第13話 黒紫憧さんと4月の日々④
立ち止まり、
「
そうなのだ。各部活の代表者が体育館の壇上でアピールをする。そして今日は全学年の授業がそこで終わり、部活に入りたい人はそれぞれ見学なり、体験入部なりへと移るのだ。
ぼくみたいに部活と縁遠い人間にとって
は、
「でも入部の資格があるのは、別に新入生だけじゃないわよね?」
入部の資格があるのはだれか? 新入生はもちろんだが、なぜ
「私、華道と弓道と、あと生徒会の代表の一人として壇上に立つの!」
思ったよりドでっっっけぇ翼だった。
「す、すごいね……?」
「ホントに? ありがとう! それでね、
「う、うん」
声が住宅街に響く。ヒーリング・ミュージックかと思ったが、どちらかと言えばラジオ体操かな。この声量。ああ新しい朝だ、希望の朝だ。喜びに胸が--。
「もし部活動紹介で気に入ったら、ぜひ私と――――!」
その先の言葉は、まあ最初に伸びの運動が入るくらい、分かっていた内容だった。
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