第6話 バカ一家の誕生

ワイバーンの群れを見てアレクはマリーと子供達に指示をするのであった。


「マリーとメイはワイバーンを打ち落とせ。フィルは俺と地上戦で行くぞ!」


「「「イエッサー!」」」


なんで? 軍隊見たいな返事をする????


そう思うアレクであった。

マリーは風魔法でメイはブレスを放ってワイバーンの群れを打ち落として行く


「行くよ! ウィンド・アロー20連発!」


「行くなのです! ブレス!」


ゴオオオオオオン!


次々と地面に落ちて来るワイバーン達。

それをアレクは剣でフィルは爪で斬り裂くのであった。


「おらおらおらあああああああ!」


「行けえええええええええええ!」

二人の攻撃によりワイバーンが次々と細切れになって行く.....。

そして......5分後にはワイバーンは全滅したのであった。


「早かったなあ」


「本当に.....」


「あたし、頑張ったよ!」


「ボクもなのです!」


「貴方。もう昼時なんだけど? 街に戻る?」


「いいや。此処で昼ご飯にしよう」


「パパ。ボクは肉を食べたい!」


「あたしもメイと一緒!」


「分かった分かった。準備をするから待ってろ」


「「うん!」」


アレクは道具箱アイテムボックスからグレートボアを2体取り出し、内臓を取って丸焼きにするのであった。


「ねえ貴方。私はこんなに大きい肉、食べれないよ?」


「違う......メイとフィルの分だ....一人1体ずつ.....。」


「え?」

そうメイとフィルはグレートボアを各1体を食べるのであった。

グレートボアの肉は1体で普通の人なら100人分の量である。


「こいつらを街の食堂に行かせると食堂が潰れるからな.....」


「なんとなく....分かった....」


「これは俺達の分だ。マリー、料理出来るのか?」


「焼くぐらいしか出来ないわ」


「俺が味付けするから肉を焼いてくれないか?」


こうしてマリーが肉を焼き、残りはアレクが料理をする


「出来たよ。グレートボアの薬草焼きとこっちは薬草サラダとポタージュね」


昼ご飯を食べているとマリーはメイとフィルにアレクと出会った話を聞くのであった。


「メイちゃんとフィルちゃんはなんでに出会ったの?」


「お前なあ.....こいつって......」


すると子供二人が答えるのであった。


「先にボクから話すね。パパと出会ったのは10年前、ある山頂に出会ったの」


.....メイはグレンとの出会いを話し始めた


メイの出会いは約10年前、アレクが魔物討伐の依頼を受けてある山の山頂に来ていたのであった。


『ここに討伐対象のグリフォンがいたはずだ』

アレクは周りを見渡していた。

すると山頂から少し離れた所にグリフォン100体程ある軍勢が、ある生き物を攻撃していた。それは銀色の龍と隣には幼い龍がいたのだ。


『これは破滅龍の親子か? 親は瀕死の状態だな。子供の方はまだ生きているみたいだ。』


アレクは龍達のいる場所に向って行った。

グリフォンの軍勢は破滅龍を攻撃していて親の破滅龍は翼を子供に覆い被さり子供を守っていた。

それを見たアレクは

『今助ける! かかってこいや!』


アレクは大剣を持ってグリフォンの軍勢に飛び込んでいった。


『おりゃあ! くらえ「鳳凰演舞」』


カインは剣技でグリフォンをなぎ倒していく。

5分後、グリフォンの軍勢を倒した。

アレクは親龍に声をかけた。


『おい、大丈夫か? (人語はわからないか。)』


『人語は話せるぞ人間。』


『お前はこうなっているのだ?』


『実は我が故郷が魔族に襲われてな、この子を連れて逃げていたが魔族の配下のワイバーン達が攻撃して来てのう、途中で我が力尽きてここに降りてこの子を守っていたのだよ。』


『そうなのか?』


『だからお主に頼みがある。この子を守ってくれないか? 我は時期に死ぬ。』


『守ると言ってもなあ。』


『方法がある。』


『言ってみろ。』


『この子と従魔契約をして欲しいのじゃ。お主は見た所従魔契約が出来たはずだ。それをこの子にして隔離して欲しいのだ。』


『ダメ元でいいか?』


『それでもかまわん。』


『この子供は人族の言葉はわかるのか?』


『従魔契約したらこの子にも人族の読み書きができるはずだ。我もそうだった。』


『あんたは誰と従魔契約したのだ?』


『もう亡くなったが勇者リオン=アルバートと従魔契約をしたのだ』


『マジか?』


『おおマジだ。契約する時、この子に名前を付けてくれ。我がもうだめだ。あとは頼む人間よ........。』

親龍は息を引き取った。隣にいた幼い龍は泣き叫び続けた。


『おい。俺の言葉はわからないかと思うが、今から従魔契約をするぞ。』

アレクは幼い龍の周りに魔法陣を出して


『お前はの名はメイだ。俺の従魔として俺に仕えよ。』

魔法陣が光って幼い龍に注ぎ込んで魔法陣は消えて行った。


『おい。聞こえるか?』


『うん。聞こえているよ。私はメイだよ。』


『成功したか。今から従魔専用の住居の魔法陣を出す。そこは時間が止まった状態になるから腹は減らない、あと退屈だと思うのでこれを渡すから読んでいろ。』


『うん。わかったよ。あのね、パパって呼んでいい?』


『めんどくさいからお前に任せるわ。』


『ありがとう。パパ。』


カインは住居魔法陣を出してメイを異空間に収めるのだった。


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「パパに助けられて異空間に入ってね、沢山の本を読んだの。その中に変身出来る魔法があって8年掛かったけどやっと人間に変身出来たの。」


「あなた? グリフォン100体倒したなんて化け物?」


「あの頃は結構無双してたからな。」


「メイちゃんの話し方は例のボクっ子の本で学んだのよね?」


「そうだよ。その本ね少女の姿の絵を参考にしたの。龍族は両性体だから女性と思ったら女性になるの。」


「そうなんだ。」

マリーはただ頷くだけであったのだ。


次はフィルが話を始めるのであった


「あのね。パパと出会ったのは「魔の森」と言われている場所だよ」


アレクがメイを従魔契約した半年後、「魔の森」でドラゴンゾンビの討伐をしている時にフィルとの出会いがあった。

湖でドラゴンゾンビに追いかけれていた銀色の子供の狼をアレクは目撃して狼を助けようと湖に向った。

ドラゴンゾンビは狼を攻撃を受けて体がボロボロになっていた。


『ドラゴンゾンビかこれはキツイかも知れん。メイ出ろ。』

と破滅龍の姿をしていたメイが召喚された。


『パパ。どうしたの?』


『このゾンビを倒すからブレス出してくれ。その後に俺が突っ込んで攻撃する。』


『わかったよ。いくよ~。「破滅の吐息」!』

イリスはブレスを吐いた。

ドラゴンゾンビはブレスを受けてフラフラしていた。その隙にアレクが大剣で切り込んでいった。


『くらえ! 秘技「天下無双」!』

高速でドラゴンゾンビを切り刻み一瞬でドラゴンゾンビは粉々になったである。


『ふう。ヤバかった。助かったよ。メイ。』


『パパの役に立てて良かったよ。』


『おい。そこの狼大丈夫か?』


『おおおおおおん。』


『言葉がわからないか?』


『パパ。この狼さん。フェンリルだって。助けてくれてありがとうだってさ。』


『メイ。お前言葉わかるのか? しかもフェンリルだと神狼じゃんか!』


『グリン。どうしてドラゴンゾンビに追いかけられたのか聞いてくれ。』


『わかったよ。パパ』

メイはフェンリルに声をかけて理由を聞きだした。


『パパ。このフェンリルちゃんは女の子みたい。この魔の森の守り神として邪悪な魔物を討伐していたけど、あのドラゴンゾンビは昔魔族に殺されてゾンビとして生き返ってさ、ここの獣達を襲っていてこの子が倒そうとしたけど逆に襲われてボロボロになったんだよ。』


『そうか。』


『それとこの子がお願いあるのだって。』


『お願いはなんだと言っている?』


『それは私が何で人間といるの聞いたら、従魔契約したからだよって言ったら、この子も従魔契約したいって言っているよ。』


『わかった。やってみるか』

アレクはフェンリルと従魔契約をしたのだった。


『お前はフィルだ。よろしくな。』


『フィルちゃん。私はメイだよ。』


『メイちゃんとパパね。よろしくお願いします。』


『そうだ。パパさ。メイが持っていた変身魔法の本をあげていい?私はその本を憶えたから』


『お前に任せるよ。』


『ありがとう。メイちゃん』


『フィルよ。他にも本があるからそれを読んで人間の知識を詰め込め。それとメイと一緒に亜空間の中にいろよ。そこなら問題ない』


「ありがとう。パパ」


アレクは住居魔法陣を出して二人を異空間に収めるのだった。


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「その後、メイちゃんと住居魔法空間の中で一緒に住んでいたんだよ? 」


「フィルちゃんは女の子でいいのね?」


「そうだよ?あたしは女の子だよ?」


「言葉もあの人の本を読んでそうなったのね。」


「うん。その通りだよ? ママ」


「二人の言葉使いはそう言う事になったのねって! おいそこのバカおっさん!」


「なにかなあ?」


「なにではな~い! 全部お前のせいだろうが! この変態ロリバカ親父!」


「この本は、俺の親父の趣味なんだよ。」


「貴方のお父さんの趣味って、理由は?」


「俺に4つ年上の兄が居てね。親父が俺達兄弟以外に娘が欲しいと言って、母上と子作りをしている最中に「こんな風な娘がいいなあ」って言って生まれたら二人に渡した本を読ませようとして買ったのだが、結局、娘が出来なかったので、その本を俺が結婚して子供が出来たら使う様にって俺に無理やり渡されたのだ!」


「はああ。子供も子供なら親も親だなあ。」

マリーは呆れて物が言えなかったのであった。


「でも。この子達はお前の好みの子だろうが!」


「.......それはそうだけど。そう言えば....私達、結婚してねえわ!」


「そうだったな.....明日、教会に行って結婚式しようか?」


「うん......。私.....男の子が欲しい.....」


「分かった。結婚したら?」


......何を頑張るのだ? このバカカップル.....。

するとメイが衝撃な事を言うのであった。


『ねえ。パパとママ。歳が固定って言ったでしょう?』


「ああ。「超人族」って書いてあった」


『それって....ボク、死んだパパから聞いたのだけど、『超人族』って子供出来ない見ただよ? 理由は....不死だから!』


ガアアアアアアアアアアアアアアン!


二人は落ち込んでしまった。


『パパとママ。ボクとフィルはパパ達の子供で良いよね?』


アレクとマリーは考えると一個の解決策を出したのであった。


「マリー。メイとフィルをにしようぜ!」


『そうね.....ドラゴンとフェンリルが私達の子供かあ』


「「やったああああ!」」

喜ぶメイとフィル。


そして、アレク達は街に戻って、教会に行き結婚をする儀式をして結婚の登録とメイとフィルの養女の登録をするのであった。


「これで俺達は家族だ。」


「「「うん!」」」


「さて宿に帰って寝るとするか? メイとフィルの部屋も取っていかないとな?」


「メイちゃんとフィルちゃんは一緒の部屋だよ?」


「「イエッサー・マム!」」

子供二人は背筋をピンとして答えたのであった。


「マリー。お前は俺と一緒だ。分かっているよな?」


「.....はい。優しくしてね.....ダーリン♡」


「決まっているだろ? お前が壊れるまでするからな?」


「.....って止めんかい!」

マリーのラリアットが命中!


「後で覚えていろよ?」


「......バカ」


そして、アレク達は寝るのであった。

おいおい.....昼間からやるんかい!

本当にこの夫婦.......バカである!


 

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ロックフォード一家の漫遊記 松狼 @mute175118

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