第二話 禁断の果実


「さあお食べ。禁断の果実を、、、」


ゴクリ……


キラキラと輝く林檎に目が離せなくなる。


その林檎をかじる。シャリ。カリッ。ふわっ。パリッ。毎回食感が変わる!


その林檎は一口かじった瞬間から最後の一口まで一口一口が美味しく一口一口が全く違う味だった。


食べ終えると休む暇なくボーンと頭の中に鐘の音が響いた。


頭の中から声が聞こえた。 


[ライト・モスタントは禁断の果実を食したことにより邪王イビル・サー・マーステットから


・ソウルホルダー


・魂吸収


・邪流メラ・ディスタント


・次元式収納


以下4つのスキルを手に入れました。続いて。


ライトのスキルであるドールコントロールが禁断の果実により邪流ソウルコントロールに進化しました。続いて。


50レベルの進呈。ライトは67レベルになりました。続いて。


60レベルを超えたことによりスキルが天から進呈されました。


スキル名『ブラッディ・ビルド』が進呈されました。以上で報告を終了します。]


………すごく強くなった。


ステータスを確認するか。


ライト・モスタント


所持スキル


・邪流ソウルコントロール


・ブラッディ・ビルド


・邪流メラ・ディスタント


・魂吸収


・次元式収納


HP5200     魔力ホルダー3600     ソウルホルダー0


アイテム


・邪王モステットの魂のカケラ


・朽ちた英雄の剣


めちゃくちゃ強いやん!


これならあいつらを見返させることができるんじゃぁないか?


こうしてライトは真夜中に出発した。




ギルドに着いた。あいつらの居場所はここだ。


ついこの前追い出されたやつが強くなって来たらどう思うだろうか。


コンコンコン、「すいませーん」


数分後


「あーいなんですかーこんな夜中に?ってライトじゃん!お前何しにきたんだよ!なんだ?勇者パーティに入りたいのか?やめとけって。おーいお前らーライトが帰ってきたぞーw」


へらへらと笑いながら他の仲間を呼ぶ


あぁむかつく、見返すとかもうそういうことじゃなくていいや。


このとき、ライトは気づいていなかった。黒い禁断の果実は食べたものの邪悪な心を大きくする作用があることを。


「うわガチでライトじゃん」


「帰れよw人形使いさーんwお家に帰ってぇ〜お人形で遊んでなよぉ〜ww」


「、、、殺してやるよ」


低い声で唸るように言葉を発する。


「何言ってんだよ人形使いの分際でレベルだって17じゃねーか」


「17?何言っているんだ俺は67だ。」


「あぁ?嘘ついてまでしてここにいたいわけ?マジでしょーもねぇw」


「ちょっと待てニコラス。今マスター専用スキルで確認するから」


「、、、ハァ。本当にお前らは。もういい。くらえ、邪流メラ・ディスタント」


「邪流?何言ってん、、、う、うわーーー!」


「な、何をした?」


「いや別にスキルを使っただけだ」


「再生魔法ヒール・エーター………なんで再生しないんだよ!」


残念だなこの黒い炎は再生を妨げる。


「死ねニコラス。ブラッディ・ビルド」


ブラッディ・ビルドとは、自分にある『血』を操り色々なものの形に変えられるというもの。自分の血の形を変え、剣の形にする。「邪流メラ・ディスタント」


さらにその剣に黒い炎を纏わせる。これで属性剣の完成だ。


ぼぅ!ズバン!


ニコラスはなすすべなくライトによって殺された。「何をするんだ!」


「うるさい。魂吸収」ニコラスの死体からオレンジ色の輝く球体が出てきてライトの体の中に吸収された


ん?ということは……「邪流ソウル・コントロール」


すると、ニコラスが立ち上がった。懐から剣を抜きエフェールに近づく「ニコラス!生きてたのか!?」エフェールがそういった次の瞬間。


ニコラスは待っていた剣でエフェールを切り裂いた。そうライトが操ったのだ。


エフェールの残りHPは300エフェールは立ちすくんだまま「嘘だ嘘だ!やめろ。やめろぉおおお」と叫んだ。


ライトはニコラスを操りエフェールを再び切ろうとするとコレスターが「鉄壁魔法アイアンウォール!」


ガチン!剣を止めた。だがしかしコレスターは気づいていなかった。背後にいるライトの姿に。


そうソウル・コントロールとは魂を吸収した相手を操りつつも自分も動けるという技なのだ。


ものの数秒のうちに2人、エフェールとコレスターは血の剣によって斬られ魂を吸収された。


はぁ。スッキリしたぜ。あっ!ライトは思いついた。


「次元式収納」ライトは次元式収納に3人の死体…いやライトの操り人形を3つ入れた。


次元式収納はあらゆるものを無限にしまえるが、生きているものは収納できないのだ。


だが操り人形はHP 0つまり生きていないだから収納できる。


次の日


ギルドでは大量の血の跡と消えた英哲の勇者パーティのことで大混乱に陥ったという。


そうだ。たくさんの魂が必要ならいっそのことこの国を乗っ取ってしまおうか。


この国、パルシント王国を。


第一章〜英哲への復讐編〜  完






豆知識


英哲の勇者パーティは王が作っているパーティの次に強い。

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