【ヨネ】 「カエルさん‥どうしましょう?囲まれましたけど?これてヤバいのではないでしょうか?」


【カエル】 「問題ないケロ。ほら来た」


 と言うと、上空から1人の女性が現れ兵士達に


【女性】 「直ちに武器を収めなさい!!この方は私の知り合いであります。それに‥神速の異名を持つこの男を知らないとは命知らずにも程があるわ」


【兵士】 「なっ?この男が神速の異名を持つ特殊部隊隊長カエル様!!」


【兵士】 「えっ?特殊部隊ってあの謎に包まれてる部隊の‥お前たち直ちに武器をしまえ!!」


【ヨネ】 「特殊部隊??もしかしてカエルさんって凄い人なのです?」


 それに女が地面に降り立ち


【女】 「貴方がアルガナの娘ね。それに何も聞いてなかったのこの男の事を??はぁ、カエルちゃんと教えとかないと」


【カエル】 「必要ないかと思ったケロ。それよりもここにヨネを入学させる。出来れば今日からでもいいかケロ?」


【女】 「仕方ないわね‥。ならまずはどれ程の実力なのか実力測定して見ましょうか。私について来てくれるかしら」


【カエル】 「とりあえず俺はこれで帰るケロ。何かあれば連絡してくれ。しばらくは会えねかもしれないが頑張るケロよ」


【ヨネ】 「会えないって?私もしかして学校に住むの?」


【女】 「あら、それも話してなかったの?そうね、この学校は入学したら学校の寮に入る決まりなのよ。それに彼の家はここからかなり離れてるから会おうにもとても時間がかかるのよ。転移魔法を使えば早いのだけど彼は心を許した者にしか転移魔法出来ないようにしてるの。私は使えるけども、生徒にそれを使えば贔屓になるから使わないけど」


【ヨネ】 「‥そっか。なら」


 といいカエルの側により


【ヨネ】 「カエルさん‥私、凄く頑張るから!!母様に負けないぐらい頑張るから。だから短い間でしたがありがとうございました。次会う時は楽しみにしておいて下さい」


【カエル】 「そのいきだケロよ。頑張れケロ!!」


 ヨネの頭を撫でてから足元に魔法陣を展開しその場から姿を消したのだった。


 その様子を遠くの場所で見ていた人物達は


【】 「おいおい、マジか?あの特殊部隊隊長が誰か連れて来やがった!!もしかして凄い奴なのか?けど何も感じねな‥」


【】 「ふん、どんなやつであれ僕の前には敵はいないさ」


【】 「面白そうな子ね」


【】 「俺と、似た何かを感じる。人間だが魔族なのか」


【】 「さてさて、この学校で何処までやれるのやら楽しみだね」


 等、様々な事が言われていたのであった。こうしてヨネは学校に入学することとなったのだった。



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