第6話 クラス②
クラス分けの掲示板に自分の名前が載っていないのはどうしてか?
もしかしてぼくは気づかぬ内に天寿を全うして幽霊になってしまったのか。ごめんな、妹よ。ちょくちょくお前のおやつを食べていたのはぼくだ。無条件でゆるせ。
しかし今日、ぼくは
じゃあ、なんでか?
答えは簡単だろう。教師が普通に入れ忘れたのだ。
「ダメ、大人がああっ――――!!」
先程までの似合わないシリアス空気にストレスを貯めた反動で、ぼくはそう叫んだ。
「え、あの、
「ちょっと寄るところあるので、ぼくはこれで! じゃあね
「え、え、え?」
怒りに任せ、ぼくは職員室に向かった。
職員室で事情を話すと、二年の学年主任が犯人だと判明した。その所在を尋ねると生徒指導室に
似つかわしくない怒りを
いや別にぼくのクラス配置がどうとか関係ないかもしれないんだけど。
でもこう、もやもやするんだ!!
とっちめてやらねば!!
生徒指導室に到着すると、もうわざわざノックして呼び出すのも馬鹿らしくなったのですこし乱暴に開ける。壁とパーテーションに挟まれた通路が伸びており、突き辺りから左へと空間が続いていた。パーテーションの角から様子を覗くと、応接用にソファーとテーブルが設置され、そのソファーの上で寝転んでいる人がいる。手足をバタバタとさせながら。
「あー、やぢゃやぢゃ。新学期の準備に年間行事の計画に生徒からの好感度あげに先輩のグチ付き合い、おまけに教頭からの無茶振り。ダルイ、だるいよぉー、もう!」
「ワタシ偉いんだぞー、昇進したんだぞー。早く家に帰るために仕事をテキパキこなしていたら責任ばかり増えやがって。このダメ社会!!」
…………。
「学年主任になって、クラス分けだって立派に務めたんだからな!」
「いや出来てないんだよ!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます