第2話 元戦士は勇者パーティから追放される

此処は「クレスタ」の南にあるローレライ王国の都市の一つ迷宮都市ベネトーン。

このベネトーンは迷宮都市で有名で街から直ぐに「迷宮」と呼ばれるダンジョンが多くあり、多数の冒険者が多く「迷宮」に潜って魔物討伐して魔石を集めて、冒険者ギルドにて売り生計を立てているのであった。

その中の一つ「ガルバン迷宮」はSランク冒険者しか入れない「迷宮」で今現在40層まで攻略しているのであった。

40層攻略しているSランクのパーティは「勇者」パーティと言われていた「月光の狼」である。

「月光の狼」リーダーである戦士ハンス。僧侶のミリア。魔法使いのエミル。武闘家のバルガスと支援術士マリア。そして....主人公である元戦士で荷物持ちのアレク。

以上6人である。

今日は40層を突破したお祝いに高級酒場で全員がいたのであった。

そして.......アレクにハンスからキツイ言葉が出るのであった。


「アレク。今日でお前は「月光の狼」から追放する。これは此処にいる全員の意見である。」


「何でだ? 今まで俺が「月光の狼」に貢献してきたはずだ。」

アレクはそう言うとバルカスが言い返してきた。


「お前さ。5年前までは「月光の狼」の需要メンバーだったが、今はどうだ? 能力が落ちて、荷物持ちまで落ちているのだぞ?」


「そうよ。貴方は此処に必要なしなのよ?」

僧侶のミリアはキッパリとアレクに言うのであった。


「アレク。今までありがとうね。私も荷物持ちの貴方が居たから助かったけど、今は各人マジックバックを持っているので貴方はもう必要なしになったの。わかる?」

魔法使いのエミルが笑いながら言ったのであった。


「それとこのパーティは私とバルガス。ハンスとエミル。そしてミリアと....。もう一人で構成の方が良いのよねえ。ハンス」


「まあな.....。それにアレクの後釜はもう来ている。来てくれブランコさん」

ハンスは奥から一人の男を連れて来たのであった。


「あの人はブランコさんでミリアの「婚約者」で、以前はBランクの冒険者だが、戦士としての技能は中々でね。しかも、俺達の援助してもらっているクリスタル公国の「アルバート子爵」の息子さんだ。」


「初めましてアレクさん。私はブランコ=アルバートと申します。其処にいるミリアの婚約者です。」


「え? ミリア。お前、俺の事が好きだったって言ったのに?」


「昔はそうだけど? 今は違うわ。ねえハンス。」


「そうだな。俺もエミルが居るし、バルガスとマリア。そして、ミリアもブランコさんが居るからちょうど恋人同士のチームが良いかと思ってね。だからアレク。お前は首だ! 早くどっか行けよ!」


「......分かったよ....出て行くよ。」


「あと、お前が使っていた装備はお前にあげるから。一人で生きていけって言ってもなあ。それと言い忘れていたが、ギルド長からの連絡がある。お前はもうSランクじゃない。Dランク冒険者だからな。適当に頑張れよ。」


ハンスからSランクからDランク降格の知らせを聞いて更に落ち込んだ。


アレクは高級酒場から出ていくのであった。


.....そして、残った「月光の狼」は笑いながら話をするのであった。


「ミリア。お前のあのの効果のおかげだな?」


「あの「指輪」が「呪いの指輪」である事はアレクは全く気付いていなかったから。だって私からのとしての指輪と思って付けていたからね。」


「まあ。そのお陰で俺が「月光の狼」に入れたからな?」

ブランコはミリアにキスをして言うのであった。


「元々あいつは気に食わなかった。しかし、エレンよくあの指輪を見つけてくれたよな?」


「あれね。5年前に怪しい老人からダタ同然の金額で買ったのよねえ。元々は2個あってその内の1個を買ったのよ。二つ揃えると効果が出る指輪だから。」


そう....エレンの持って来た指輪は一つだけ持っていると「呪い」が発生して、二つ揃うと効果が発生する指輪であった。

その指輪をミリアに渡してアレクへの「婚約者」としてのプレゼントにしたのであった。


するとブランコが笑いながら全員に声をかけるのであった。


「あの「指輪」のもう一つはどうなった?」


「ああ。それね。別の冒険者が買っていったわ。多分私達と同じ事を考えていたのかしら?」


「もしも、そのもう一つの指輪を装備していた相手とアレクが出会ったらどうなる?」


「それは有るかも知れないけど?男だったら笑えるわ.....。だって「あの指輪」の効果を聞くと笑えるし。」


エレンはその効果を全員に話すと大笑いするのであった。


「それは....笑えるわ。」


そしてマリアは疑問になった事を聞くのであった。

「だけど、それが女性だったら?」


「それはないわ。買ったのは女性の冒険者で「これであいつは終わりだ」って言っていたから。言い方で男だと思う」


「「「「アレク。そのと幸せになれよ!」」」」

全員大笑いしながらペア同士でイチャイチャしていたのであった。


......しかし、それが今後の「月光の狼」に取って最悪の展開になろうとは誰も思っても行かなかったのである。


アレクは高級酒場を出て宿を探した。


「今の宿はあいつらがいるから別の宿を探さないとなあ。」

アレクは宿を探して行くと一件の宿を見つけて中に入った。


「いらっしゃい。「出会い亭」にようこそ。お泊りですか?」


「ああ。一泊いくらだ?」


「此処は大と小がありまして、朝夕ご飯込みで大は金貨1枚。小は銀貨10枚です。」


「なら小で一泊頼む」


「わかりました。銀貨10枚いただきます。」


「はい。これで」

アレクは店員に銀貨10枚を払うと


「ありがとうございます。では部屋は「愛」の号です。ハートの看板の所ですので」


「ありがとう。」

アレクは「愛」の部屋に向って入って行った。


「さてと.....これからどうするか.....。」


先ずアレクの事を説明しよう。

アレックス=ロックス。普段はアレクと呼ばれている。35歳。職業は戦士。

スポーツ刈りの銀色の髪で眼は赤い眼をした細マッチョの男性である。

身長185センチ 体重70キロ


18歳で冒険者になって25歳まではソロで活動していて、一回は引退したが28歳の時、一から出直しで冒険者として活動再開したが、その時「月光の狼」のリーダーのハンスに誘われて加入。その後30歳までの間、主力として活躍していたのだが、ミリアに結婚を申し込まれそれを了承して婚約者の証としてあの「指輪」を装備した途端、アレクの能力が落ちて来てしまい。35歳になった今、殆ど役に立たなかった為、荷物持ちになり果てていたのであった。


「一応ステータス確認をするか....。」

アレクはステータスを確認したのであった。


名前アレックス=ロックフォード 35歳 男性 職業:戦士

身長185センチ 体重70キロ

HP1000(828000)/MP100(58000)


攻撃G(S)・防御G(S)・魔法G(S)・俊敏G(S)・賢さG(S)・器用G(S)


スキル:

<剣術><格闘><二刀流><物理・魔法耐性><全異常耐性><身体強化>

以上のは「呪いの指輪」の効果の為、使用不可

<錬金><鑑定><道具箱>は使用可


備考:<呪いの指輪>装備(取り外し不可)


<呪いの指輪>.....装備すると能力が毎日少しずつ落ちてくる。全体の能力がオールGになると攻撃関連のスキルが使えない。

しかも、呪いの効果により、男の場合はが立たない。

女性の場合はが小さくなる。

解除方法はもう一つの指輪を装備した相手と一緒エッチすると元に戻る。

男性なら同じ装備をしている女性にキスをするとが元にもどる。

女性なら同じ装備をしている男性にキスをされるとが元にもどる。



「もう一つの指輪を持っているのが男性なら......ゲボ」

アレクは思うだけで吐きそうになったのであった。


「今後は薬草採取しか依頼出来ないのか...実家に帰る事が出来るけどな.....。」

アレクが冒険者を再び始めた理由は......自分好みの女性を見つけて結婚する事であったのである.......。

後ステータスはロックフォードになっているかと言うとロックスは偽名で本当はフィルフォードである事、それとそのロックフォードと言うのは.....これは後で分かるとして......。

そして、アレクは寝るのであった。


しかし、その半年後に.....アレクの運命が一転するのであった。

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