第3話 現代っ子

ミラはかなり現代っ子。そんなミラの言動でビックリした事を、今日は特別にお話ししよう。あっ!KAHO家の威信に関わるので、秘密の方向で。


ある日ミラが家の玄関の前で急に止まった。何だろうと首を傾げていると、ハッと気づいた顔をして、扉を開ける。


「どうしたのですか?」


「あー…、自動ドアかと思って、立ち止まっちゃった。」


…何故住み慣れた家でそんな事を思ってしまうのか。


次も似た様な件だが、本社の給湯室での出来事。


その給湯室は北側にあるため暗い。確実に電気がいるレベルに暗いのに、電気をつけずに蛇口の下に手を出し固まっている姿を目撃する。


「電気くらい付けたら如何ですか?」


「えっ?自動点灯でもスイッチってあるの?」


「…ここの電気は人感センサーではありません。スイッチはここに。それに蛇口ですよ。手動です。」


「ゔ。」


オートメーションに慣れてしまった成れの果ての様な方です。そんなミラが小さい時のお話。


チビミラは車に乗っている時、車窓から初めて見た電話ボックスに興奮していた。


「わー!携帯ボックスだ!」


「電話ボックスをご存知なんですね。すご…い…?」


ミラはドヤ顔をしている。


(…携帯ボックス?)


「あの…今、携帯ボックスって言いました?」


「うん!」


目がキラキラである。


「…あの中、何が入ってると思います?」


「スマホ!!!」


(スマホ!?さすがは現代っ子。生まれた時からスマホがあるお方は違いますね…。)

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