第2話

私は彩乃、芸術大学に通う女子大生。

私の家は商店街で雑貨店を経営しています。

きっかけは同じ商店街で、家が薬局をやっている幼馴染みの一哉。

同じ芸大に通っているが、学部は別。


そんな一哉からバイトに誘われたの。

それは一哉が作った薬局のキャラクターの着ぐるみに入るというもの。

ポリ塩化ビニル製の表面が硬くしっかりとしたキャラクターの着ぐるみは小さいので、一哉では入ることが出来ないから私に声をかけてきたみたい。


キャラクターはカエルで大きな頭に短い手足で直立してるんだけど、どう見ても私でも収まらないほど小さかったの。

それで無理だって断わったんだけど、最後は一哉の押しに負けちゃて。


で、着ぐるみに入ることに。

私よりも小さい着ぐるみにどうやって入ったかっていうと、腕と足を曲げてラップでグルグル巻きにして固定してから入ったの。

カエルの大きな頭を取ってそこから。

カエルの脚の中はクッションがあり、膝で立っていも痛くないようになっていたの。


曲げた腕もピッタリと収まったの、まるで私の体に合わせたように。

必要以上に一哉がお願いしてきたのは、そういう理由があったのかって思ったわ。

あ、ちなみに私は141cmしかなく時々小学生に間違われることもあるの。

失礼な話でしょ。

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