第10話 黒紫憧さんと4月の日々①
やほやほやっほー。
なんで内心で自己紹介しているかというと、自分の状況が信じられないから。ほんとにここは地球か、生まれは日本か、ぼくは
「どうしたの
この、ぼくを過大に海外の有名画家――かな? の創作物に
名を、
世界ではモナリザが一番きれいと有名だけど、ぼくの通う
「今日はアールグレイなんだけど、もし良かったらどうぞ」
「あ、これはどうも。ズズズ」
か、香りがいい……。食べ物なんて味が濃ければ濃いほどいい。甘いとか最高。コーラ、コーラが血液じゃ! のぼくが、うっかり
「ふふ」
「あ、ごふっ。ご、ごめん、なんか変だった?」
「ううん。お蕎麦をすするみたいに飲むんだなーと思って。ちょっと新鮮でね」
すすす。
味は感じない。香りもあえて意識から外す。ぼくは植物だ。木の根だ。
「ご、ごめんね。
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