第10話

一通り事が終わると一哉がピンキーの私を抱きしめながら話しかけてきたの。

デート行こうかって。

気持ち良くてもう少しこのままでいたいって、私は答えたんだけど。

一哉、別の意味の捉えちゃって。


ピンキーから解放されることなく、一哉は大きな袋にピンキーを入れると車に乗せちゃたの。

そしてそのままドライブデート。


車の外に出た時はドキドキしたわ。

だって、このまま置き去りにされたら私どうなちゃうんだろうって。

誰かに見つけられてもおそらく着ぐるみだとは気づいてもらえないだろうし、出してもらうこともできないかもしれないからね。


仮に出してもらえても、手足を折りたたんだ状態で着ているスーツ、そしてその中はラバースーツ。

ラバースーツの下は裸。

それにそれらのスーツの股の所だけはナニを挿入できるようになっているとなればなおさら、

とても他人には見せられないし、見られたくないよ。


置き去りにされることなく、無事に一哉の部屋に戻って来たけど、ピンキーから解放されたのはもう一度ベッドで交わってからだったわ。



ピンキーはラバースーツを着て背中のファスナーをビニールテープで目張りするタイプ。

次に手足の短いスーツに腕も足も折りたたんで入るんだけど、結構キツキツなんだよ。

でも、薬局の店頭でラップで手足を折りたたんで入っていた経験からそれほどツラくは感じなかったわ。

そしてこの手足の短いスーツの背中のファスナーにも目張りをするの。

始めはこの中にずっと閉じ込められるんじゃないかって思ったわ。


でも、これは中に入る私を守るためなの。

ピンキーに収まると頭頂の開口部が閉じられ、薬品を使って継ぎ目なく、封をしてしまうの。

その薬品は体に触れるとよくないから、ファスナーまで目張りして私を守ってくれてたというわけ。


薬品で接着するのに時間がかかるから、私は一哉のベッドの上でしばらくジッとしておかないといけないの。

部屋に一哉が入って来たら、動いてもいい合図になってたというわけ。


抱き枕となったピンキーのままHすることにも、抵抗を感じなかったのはリアルカエルでもHしたせい?

と考えたとき、お互いの店の前で私に着ぐるみを着せたのは、このためだったのかなぁって。

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