20240122 ハガキとプチシュー
愛犬の本当の最期をお願いした業者から、永代供養墓に埋葬したというお知らせのハガキが届いた。
愛犬の体調が悪化し、いよいよ覚悟をしておかなければならないと悟った時、どのようにするか家族で話し合った。
火葬して、お骨が自宅に届いたら写真を飾って愛おしみ、いずれは墓地に納骨する。そんな流れが当然だと思っていたのだけど、夫は違った。
お別れは一度でいい。と。
お骨が来れば、納骨の時にもう一度さよならしなければならない。
墓地もいずれは手放さなければならないのではないか。と。
娘と息子は、「父さんたちに任せる」と言った。
そばに置いておくものだと思っていた私は、夫の考えを飲み込むのに時間がかかった。
考えた末家族で出した結論は、個別火葬と共同墓地への合同埋葬だった。お骨は戻ってこない。
別れは一度でいい。それが決め手となった。
愛犬が亡くなった翌日、自宅までお迎えに来てくれた業者の方がとても誠実な女性で救われた。
花壇に咲いていたパンジーの花を添え、最期を託した。
それから約1か月後の今日、ポストに埋葬のお知らせが入っていたのだ。
愛犬はいなくなった。もうとっくに分かりきっていることを、改めて突き付けられた気がした。
ハガキにはQRコードが印刷されていて、そこからブログ内の動画が見られる。
見るか見ないか少し迷ったけど、愛犬の手がかりを探すような気持でスマホを操作した。
薄曇りの中、住職さんと供花をもった女性が墓に向かってお辞儀をしている姿が映し出され、続けて献花し手を合わせていた。
そこに愛犬がいるらしい。
寒そうだな。
毛布をかけてあげたいな。
また戻ってくればいいのに。
淋しさで胸がいっぱいになった。
鮮魚店で買った肉厚できれいなカレイを煮付けにした。
思った通り、身がふっくらとして美味しかった。
どんな時でもお腹は空くし、美味しいものは美味しい。
そして、お腹いっぱい食べたとしても、甘いものが食べたくなる。
夕食の片づけをサクッと終え、風呂に入り、髪を乾かし、最後の歯ブラシ前にプチシューを食べた。
冷たいプチシューを口に放り込む。至福。
次から次へと食べてしまい、残り3個になった時、何個入りかを確認した。
外袋表面に12個入りと書いてあり、その上に「シェアして食べる」と書いてあった。
3個残す?
とりあえずそんな問いかけをしてみたが、1ミリも制御にはならず。
あっという間に一袋を食べきった。
グラム数もカロリーも気にせず、それより何より、シェアせよ!と明記されているものを一人で食べるという背徳感。
ま、いいんだけどね。
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