第4話
リアルカエルの中ではミドリの全身タイツを着てるんだけど。
ある蒸し暑い雨の日が続いたとき、全身タイツ予備もあったんだけど、洗濯しても乾かなくて困った一哉は次の着ぐるみ用に用意していたラバースーツを私に渡したの。
リアルカエルの着ぐるみの中も毎日洗浄すると痛むので、ラバースーツで着ぐるみの洗浄回数を減らそうとしたみたい。
私、ラバースーツって初めてで。
ベビーパウダーを使って滑り易くしてから、足を通していったの。
ピッタリしていて着るのにすごく苦労したのよ。
あ、そうそう、ラバースーツの下はハダカ、少し恥ずかしかったけどね。
このラバースーツつま先から、頭まで一体型になっていて、着ると顔も体も全身が黒いゴムで覆われてしまうの。
目のところに小さな穴と鼻の穴に挿し込むように短いチューブが付いていて視界と呼吸は確保できるというわけ。
苦しいかと聞かれると、少し苦しかったけど慣れればそれほどではなかったわ。
ただ、口が塞がっているので、喋れなかったけどね。
ラバースーツを着てリアルカエルの着ぐるみに入ると、全身タイツなら滑りがよく簡単に着れるんだけど、滑りが悪く引っかかり着るのに苦労したわ。
だけど、一度リアルカエルの着ぐるみを着ると全身タイツの時にはなかった密着で着ぐるみとの一体感ができ、自分の手足のように動かせるようになったの。
それとラバースーツって着るのたいへんだけど、あの密着感や触られた時の感覚は癖になりそう。
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